新潟
佐渡
SADO
トキとの共存を実現。自然と歴史文化に彩られた日本海最大の離島
新潟県西部、日本海に位置する佐渡は東京23区の約1.4倍の面積を誇る日本最大の離島。島の中央部は国中平野という穀倉地帯が広がり、トキとの共生を目指した農業が行われている。北側の大佐渡山地は標高1172mの金北山を有し、天然杉や山野草を楽しめるトレッキングが人気だ。南側の小佐渡山地は、おけさ柿をはじめ果樹栽培が盛ん。海岸部は断崖絶壁や砂浜、磯など風光明媚な景色が広がる。観光の定番は、江戸幕府の財政を支えるほどの金採掘量を誇った佐渡金山。金山開発とともに江戸から持ち込まれた能は、民間にも広がり現在でも毎年4月から島内各所の神社仏閣で薪能奉納が行われている。能のほかにも狂言、文弥人形、歌舞伎、民謡、民話、鬼太鼓など多様な伝統芸能・文化が残っている。さらに、たらい舟、温泉、日本酒、鮮魚などその魅力は広範囲に広がる。
エリアの見どころ
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北沢浮遊選鉱場跡
- かつては東洋一といわれた選鉱場
- 佐渡金山から車で約5分。突如、巨大な施設跡が見えてくる。夏はツタで覆われており、冬にはこのツタが枯れ、古代遺跡らしさがいっそう増す。まず目に飛び込んできたこの建物は北沢浮遊選鉱場。日本で初めて金銀の採取に浮遊選鉱法を採用したのが佐渡金山だ。戦時下の大増産計画によって大規模な設備投資が行われ、東洋一といわれたこの選鉱場は、1か月に5万t以上もの鉱石を処理することができた。ほかにも金銀生産ラインの最終工程を受け持つ製錬所などの施設が次々と造られ、1937年(昭和12)から1952年(昭和27)までこれらの施設を使って操業が続けられた。今ではここでさまざまなイベントが行われ、夜は季節の変化に合わせたライトアップを楽しめる。この遺跡のある相川地区は海に沈む夕日が非常に美しい場所なので、夜に訪れるのもいいだろう。
- スポットの詳細
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北沢浮遊選鉱場跡
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佐渡西三川ゴールドパーク
- 佐渡唯一の砂金採り体験! 金のことならなんでもわかる体験型資料館
- 平安時代に発見されたといわれる西三川砂金山。佐渡西三川ゴールドパークでは金にまつわる資料や映像があり砂金山の歴史が学べ、自ら砂金を採る体験もできるスポット。修学旅行や家族旅行に人気。
- スポットの詳細
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佐渡西三川ゴールドパーク
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佐渡国小木民俗博物館・千石船展示館
- 佐渡南部の民俗に触られる小学校の旧校舎を活用した豊富な展示
- 3万点以上の民俗資料が展示されている佐渡国小木民俗博物館。旧宿根木(しゅくねぎ)小学校の木造校舎を利用した博物館で、佐渡に暮らす人々の暮らしに触れられるものや、北前船によって運ばれてきた器など、多くの展示を見学できる。
- スポットの詳細
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佐渡国小木民俗博物館・千石船展示館
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矢島体験交流館(たらい舟体験)
- 風光明媚な景色を楽しめるたらい舟体験
- 矢島・経島の2つの島に囲まれた細長い入江のなかを、たらい舟に乗って巡る体験ができる矢島体験交流館。穏やかで透き通った海の上で美しい景色を眺める、佐渡らしさを実感できる人気のアクティビティだ。
- スポットの詳細
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矢島体験交流館(たらい舟体験)
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三角家
- 宿根木を代表する三角形が特徴の建物
- 住居が所狭しと立ち並ぶ宿根木(しゅくねぎ)エリアで「塩」の看板のかかる角が鋭い独特の形がひときわ目をひく三角家。小川の脇の迷路のような狭い路地の間の三角形の敷地を最大限に活用した造りで、宿根木が観光地として多くの観光客を受け入れるようになってからも、しばらくはそのまま住居として使用されていた。2006年(平成18)まで、塩の販売と新聞配達を生業にしていた人が住んでいたという。築年数は不明だが、1846年(弘化3)に起きた洪水以降に建てられたのではないかと推測されている。内部も見学可能で、今も暮らしているような、ありのままの住居の状態が展示されている。三角形の建物の角の位置にある仏壇や、急勾配の階段、三角形の形を感じる天井の形など、建物のなかでも特徴を随所に感じられる。宿根木を象徴する建築物のひとつで、JR東日本のコマーシャルのロケ地としても使用されており、女優と同じ立ち位置で写真を撮る観光客も多い。
- スポットの詳細
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三角家
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清九郎
- 北前船で財をなした豪華な造りの船主の家
- 多くの家々が立ち並ぶ宿根木エリアのなかでも、特に豪華な建物が「清九郎」だ。もともとは、江戸時代後期から明治にかけて北前船で財を築いた廻船業の船主、有田久四郎の住まいで、そののちに石塚清九郎に売却されたため清九郎と呼ばれている。築年数は不明だが、19世紀中頃の建築と推測されている。船を2隻所有していた船主の家で、続きの座敷がある広々とした建物。以前は数年間民宿として使用されていたという。現在は、入館し内部を見学することができる。床には竹渋が塗られ、柱、梁、戸、天井裏には漆が塗られており、今でも艶やか。材料にはケヤキや杉が使われている贅を尽くした建築だ。吹き抜けの居間や広い座敷、母家の外の庭の奥には、大きな岩の穴蔵をを使って造られた天然の保管庫があり、建物の随所から当時の華やかな暮らしがうかがえる。窓の外に目をやると、ごく薄く切った木の板を重ねて並べた上に石を置いた造りが特徴的な石置木羽葺屋根(いしおきこばぶきやね)と呼ばれる屋根が見える。
- スポットの詳細
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清九郎
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すしや まるいし 本店
- 佐渡の鮮魚に囲まれたいならここ!すべてが正解の人気回転寿司店
- 席に着いたらまずはホワイトボードに書いてある「本日のおすすめ」を見てもらいたい。その日佐渡で水揚げされた新鮮なネタが並び、目移りしてしまうのと同時に価格の手頃さにも驚く。もちろん、回っている寿司から選んでもよし、専用の注文用紙に記入し中央にいる職人さんに直接渡してもよし。店員さんのおすすめはマグロ3点盛。色鮮やかな赤身からやわらかいピンク色をした大トロまで見事なグラデーションだ。口の中でとろけるのが容易に想像できる。地元民に人気なのがアジ。光もの独特のクセなどいっさいなく、肉厚でネギとショウガの辛味が利いて絶品で、つい2皿目を注文したくなる。サザエのにぎりはコリコリとした食感で、嚙みしめるたびに感じるうまみや、磯の香りがやみつきになる。鮮魚以外にもサラダ巻き、マヨコーン、ローストビーフにぎりなど子どもが楽しめるメニューも充実している。すしやまるいし本店は佐渡の鮮魚の卸売業者である石原水産直営店舗だ。島民からも鮮度、味に間違いがないと絶大な信頼がある。春夏秋冬旬の食材を楽しめる。寒ブリ、ノドグロ、南蛮えびなど時期によってさまざまな種類を提供しており、いつ来ても新しいネタとの出合いを楽しめるのだ。
- スポットの詳細
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すしや まるいし 本店
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フルーツカフェさいとう
- これぞもぎたて!フルーツに囲まれる人気の農園カフェ
- 島なのにフルーツ?多くの人は疑問を抱くかもしれないが、佐渡島は対馬暖流による比較的温暖な気候のおかげで数多くのフルーツが栽培されている。島で唯一の農園カフェ、フルーツカフェさいとうでいちばん人気の「いちごけずり」をいただく。凍らせたイチゴをまるごと削る、かき氷の最上級バージョン。ひと口食べるとイチゴの甘酸っぱさと、コンデンスミルクのこっくりとした甘さが気持ちよくのどを通っていく。イチゴの種類は新潟県外にはあまり出回らないレアなイチゴ、越後姫。おいしさに浸っているとスタッフさんが「追いコンデンスミルクもできますよ」と魅惑のひと言。断る理由がない。ほかのメニューも充実しており、生搾りジュースやスムージー、パフェ、アップルパイなど季節によってネクタリン、桃、柿、リンゴなど旬の果物を使ったそれぞれのメニューを楽しめる。店内でフルーツの直売も行っており、お店を出るときにはずっしりとした立派なフルーツを手に下げていることだろう。お店がある新穂地区にはトキの森公園やトキのテラスがあり、多くの野生のトキが生息している地域でもある。運がよかったら向かう途中で野生のトキに出合える楽しみもある。
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フルーツカフェさいとう
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しまふうみ
- 真野湾を一望! 開放的なベーカリー&カフェ
- 焼きたてのパンや焼き菓子の香りに包まれた店内には、バゲットやカンパーニュなどのハード系パン、サンドイッチ、菓子パンや、手作りの焼き菓子などが並び、思わず買い占めたくなる。パンは佐渡産りんごの自家製酵母を使用し、じっくり時間をかけて発酵。サンドイッチはその日の朝焼いた食パンを使用しているため格別なもっちり食感を楽しめる。カフェで楽しめる「佐渡ジオパークプレート*」は佐渡の大地と海で育った旬の食材がワンプレートでいただける。南蛮えびと野菜のテリーヌや椎茸のフリッタータ、人参ポタージュ、ロースト野菜など佐渡産の季節の食材にこだわったとてもぜいたくな一品だ。実際にお店の近くには佐渡ジオパークスポットがあり、店内の庭から海岸へ降り、少し歩くと活断層が見られる。天気がよかったらテラス席をおすすめしたい。眼下に広がる真野湾、穏やかな波の音も大変耳心地がよい。焼きたてのパンと1杯のホットコーヒー。10時オープンと同時に朝のぜいたくな時間を楽しめる。かわいいデザイン缶に入ったオリジナルクッキーや佐渡産果物のジャムの販売もあり、お土産アイテムも必見だ。 (*旬の食材に応じて、メニュー内容が変わります)
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しまふうみ
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お菓子処 しまや
- 1808年(文化5)創業以来、佐渡の食材にこだわり作り続ける老舗菓子処
- 店を構える沢根地域は昔、佐渡金銀山の資源を船で運ぶ人たちが集う場として栄えた港町であった。船乗りや商人たちの休憩所として佐渡の老舗甘味処は発展していったという。創業1808年(文化5)、200年以上の歴史を誇るしまやの主力商品は佐渡名物元祖澤根だんごだ。蓋を開けるとまゆ玉ほどの大きさの団子がきれいに並べられ、餡がうっすら透けて見える白くつるっとした餅で包まれている。コシのある薄皮の秘密は佐渡産コシヒカリ。水車の力でていねいに石臼挽きされた上新粉だ。中の餡も佐渡産のあずきをメインに使用。創業当初から大切に守られた味を楽しむことができる。ほかには新潟名物笹団子やどら焼き、ロールケーキや焼きドーナツなどの洋菓子商品もあり、観光土産はもちろん、地元民の手土産としても親しまれている。お店の向かいに工場があり、毎日作りたての商品が店に並ぶ。基本的にはお持ち帰りがメインだが、店内には4人掛けテーブルがあり少し腰を落ち着かせることもできる。創業当初、店内には港を利用する人たちであふれ、交流する場であったと想像すると、歴史のロマンを感じられ、昔の人たちに思いを馳せてみるのもまた世界が広がる気がする。
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お菓子処 しまや
人気スポット
旅のヒント
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その1
佐渡への航路は2つあり、新潟港から佐渡の両津港まではジェットフォイルで70分、カーフェリーで2時間30分。直江津港から佐渡の小木港へはジェットフォイルで75分。
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その2
島内の移動はおもに車。端から端まで車で約2時間あるので、目的が広範になる場合は計画が必要。
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その3
カーフェリーに自家用車を乗せられるほか、両津港周辺には複数のレンタカー会社があるほか、小木港にもレンタカーの営業所がある
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その4
新潟交通の定期観光バスを利用すると効率良佐渡の観光地を巡ることができる。
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その5
冬期には船が欠航することも。出航情報のチェックが必要。