神奈川

箱根町周辺

AROUND HAKONEMACHI

歴史ある城下町のお散歩から、火山活動がはぐくんだ自然まで体験できるエリア

箱根は神奈川県の西部に位置する県随一の観光スポット。国際的にも知名度の高い温泉リゾート地で、スイスとの交流をきっかけに交通網が大きく発展した。エリアにより自然や見どころが異なるのも特徴で、都心からも近いこともあり日帰り周遊旅でもさまざまなスタイルの観光が楽しめる。箱根町は山々に囲まれた富士箱根伊豆国立公園の中央にあり、美術館巡りや湯巡り、大涌谷のようなダイナミックな火山活動を見学したあとに湖船遊覧できるなど、魅力がギュッと詰まっている。ケーブルカーや登山電車に乗り、点在する日本を代表する趣のある旅館にもぜひ泊まってみたい。箱根湯本は奈良時代から続く箱根最古の温泉地。旅館とともにアルカリ性のクセのない源泉かけ流しのお湯も体験しよう。また、箱根町は高低差が大きいので、箱根湯本と箱根の山の上とでは標高差が600m以上もある。標高の高い仙石原辺りでは冬季は積雪や道の凍結が多いので、冬、訪れるときには雪対策を忘れずに。

recommend spot

エリアの見どころ

  • spot 01
    箱根湯本
    箱根で最多の宿数を誇るエリア最古の温泉地
    箱根温泉の玄関口として多くの観光客を迎える箱根湯本。箱根十七湯のなかで最も歴史が古く、宿泊施設の数も最多。土産物店やレストランなども多く、箱根温泉の中心地としての機能も果たしている。標高は100m程度だが、早川沿いなど風光明媚な景色も見られ、ゆっくりと散歩を楽しみたい魅力にあふれている。
    駅前を走る国道1号沿いに連なる商店街
  • spot 02
    箱根湯寮
    箱根の自然に囲まれた優雅な日帰り温泉
    さまざまな温泉施設のある箱根湯本。日帰りで気軽に楽しめる温泉施設でおすすめなのが、塔ノ沢の静かな環境に立つ箱根湯寮だ。玄関までの趣あるアプローチは木々に囲まれ、その古民家風の建物はまるで高級旅館のような雰囲気。大浴場「本殿 湯楽庵 大湯」では、内湯はもちろん、岩風呂、見晴湯、サウナなどさまざまな温泉があり、箱根の自然に囲まれ極上の時間を過ごすことができる。畳敷の「休息房」や「うたたね房」など休憩室も充実。特別な時間を過ごしたいときにおすすめなのが、19室用意された貸切個室露天風呂「離れ湯屋 花伝」。誰にも気兼ねせず露天風呂に入り、食事もセットになったプランにすれば、まるで優雅な旅館に宿泊したかのようにリラックスした時間を過ごすことができる。
    誰にも気兼ねせずに温泉を楽しめる貸切個室露天風呂
  • spot 03
    岡田美術館
    東アジアの一級美術品を多数収蔵
    アートスポットが豊富な箱根で、必ず訪れたい美術館のひとつ。5階建ての巨大な建物には15室の展示室があり、日本画や中国・韓国陶器など、東アジアの美術コレクションを常時450点展示している。食事処「開化亭」や庭園、足湯カフェなど、展示以外も見逃せない見どころが盛りだくさんだ。
    歴史と伝統を感じさせる美術作品の数々に圧倒される
  • spot 04
    彫刻の森美術館
    体全体でアートを体感できる野外ミュージアム
    国立公園の豊かな自然のなかに彫刻作品を中心としたさまざまなアートを展示。感性を刺激してくれる立体の作品や、体験型のアート作品もあり、子どもも大人も楽しめる内容になっている。洗練されたカフェやレストラン、ミュージアムショップもあり、1日ゆっくり楽しみたい。
    山の斜面を利用した広い敷地にアート作品が点在する
  • spot 05
    ポーラ美術館
    箱根の自然豊かな森でアートを堪能する
    印象派から気鋭の現代アーティストの作品まで幅広く展示する美術館。森に溶け込むように設計された現代的な建物ですばらしいコレクションの数々を堪能したあとは、国立公園の緑溢れる美しい「森の遊歩道」へ。自然との調和を感じながら作品を鑑賞したい。
    森と一体になったエントランスまでのアプローチ
  • spot 06
    箱根湿生花園
    春から秋まで湿原・湿地帯の多様な植物を見ることができる植物園
    湿原や湖沼に生育している植物を中心に、日本全国の湿地帯の植物を集め、1976年(昭和51)に日本で初めて造られた湿原植物園。順路をたどりながら歩けば、低地から高山の湿原へ順番に見ることができる。
    仙石原湿原を代表するノハナショウブ。見頃は7月上旬頃
  • spot 07
    箱根湯本
    箱根で最多の宿数を誇るエリア最古の温泉地
    箱根温泉の玄関口として多くの観光客を迎える箱根湯本。箱根十七湯のなかで最も歴史が古く、宿泊施設の数も最多。土産物店やレストランなども多く、箱根温泉の中心地としての機能も果たしている。標高は100m程度だが、早川沿いなど風光明媚な景色も見られ、ゆっくりと散歩を楽しみたい魅力にあふれている。
    駅前を走る国道1号沿いに連なる商店街
  • spot 08
    早雲寺
    静寂に満ち、苔むした境内のなかに凛とたたずむ禅寺
    箱根湯本駅から温泉街や住宅地を抜け、歩いて約15分の場所にある「早雲寺」。ぶらりと散策がてらにちょうどよい道のりだが、到着して、ここが目指した寺であるか不安になる人も多いだろう。なにしろ境内はひっそりとして人の姿はなく、時折鳥の声がするだけ。お守りを授かる場所も見当たらず、寺務所も開いていない。反対に来る者を拒むかのような鋭利な静けさに満ちている。「うちは観光の寺ではありません」と電話で言われたとおりのたたずまいに、姿勢を正して惣門をくぐった。臨済宗大徳寺派の古刹で、1521年(大永元)に北条早雲の息子氏綱により創建された。小田原北条家の菩提所として栄えたが、1590年(天正18)の豊臣秀吉軍による小田原攻めのときに焼失した。その後、1627年(寛永4)に僧・菊径宗存により再建される。重要文化財や県指定文化財などを多く収納するほか、本堂、惣門、鐘楼は町指定文化財に指定されている。北条五代お墓を含む境内の参拝は自由だが、本堂(寺宝)の拝観は毎年11月の限られた日にのみ可能。また、本堂の襖絵と寺宝の特別公開は、コロナ禍が収まったら時期をみて再開予定だ。
    掃き清められ、心が洗われるような境内と本堂
  • spot 09
    湯遊び処 箱根の湯
    箱根の緑に囲まれた開放的な空間で湯巡りを楽しむ
    旧東海道の台の茶屋バス停から徒歩1分、豊富な湯量の浴槽が男女4つずつそろう日帰り温泉施設が「湯遊び処 箱根の湯」。大小の岩に縁どられた露天バイブラバスや打たせ湯、露天ジェットバス、木々を眺めながらの寝湯など、開放感たっぷりな安らぎの空間が広がっている。どの浴槽にも屋根がかけられているので、雨天でもゆっくり入浴可能だ。内湯は底がタイル張りで、透明な湯を通してゆらゆら揺れている様子が美しい。洗い場が広く、12人が同時に使用できるのもありがたい。毎日入れ替えられる温泉は100%の自家源泉。湯温は42℃(夏は打たせ湯のみ38℃)に保たれている。無料休憩室は約30席の座敷と、椅子とカウンターのあるスペースがある。有料貸し切り休憩ルーム(2時間2000円~)や、ワンちゃんと過ごせるワンちゃんルーム(2時間2000円+ワンちゃん1匹につき500円)も。晴れた日限定で、ワンちゃん用の温泉浴槽を利用することもできる。そばやうどんなどの軽食もとれるので、朝から心ゆくまで温泉三昧でのんびり過ごそう。
    ピンポイントでマッサージ効果抜群の打たせ湯(男性浴槽)
  • spot 10
    ちもと滝通り本店
    箱根湯本を代表する土産はもっちりふんわりの和菓子
    賑やかな箱根湯本の駅前通りから須雲川に架かる橋を渡ると、緑あふれ、せせらぎの聞こえる滝通りに入る。「ちもと滝通り本店」は川に面して立ち、掲げた白い暖簾がすがすがしい。看板商品は「湯もち」(1個270円)。国産餅米を使った白玉粉を練って作った餅の中に、本練羊羹を切り入れた見た目も美しい和菓子で、食感はふわりとやわらかく、ユズの香りがほのかに漂う。羊羹は箱根を流れる早川の岩石になぞらえ細かく刻んであり、ほどよい甘味があとを引く。神奈川県の指定銘菓にも選ばれている。もう1つ「八里」(1房280円)は、『箱根馬子唄』に唄われる箱根八里の馬子衆の鈴をかたどった菓子で、鈴の中にこし餡が入っている。口の中でもなかがとろけるような食感。甘過ぎないこし餡にはファンも多い。どちらも湯本温泉の代表的な土産だ。店舗のうしろが工場になっており、作りたてを買うことができる。行列ができていることも多いので時間に余裕をもって買いに行こう。
    「湯もち」は5個から20個入りまでの箱詰めも。消費期限は4日
  • spot 11
    湯の里おかだ
    山々に囲まれた湯殿にあふれる温泉の湯量には感動すら覚える
    箱根湯本の高台にあり、湯坂山から二子山まで見渡せるすばらしい眺望の日帰り温泉。自家源泉を5本所有し、その湯量は毎分270ℓ、1日に39万ℓという豊かさ。男女ともに内湯大浴場のほか野天岩風呂、ジェット風呂、打たせ湯、寝湯、泡風呂、そしてサウナ、水風呂をそろえ、山々を眺めながら湯浴みを存分に楽しめる。特にザアザアと音を立てて流れ落ちる打たせ湯は圧巻の迫力!ライトアップされた夜間の風情もすばらしい。無料休憩所は3部屋あり、畳にごろりと横になれるほか、無料マッサージチェア、800冊の漫画コーナー、ゲームルームなどもあり一日中過ごせる。個室の休憩室は6畳から14畳タイプまで全8室(2時間3500円~)。リモートワークで利用する人もいるそうだ。回数券も販売されている。食事どころの「やまびこ」は定食や一品料理を食べられる和食の店。しらす、マグロ、エビなど海の幸やステーキ、焼き鳥、そばなどメニューはバリエーションに富んでいる。全面窓ガラスで、ここから眺める景色も絶景だ。
    男性用露天風呂「風の湯屋」。周りには緑がいっぱいで気分爽快
  • spot 12
    箱根湯寮
    箱根の自然に囲まれた優雅な日帰り温泉
    さまざまな温泉施設のある箱根湯本。日帰りで気軽に楽しめる温泉施設でおすすめなのが、塔ノ沢の静かな環境に立つ箱根湯寮だ。玄関までの趣あるアプローチは木々に囲まれ、その古民家風の建物はまるで高級旅館のような雰囲気。大浴場「本殿 湯楽庵 大湯」では、内湯はもちろん、岩風呂、見晴湯、サウナなどさまざまな温泉があり、箱根の自然に囲まれ極上の時間を過ごすことができる。畳敷の「休息房」や「うたたね房」など休憩室も充実。特別な時間を過ごしたいときにおすすめなのが、19室用意された貸切個室露天風呂「離れ湯屋 花伝」。誰にも気兼ねせず露天風呂に入り、食事もセットになったプランにすれば、まるで優雅な旅館に宿泊したかのようにリラックスした時間を過ごすことができる。
    誰にも気兼ねせずに温泉を楽しめる貸切個室露天風呂
  • spot 13
    箱根登山鉄道
    風光明媚な景色を走る登山電車
    箱根の交通といえば登山鉄道。山の傾斜をスイッチバック方式で上る車体は箱根の代表的な景観のひとつであり、交通手段としてだけではなく、箱根の自然を楽しむアトラクションとしても人々に親しまれている。山の景色を楽しみながら、ゆっくりと箱根の旅を楽しみたい。
    全区間に見どころが満載!
  • spot 14
    岡田美術館
    東アジアの一級美術品を多数収蔵
    アートスポットが豊富な箱根で、必ず訪れたい美術館のひとつ。5階建ての巨大な建物は箱根最大級で、日本画や中国・韓国陶器など、東アジアの美術コレクションを常時約450点展示している。食事処「開化亭」や庭園、足湯カフェなど、展示以外も見逃せない見どころが盛りだくさんだ。
    歴史と伝統を感じさせる美術作品の数々に圧倒される
  • spot 15
    強羅
    急勾配の坂がシンボルのリゾート地
    かつて政財界の人々が別荘地として選んだエリアがここ強羅。現在は洗練された温泉宿や企業の保養所などが並び、各方面へのアクセスに便利な、箱根観光のハブともいえる場所になっている。夏には100年の歴史をもつ大文字焼きも行われる。
    坂道のある風景は強羅のシンボル。踏切から延びる公園坂沿いに店が多く並ぶ
  • spot 16
    箱根強羅公園
    広大な傾斜面に広がる花の公園には体験施設や茶室も
    異国情緒あふれる広大な西洋庭園のなかに、体験施設やカフェが点在し、散策、モノづくり、食事と楽しみがたくさん。花の香り、鳥のさえずりに自然を感じ、時間が過ぎるのを忘れて一日中過ごせる空間だ。
    円形の巨大な噴水池は待ち合わせ場所の目印にもなる
  • spot 17
    田むら 銀かつ亭
    1972年(昭和47)創業、箱根を代表するかつの名店
    強羅駅から直線距離で約100m、大きな岩や庭木に囲まれた1軒家は高級旅館か料亭のようなたたずまい。とんかつの名店として知られ、小田原や御殿場にも店舗をもつ「田むら 銀かつ亭」の本店だ。王道のロースかつ、ヒレかつから海老フライ、小田原近海のあじ湯葉揚げなどメニューはいろいろそろうが、名物は豆腐かつ煮。豆腐にショウガで煮た国産豚ひき肉を挟んで揚げたあと、土鍋でぐつぐつ煮込んだもので、「田むら 銀かつ亭」のオリジナル料理だ。「もともとは社長の母のために食べやすい豆腐をかつ煮にして出したのですが、その後何度も試行錯誤を重ねて現在の形になりました」と話すのは常務取締役の梅沢由美さん。ヘルシーなこともあり、若い女性から人気に火がついたそう。「豆腐かつ煮御膳」はこの豆腐かつ煮に季節の前菜4点盛、ご飯、味噌汁、お新香、デザート、コーヒーが付いている。ロースかつは和豚もち豚、富士の黒豚、ルイビ豚から豚肉を選択できるのもうれしい。ルイビ豚は脂肪の融点が32℃と低く、甘みがありさっぱりとした味わいが特徴のブランド豚。どのかつもご飯が進むのは間違いない。
    大正浪漫をイメージして古民家を移築した本店は強羅駅から徒歩2分
  • spot 18
    箱根登山ケーブルカー&箱根ロープウェイ
    強羅から大涌谷を越えて芦ノ湖まで下る絶景ルート
    強羅と早雲山を結ぶケーブルカーと、早雲山から芦ノ湖畔の桃源台までを結ぶロープウェイのルートは景色の変化が大きい。公共交通機関を使った周遊ルートに組み入れやすく、乗り物体験と絶景とを楽しむことができる。
    早雲山方向からアプローチする大涌谷到着前の景色は、乗客から歓声が上がるほどの絶景
  • spot 19
    箱根美術館
    庭園の景観美もすばらしい日本の陶磁器を展示する美術館
    1952年(昭和27)年に岡田茂吉(おかだもきち)が開館した美術館。斜面に造られた庭園もすばらしく、特に初夏の新緑と秋の紅葉のシーズンが美しい。日本の陶磁器をメインに展示しており、縄文時代の土器から、古墳時代の埴輪や須恵器、平安時代から江戸時代にいたる数々のやきものを見ることができる。
    箱園美術館はケーブルカーの「公園上駅」すぐ前に位置している
  • spot 20
    大涌谷
    火山活動の様子を間近に見ることができる箱根観光のハイライト
    大涌谷は箱根エリアでの火山活動が最もよく現れている場所で、谷や山肌から噴気が上がっている。強羅、早雲山方面からロープウェイでアクセスすれば、谷の風景とのドラマティックな出合いを楽しむことができる。
    今も火山活動が盛んな大涌谷の噴煙地帯
  • spot 21
    大涌谷くろたまご館
    縁起物の「黒たまご」を販売する複合施設
    「大涌谷くろたまご館」は豊富なおみやげ物が揃い、人気の黒たまごを扱うショップとして有名だ。黒たまごは殻に温泉池の成分が反応して黒い色になる。うまみ成分も通常のゆで玉子に比べて20%も多い。建物の1階には「箱根ジオミュージアム」が入り、大涌谷と箱根一帯の火山活動や自然について学ぶことができる。2階のショップでは、数多くのおみやげ物を扱っている。人気が高いのは大涌谷黒たまごまんじゅうや大涌谷黒たまごしょこらなどのお菓子や黒たまごグッズ、記念品や工芸品、オリジナル化粧品まで幅広いレンジの商品が揃う。記念撮影スポットとして人気の大きな黒たまごのオブジェは2階の入り口と、1階のロープウェイ駅側にもある。
    絶好の記念撮影スポットはこの大きな「黒たまご」。富士山をバックに撮影できるチャンスもある
  • spot 22
    ポーラ美術館
    箱根の自然豊かな森でアートを堪能する
    印象派から気鋭の現代アーティストの作品まで幅広く展示する美術館。森に溶け込むように設計された現代的な建物ですばらしいコレクションの数々を堪能したあとは、国立公園に含まれる美しい森の遊歩道へ。自然との調和を感じながら作品を鑑賞したい。
    森と一体になったエントランスまでのアプローチ
  • spot 23
    箱根ガラスの森美術館
    ヴェネチアン・グラスを展示する国内屈指の専門美術館
    ヴェネチアン・グラスを展示し、まるでヴェネチアにいるかのような雰囲気に包まれている美術館。現地でも目にすることが珍しい逸品をそろえ、食や体験でもヴェネチアの魅力に迫ることができる。
    入館してすぐのテラスでは、大涌谷を一望できる絶好の撮影アングルを得られる
  • spot 24
    箱根湿生花園
    春から秋まで湿原・湿地帯の多様な植物を見ることができる植物園
    湿原や湖沼に生育している植物を中心に、日本全国の湿地帯の植物を集め、1976年(昭和51)に日本で初めて造られた湿原植物園。順路をたどりながら歩けば、低地から高山の湿原へ順番に見ることができる。
    仙石原湿原を代表するノハナショウブ。見頃は7月上旬頃
  • spot 25
    仙石原すすき草原
    仙石原を彩る秋の風物詩
    台ヶ岳の一部を占めるほどのすすき草原。10月から11月にかけてが見頃で、ピーク時は時間帯を問わず観光客が訪れる。時間帯によって景色の表情が大きく変わるので、仙石原に滞在しているなら、訪問時刻を変えて再訪したい。
    秋のベストシーズンは午前中から訪問客で賑わう
  • spot 26
    芦ノ湖
    箱根の歴史を刻むカルデラ内の火口原にできた堰止湖
    芦ノ湖は3000年前の神山崩壊で箱根カルデラの火口原にできた堰止湖。箱根周遊の水上ルートとしても使うことができ、移動と観光を同時に楽しむことができる。眺めのいい宿や特徴のある食事処、ユニークな体験が可能なアクティビティがそろっている。
    駒ヶ岳からは芦ノ湖全体を俯瞰することができる
  • spot 27
    FunSpace芦ノ湖キャンプ村レイクサイドヴィラ(日帰りバーベキュー)
    対象は初心者から上級者まで。木もれ陽そそぐ湖畔のキャンプ場
    芦ノ湖畔にある唯一のキャンプ場で、約2万坪という広大な敷地にケビン棟、オートキャンプサイト、テントサイト、BBQガーデン、共同浴場、多目的ホールなどが点在している。ケビンには独立棟と連立棟があり、どちらも美しい木立のなかに溶け込むように立っている。独立棟は電子レンジ付きのリビングキッチンを中心に、2ベッドルーム、浴室、洗面所、トイレ、そして広々としたテラス付き。テラスからは木々の向こうに芦ノ湖を望むことができる。テラスにもテーブルと椅子が置かれている。連立棟は同様の間取りの部屋が3棟隣接しているのでグループや仲よしの家族同士で滞在すると楽しい。BBQはかまどが20か所。炭、薪の用意のほか、食材の予約もOK。日帰り利用も可能だ。またオートキャンプサイトは25区画があり、1区画は約7m×8m。レンタサイクルも用意してあり、芦ノ湖畔を快適にサイクリングできる。ほかにカヤック体験(要事前予約)もできる。通年営業なので四季折々の芦ノ湖の自然を楽しむことができる。
    林間にたたずむ独立棟。周りは静けさに満ちている
  • spot 28
    箱根海賊船
    四季に彩られる芦ノ湖を巡る海賊船
    桃源台港から箱根町港・元箱根港を結ぶ海賊船。心地良い風を感じながら四季折々の景色が楽しめ、天気が良ければ富士山が一望できる。1周の所要時間は約70分。箱根ロープウェイとも接続しており、箱根観光の重要な足としても活躍する。現在、「クイーン芦ノ湖」「ロワイヤルII」「ビクトリー」の3隻が就航している。いずれも雰囲気満点の装飾がほどこされた船で、ユニークな乗船体験ができる海賊船として人気を集めている。船室は2つのグレードに分かれ、船首エリアにある上位グレードの特別船室なら、一段と豪華な作りの船室に滞在できる。また、一部の船は船内で遊ぶことができるよう、3Dアートや記念撮影スポットが設けられ、子どもも楽しめる仕掛けが用意されている。
    赤い船体は2013年(平成25)建造のロワイヤルII。3Dアートもある遊び心いっぱいの船だ
  • spot 29
    箱根園
    湖も山も楽しめる芦ノ湖随一のレジャースポット
    芦ノ湖東岸の中間部に位置するレジャー施設。ファミリー向けの水族館や触れ合い動物園があるほか、水陸両用バスによる遊覧、駒ヶ岳への空中散歩も楽しめる。九頭龍神社本宮へのお参りもここが最寄りとなる。
    駒ヶ岳へ上るロープウェイや約7分で山頂に達する
  • spot 30
    箱根 駒ヶ岳ロープウェー(箱根園のロープウェイ)
    箱根の大パノラマを見渡す気分爽快な空中散歩
    水族館、ショッピングプラザ、レストランなどがそろう複合リゾート施設「箱根園」から駒ヶ岳山頂までの全長1783mを約7分で結ぶロープウェー。9時発の上りの始発から16時50分発の下りの最終まで、20分間隔で運行されている。ロープウェーの車体は四方が全面ガラス張り。駒ヶ岳山頂へ行く唯一の交通手段で、ガラス窓を通して、眼下には雄大な芦ノ湖、北には富士山、そして晴れた日には駿河湾や伊豆七島、房総半島や伊豆半島まで見渡すことができる。大パノラマを目のあたりにして感動もひとしお。山頂駅には売店もあり、ロープウェーの乗車記念土産などを販売している。秋から冬にかけて週末には恒例イベントの「星座天体観測&夜景ナイトツアー」が開催され、標高1356mの駒ヶ岳山頂から満天の星を眺められる。寒さも忘れてしまう箱根の人気ナイトアクティビティの1つだ。もう1つ、冬季間だけに開催されるものに「箱根園」の場内での「雪・そり遊び広場」がある。親子で楽しめる雪の広場だ。
    芦ノ湖に吸い込まれていくような感覚を覚えるロープウェー
  • spot 31
    駒ヶ岳(箱根神社元宮)
    360度のパノラマを楽しめる箱根外輪山の中核
    神奈川県箱根町にそびえる駒ケ岳は標高1356m。神奈川県と静岡県にまたがって広がる箱根外輪山の中央部にそびえる火口丘のひとつで、箱根の地形は、今からおよそ3000万年前に形成された。やがて、この地に人々が住まうようになると、箱根山は山岳信仰の場となり、箱根の中央にそびえる神山が信仰の対象とされた。駒ヶ岳の頂上には箱根神社の奥宮となる元宮が置かれ、拝殿が建てられた。ここに本殿はなく、拝殿は駒ヶ岳の北側に位置する神山を拝むためのものとされている。鳥居の脇には巨石が鎮座し、これは神が白馬に跨って降臨した場所と伝えられていて、白馬の蹄(ひづめ)の跡が残る「馬降石」と言われている。蹄の窪の水は枯れないのだとか。隣の神山が頂上まで樹林に覆われているのに対し、この駒ヶ岳の頂上に高い樹木はなく、萱が生える草原が広がっており、開放感は抜群。天気のよい日には富士山、芦ノ湖、相模湾などを一望できる。頂上へのアクセスには、芦ノ湖畔の箱根園から延びる「箱根駒ヶ岳ロープウェー」の利用が便利だ。片道の所要時間はおよそ7分。ロープウェイの駒ヶ岳山頂駅から山頂までは、まだ30mほどの標高差があり、急な石段が続いている。慌てることなく、一歩ずつ頂上を目指して歩こう。
    天に向かってそびえるような赤い拝殿は遠くからでも目立つ
  • spot 32
    神奈川県立恩賜箱根公園
    かつて皇室の保養地だった半島で絶景散歩を楽しむ
    明治時代に築造された「箱根離宮」跡地が1945年(昭和20)に神奈川県に下賜され、一般公開されたのが現在の「恩賜箱根公園」だ。半島のように突き出た起伏のある地形を生かし、眺めが良く四季の変化に富んだ散策路が造られている。
    湖畔展望館2階バルコニーは芦ノ湖と富士山とを一望できる絶景ポイント
  • spot 33
    箱根関所
    高度に復元されてよみがえった関所
    約250年にわたり使われた、東海道の重要な関所。特に江戸に住まう大名家族の女性たちが国許に帰らないよう、厳しく見張っていた。江戸時代末期に行われた解体修理の記録『相州箱根御関所御修復出来形帳』の発見を機に徹底した考証が行われ、2007年(平成19)に復元された。
    見張り場所だった遠見番所からは広い範囲を一望できる。かなりの急階段なので無理せず登ろう
  • spot 34
    箱根神社
    芦ノ湖畔にたたずむ歴史ある神社。湖面に鳥居が立つ
    古く奈良朝初期に創建された歴史ある神社で、数多くの文化財も所蔵されている。湖面に鳥居が立つ風景は、箱根のシンボルとして親しまれている。箱根を訪れたなら、ぜひ立ち寄ってみたいスポットだ。
    古来、関東総鎮守箱根権現と尊崇されてきた箱根神社
  • spot 35
    九頭龍神社本宮
    縁結びの神社としても名高い芦ノ湖畔の神社
    芦ノ湖の守護神とされる九頭龍大神を祀る神社。九頭龍神社には本宮と新宮の2つがあるが、人里から離れた本宮は豊かな自然環境のなかにあり、近年はパワースポット、縁結びの神社として知られている。
    芦ノ湖に浮かび立つ鳥居は九頭龍神社本宮のシンボル的存在
  • spot 36
    長安寺
    五百羅漢の滑稽な姿や表情に癒やされる
    南北朝時代・室町時代にから続く歴史ある寺が、観光客で賑わう仙石原にひっそりと立っている。禅寺らしい閑かな境内を歩くと、なんとも微笑ましいたくさんの羅漢様たちが鎮座し、こちらに無言で話しかけてくる。
    一体ずつすべて表情やポーズが違う五百羅漢
  • spot 37
    箱根小涌園ユネッサン
    季節を問わず水着で遊んで食べて、プールや風呂を満喫しよう
    新宿からロマンスカーとバスを乗り継いで約110分。東京駅から新幹線とバスで約75分で到着する温泉天国。開放感たっぷりの屋内外の空間で心身を弛緩させ、健康的でリフレッシュする一日を過ごそう。
    まるで地中海が目の前に広がっているようなスパ「神々のエーゲ海」
  • spot 38
    富士屋ホテル
    歴史の要人たちに愛されてきた箱根を代表するリゾートホテル
    富士屋ホテルの名を知らない人はいないだろう。箱根の代名詞でもあるこの歴史あるホテルは今も進化を続け、新しい時代にマッチしたサービスを提供している。一度は泊まってほしい、箱根を代表するホテルだ。
    風格のある富士屋ホテル本館
  • spot 39
    Bakery&Table (ベーカリーアンドテーブル)箱根
    材料にこだわり箱根らしいオリジナリティあふれるパン
    国道1号線沿い、芦ノ湖を望む元箱根の中心地に立つモダンな一軒家はまるで高級旅館のよう。1階にベーカリーとパーラー、足湯テラス、2階はカフェ、3階にはレストランを併設する「Bakery & Table 箱根」は上質なパンや料理を味わえる人気のスポット。2013年(平成25)にオープンして以来、食に敏感な人たちに注目されている。ガラス張りのベーカリーは店内も明るく、ショーケースにずらりと並ぶパンも細部までよく見える。販売されるパンは、週末限定やハロウィン、クリスマスなど季節のイベントにあわせたパンを入れると50種類! こだわりは粉から仕込んで企画、製造、販売まで一貫して自社で手がけていること。販売するほとんどのパンを1階奥の工房で焼いており、つねに焼きたてを味わえる。店を代表するパンは「米粉のカレードーナツ」。サクサクのパンの中にこだわりのカレーがたっぷりと入っており、ボリュームも十分。シグネチャーブレッドの「箱ね」は箱根の伝統工芸・寄木細工をイメージしたパン。デニッシュ生地に根菜とベーコンを入れて四角く焼き上げており、形も食感も印象的だ。
    手前が「箱ね」(290円)、時計回りに「ミルクフランス」(240円)「米粉のカレードーナツ」(390円)「富士山パン」(290円) ※すべて店内飲食の料金
  • spot 40
    レストラン・カスケード
    大正ロマン薫るレストランで名物カレーやコース料理を
    心が躍る空間だ。華やかなステンドグラス、白い鳩、精緻な欄間彫刻。一歩室内に入っただけで別世界へと誘ってくれる「レストラン・カスケード」は富士屋ホテルの旧宴会場「カスケードルーム」を復原したレストラン。華麗なステンドグラスや彫刻は、1920年(大正9)に建築された当時のまま。大正モダニズムにあふれている。「富士屋ホテルキュイジーヌ」とも呼べる正統派の洋食コースがメインだが、ランチではカレーやハヤシライス、スパゲティ、サンドイッチなどの軽食も食べられる。特に1915年(大正4)より100年以上受け継がれてきたビーフカレーは人気で、全国からその味を求めてやってくる人々も。ちなみにこのビーフカレーと、同様に人気のあるビーフシチューは冷凍販売されており、レストラン・カスケードのほか、ホテルショップなどでも買える。ディナーのコース料理は1万円から。記念日などに、少ししゃれ込んで出かけてみよう。全90席、個室はない。
    ステンドグラスは箱根の自然を描いている
  • spot 41
    NARAYA CAFE
    アンティークとモダンが交錯するカフェは旅人の交流の場
    箱根登山鉄道宮ノ下駅の改札から坂道を下ってすぐ、右手に足湯が見えたら「NARAYA CAFE」に到着する。柱や梁がむき出しになった木の香り漂う1軒家は、ノスタルジックなただずまい。江戸時代に創業し、2001年(平成13)に閉館した「奈良屋旅館」の従業員寮を改装したカフェで、室内には旅館時代に使われていた古いランプや調度品などがさりげなく置かれている。席は箱根外輪山を見渡すカウンターやストーブ周りの椅子、足湯席などいろいろあるが、どこもゆったりして時の流れるのがゆっくり感じられる。コーヒーやスイーツ、軽食、アルコール類まで豊富なメニューのうえ、午前から夕方までの通し営業なので、箱根の町でランチを食べ損ねた人もふらりと立ち寄り、パスタやホットドッグを頬張る人も多いとか。足湯は宮ノ下温泉で、奈良屋旅館が家族のために残しておいた1本の源泉。足湯目当てでやってくる人も多い。また、カフェのあちこちに苔のミニ盆栽が並んでいて、小さな緑色の世界に心癒やされる。オリジナルタオル、手ぬぐいなどを販売するほか、併設されたショップには近隣のアーチストが制作した雑貨なども販売されている。
    カウンター席は目の前に大絶景が広がる。感嘆の言葉しか出ない
  • spot 42
    フォレストアドベンチャー・箱根
    自然共生型のアウトドアパークで体を動かそう
    リゾート地箱根には手つかずの森もあちこちに点在する。箱根湯本からほど近くに展開されたアウトドアパークは、そんな森を利用した体験施設。森のなかのスリリングな体験を家族で、グループで味わってみよう。レッツチャレンジ!
    キャノピーコースは家族一緒に楽しめる
  • spot 43
    箱根ラリック美術館
    アール・ヌーヴォー、アール・デコ時代を代表するフランスの工芸作家を知る
    19世紀から20世紀にかけて活躍した宝飾とガラスの工芸作家、ルネ・ラリックの生涯が凝縮された美術館。箱根仙石原の自然豊かな地にミュージアム、ミュージアムショップ、レストラン、オリエント急行などが点在し、それぞれを遊歩道がつないでいる。ミュージアムは2階建てで、常設展示室にはジュエリー、香水瓶、花器などがゆったりと展示されている。パリに実在した邸宅の一室を移築・再現した「ベル・エポックの部屋」や、19世紀後半に活躍したフランスの伝説的女優サラ・ベルナールに捧げられた一室などもあり、見どころたっぷりだ。施設正面の入り口近くに展示されているオリエント急行のサロンカーは、2001年(平成13)まで現役で走っていた車両で、ラリックが室内装飾を手がけている。ブドウと男女像が立体的に表現されたガラスパネル「彫像と葡萄」は1928年(昭和3)の作品。ガラスパネル約150点のほか、天井のランプシェードもラリックの制作だ。この車内でティータイムを過ごしながら、贅を極めたインテリアを間近に鑑賞したい。
    デザインも色も質感もさまざまなラリックの花器はどれも印象深い
  • spot 44
    元箱根石仏群
    山あいに残された中世の地蔵信仰を物語る歴史遺産
    箱根町元箱根に広がる精進池の周辺に、鎌倉時代から室町時代前期に造られたと見られる石仏、石塔が並んでいる。そのうちの多くが中世の信仰を物語る歴史遺産に認められて国の重要文化財に指定され、周辺も史跡に指定されている。元箱根石仏群の石仏は磨崖仏、すなわち天然の岩壁を利用して造り出されたもので、3.2mの高さを備える地蔵菩薩像「六道地蔵」や、全部で26もの石仏が並ぶ「二十五菩薩」などに、中世を生きた人々の敬虔な想いを感じ取ることができる。この地に石仏が並べられたことには、中世の街道であった「湯坂道」がこの辺りを最高点とし、旅人を苦しめる「地獄」となっていたことから、これを救おうという思いが込められていたのだという。池が広がる一角は、二子山と駒ヶ岳に挟まれた狭隘な場所で、今も昔と変わらないのだろう静かな雰囲気が漂っている。
    「二十五菩薩」と呼ばれる鎌倉時代の磨崖仏。国の重要文化財(以下国重文)
  • spot 45
    旧東海道杉並木と石畳
    江戸時代の旅人を守り続けた並木と石畳の道
    江戸と京都を結んだ東海道のなかで、屈指の難所とされた箱根越え。その当時の道の姿を今に伝える石畳の道が、旧街道に残されている。石畳の道の始まりは、箱根旧街道(県道732号線)に沿って立つ甘酒茶屋の西寄り、「白水坂」と呼ばれる旧道で、「箱根旧街道」と記された道標が立つ。石畳の道は、現代の舗装道路ほど平坦ではなく、古(いにしえ)人の旅の苦労に思いを馳せることができる。街道を必要以上に広げることをしないのは、クーデターの勃発を防ぐための、江戸幕府の方策だったのである。この石畳の道は、国の史跡に指定されている。そして、旧街道を西へとたどり、芦ノ湖畔に着いた先に残っているのが杉並木の道。これも江戸時代の面影を今に伝えるスポットだ。街道を守る杉の樹齢は400年を超えるといわれ、この旧道が江戸時代中期に整備されたことを物語っている。夏は強い日差しから、冬は北風から旅人を守った杉の並木は、街道に不可欠の存在だったのである。遊覧船の桟橋が設けられている元箱根港から湖畔に沿って恩賜公園まで延びるおよそ500mの杉並木の道は、遊歩道として整備され、誰もが気軽に散策を楽しむことができる。
    「箱根旧街道」の木札が目印。大名行列も通った箱根峠への道
  • spot 46
    洒水の滝
    轟々と音を立てる水しぶきが圧巻!神奈川最大の落差を誇る滝
    県道726号線から滝沢川に沿うように山へと分け入ると、洒水の滝(しゃすいのたき)遊歩道へと続く駐車場に出る。車はここまで。滝までは6分ほど歩くと到着する。遊歩道といっても自然のままの石が転がっていたり、苔むした土に足をとられることもある。歩きやすい靴で出かけよう。洒水の滝は三段の滝で、一の滝は落差69m、二の滝は16m、三の滝は29m。古くから相模国最大の滝として知られ、『新編相模国風土記稿』では、「蛇水(じゃすい)の滝」と記されている。遊歩道は左右にそびえる大木が影をつくり、見上げると空が狭い。遊歩道の全長は118m、その先に地上40mの観瀑台が造られている。2004年(平成16)に落石が発生し、遊歩道の階段などが損傷したため、従来の遊歩道はずっと立ち入り禁止になっていたが、新たな遊歩道が完成し、2022年(令和4)4月8日に一般開放した。「洒水」とは仏教用語で、浄水を散らして身を清め道場を清める行為をいう。鎌倉時代の名僧文覚上人(もんがくしょうにん)が百日間滝に打たれる荒行を積んだ地でもあると伝えられる。
    遊歩道から見上げる一の滝。夏でもひんやりした空気が漂う
  • spot 47
    丹沢湖
    丹沢西部に広がる湖。湖畔でアウトドアライフを楽しもう
    丹沢湖は神奈川県の西北部に広がる人造湖だ。比較的近年に誕生した湖らしく、隣接するダムや、湖を跨ぐさまざまな橋は、どれも近代的に景観を備え、湖の眺めをさらに魅力的なものにしている。
    1977年(昭和52)に完成した世附大橋は「かながわの橋100選」に選出されている
  • spot 48
    中川温泉 ぶなの湯
    傷も治り肌もきれいになる効用豊かな西丹沢の日帰り温泉
    神奈川県西部の町・山北町に湧出する中川温泉は、地元が誇る天然温泉。「ぶなの湯」は人気の日帰り温泉で、年間約4万5000人が訪れる。川遊びやハイキングなどのアクティビティとあわせてぶらりと立ち寄ろう。
    周囲に緑があふれる女性の露天風呂。手足を十分に伸ばせる
  • spot 49
    山北鉄道公園
    日本最大の貨物用蒸気機関車を保存する鉄道公園
    今はJR御殿場線となった国府津~沼津間の路線は1934年(昭和9)12月に丹那トンネルが開通するまでは東海道本線の一部とされ、東京と下関を結ぶ特急列車も、ここを走って箱根の山を越えていた。この路線で1968年(昭和43)まで運転されていたD52形は、国鉄の貨物用蒸気機関車として最大のもので、御殿場線を象徴する存在としても親しまれたのである。このD52形の1両70号機が保存されているのが、山北駅から徒歩2分のところにある山北鉄道公園だ。かつて御殿場線でも運転されたこの機関車は、今はコンプレッサーで作った高圧の空気で動輪を動かすスタイルに改造され、ひと月に1回程度、公園内に敷設された12mほどの線路を往復する運転が行われている。シュッシュッという独特の走行音や、汽笛の音色は昔と変わらない。機関車に寄り添うようにして、かつて使用された信号機も建てられており、山北が鉄道の街として賑わった時代をしのぶことができる。公園の周辺は桜の名所として知られ、花が咲く季節にはライトアップも実施されている。
    どっしりと重厚な車体を間近で眺めることができる
  • spot 50
    大雄山最乗寺
    天狗伝説も伝わる箱根外輪山の山裾に立つ名刹
    箱根外輪山のひとつに数えられる明神ケ岳の麓、南足柄市大雄町の深い森のなかに立つ曹洞宗の名刹。天狗がこの寺の開山を手助けしたという伝説が残り、境内にはさまざま天狗の像、天狗の履物とされた下駄が並ぶ。
    1954年(昭和29)再建の本堂。本尊は釈迦牟尼仏。脇侍に文殊・普賢両菩薩を祀る
recommend spot

人気スポット

recommend spot

旅のヒント

  1. その1

    箱根は登山電車とケーブルカー、ロープウェイ、湖船、バスとさまざまな乗り物を乗り継いで周遊することができる。

  2. その2

    電車利用では新宿や小田原発の箱根エリア周遊切符が販売されており、使い方によってはかなりお得になる。美術館などの施設が無料や割引になる交通パスもある。また、仙石原と桃源台(芦ノ湖)方面へは新宿からの高速バスが頻繁に発着している。

  3. その3

    小田原から箱根湯本を経由して小涌谷に至るエリアでは複数のバス会社が運行しているが、同じバス停を使用していることが多いので、バス便は豊富だ。

  4. その4

    箱根のミュージアムや見どころを巡るならレトロモダンな車体デザインの「箱根観光施設めぐりバス」利用が便利。2系統あるので、行き先に注意。

  5. その5

    次の目的地に急ぐ場合はタクシー利用を。特に仙石エリアであれば各美術館の距離はそれほど離れておらず、費用もかさむ心配は少ない。

recommend spot

関連記事

記事一覧
recommend spot

モデルプラン

神奈川のその他のエリア

+ -
back
open

箱根町周辺エリア