神奈川

山下公園・中華街

YAMASHITA PARK / CHINATOWN

横浜開港後に根付いた異国情緒が今も残るエリア

港の見える丘公園を中心に、異国情緒あふれる上品な街並みが広がる静かなエリア。公園内のフランス山や横浜市イギリス館、また、横浜外国人墓地など、横浜開港後の幕末から明治初期にかけて、欧米諸国の人々がこの地に駐屯していた歴史を今に伝える遺構が数多く残されている。外交官の家など当時の建物をそのまま公開している施設もあり、大きな西洋風の建物や重厚な家具、華麗な調度品など、当時の上流階級の人々の生活が垣間見られて興味深い。美しい庭園が四季折々の表情を見せてくれる三渓園や、横浜港を一望する横浜港シンボルタワーなどの本牧エリアの見どころはややアクセスが悪いが、いずれも魅力的な施設なので時間があればぜひ訪れてほしい。

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エリアの見どころ

  • spot 01
    YOKOHAMA AIR CABIN
    絶景を見下ろす空中散歩を楽しめる横浜の新名所
    桜木町駅前から汽車道に沿って運河パークを結ぶ、日本初の都市型循環式ロープウェイ。満を持して登場した横浜の新名所は、みなとみらいの風景を間近に見下ろす感覚が新鮮だ。
    みなとみらい観光に便利なルート
  • spot 02
    THE YOKOHAMA BAY
    地上150m天空から横浜を一望できるレストラン
    横浜みなとみらい線馬車道駅直結の商業施設「北仲ブリック&ホワイト」脇の「ザ・タワー横浜北仲」の46階にあるオールデイダイニング。横浜一見晴らしがいいといっても過言ではない穴場的スポット。
    「JEROME ジェローム(ブッターラチーズとトマトソースのピッツァ)」。前菜+メイン or パスタ or ピッツァ1品+デザート1品で3850円
  • spot 03
    水信フルーツパーラー
    自分へのご褒美に訪れたい魅惑のフルーツパーラー
    「横浜水信」(以後水信)はハマっ子(横浜住人)なら誰もが知る高級果物店。その水信が大人も楽しめる非日常空間としてオープンさせたのが「水信フルーツパーラー」だ。
    季節のフルーツパフェは今、食べたい旬のフルーツが盛りだくさん
  • spot 04
    コティベーカリー
    幻の銘菓、羊羹をカステラで挟んだ「シベリア」が買える店
    コティベーカリーの名物といえば、明治の後半~大正初期に誕生した「シベリア」だ。発祥ははっきりしないまま、名前の由来も諸説あるが「シベリア」にしっくりくるのは「シベリアのような極寒ではきっと羊羹も寒かろうからカステラのオーバーを着せた」という説。当時はほとんどのパン屋で見かける大人気商品だったので70代以上の人なら誰もが知っているだろう。パン焼き窯の余熱を利用して焼き上げたカステラとアンパン用のあんこを使い、作るのに6時間をも要す。年々その姿を見かけなくなっていた銘菓なのだが、レトロブームに乗ってか昨今人気が復活している。流行に左右されることなく長年コティベーカリーでは主人がひとりで午前0時から仕込みを始め、1日に96個のシベリアを作る。こだわりはカステラに使われる卵。ふわふわのカステラにするため添加物不使用の新鮮な卵を使い、なめらかな手作り羊羹の「あん」もさらし餡に砂糖や塩、水などを独自の配合で加えて炊き上げる。ほかに「超ブドウ食パン」や「甘食」も人気だ。後継者はいないが、「1日でも長く店を開け、1個でも多くシベリアを作り続ける」というのが現在の主人の目標だという。
    シベリアはコティベーカリーが発祥の店というわけではなく、当時はどこのパン屋にも置かれていた
  • spot 05
    横浜開港資料館
    幕末前後の横浜の歴史を伝える貴重な資料がずらり
    横浜の歴史に関するさまざまな資料を収集し、パネルや実物展示などを用いわかりやすく紹介する資料館。横浜の歩んできた道を次の世代に伝えていく、「近代横浜の記憶装置」としての役割を果たしている。
    入り口となるのが新館。奥に旧館がある
  • spot 06
    山下公園
    地元の人々に親しまれる横浜の復興のシンボル
    横浜で最も有名な公園である山下公園は、海風に吹かれながら都会の景色を望める、観光にもデートにもおすすめの場所。眺望だけでなく、沈床花壇のバラや、公園内に点在する歌碑や記念碑など見どころも多い。
    海沿いには広い散策路が整備されている
  • spot 07
    日本郵船氷川丸
    戦前を代表する豪華な高速貨客船
    氷川丸は、1930年(昭和5)に太平洋横断シアトル航路へ就航した、当時を代表する高速貨客船。喜劇王チャップリンも乗船したことで有名で、第二次世界大戦中は海軍に徴用され病院船として活躍したことでも知られている。
    当時の造船技術や客船の内装を伝える貴重な産業遺産だ
  • spot 08
    ホテルニューグランド
    ぜいたくな時間を過ごせる温かなもてなしが魅力のクラシックホテル
    山下公園通り沿いにたたずむ、約100年の歴史をもつ横浜で唯一のクラシックホテル。チャップリンやベーブ・ルースなど数多くの著名人に愛されたホテルであり、重厚感のある雰囲気でありながら温かなもてなしでゲストを迎え入れる。このホテル発祥のメニューであるドリア、スパゲッティナポリタン、プリン・ア・ラ・モードは今も変わらぬ味として提供している。
    海外に来たかのような気分になるおしゃれな外観
  • spot 09
    横浜人形の家
    世代を超えて楽しめるドールミュージアム
    地域色豊かな人形から人間国宝の手による人形まで1万点を超す収蔵品の中から、常時2000点余りを展示するドールミュージアム。めくるめく人形の世界にどっぷりと浸れる、人形好きにはたまらない空間だ。
    ほかではなかなか見られない貴重な収蔵品も多い常設展示室
  • spot 10
    横浜中華街
    活気あふれる日本最大級のチャイナタウン
    約500以上の店が軒を連ねる、横浜市中区にある日本最大級のチャイナタウン。中華料理店や食材店、雑貨店などがひしめき、地元の人や国内外の観光客でつねに賑わいを見せている。
    街中に突如として現れる豪華な門がインパクト大
  • spot 11
    横濱媽祖廟
    中国スタイルの参拝方法が体験できる道教の寺院
    2006年(平成18)に横浜の新名所として建立された横濱媽祖廟。子宝や安産、縁結び、学業成就など、さまざまなご利益があるといわれる、横浜中華街随一のパワースポットだ。
    思わず手を合わせたくなる神々しい外観
  • spot 12
    横浜大世界
    中華街最大級のエンターテインメント施設
    横浜中華街の南門シルクロード沿いで、派手な装飾がされた大きな建物がひときわ目をひく横浜大世界。「遊ぶ・買う・食べる・癒やされる」のすべてがそろった、全天候型エンターテインメント施設だ。8つのフロアに、中華街らしい個性的な本格食べ歩き中華専門店、横浜らしいアイテムやオリジナルグッズを扱うショップ、さらに、占いやフィッシュフットマッサージ、中華衣装レンタル&写真館などがあり、盛りだくさんの内容だ。また、4〜8階には、不思議な錯視錯覚アートの世界が広がる「アートリックミュージアム」もあり、一日いても飽きることはなさそうだ。写真や動画映えするスポットも多く、週末ともなると若者グループやカップルで賑わいを見せる。
    中華風の門や屋根があしらわれたカラフルな外観
  • spot 13
    江戸清 中華街本店
    豪快にかぶりつきたいボリューム満点の蒸したてブタまん
    さまざまな中華グルメを楽しめる中華街のなかでも特に人気なのが、熱々の中華まん。街なかには、店頭でモクモクと湯気をあげる大きなセイロから、蒸したての中華まんを提供する店が点在している。なかでも有名なのが、1894年(明治27)に精肉業からスタートした老舗で、中華街の食べ歩きブームの火付け役としても知られる江戸清だ。上質な国産豚肉の各部位を余すことなく使用し、素材のうまみをぎゅっと凝縮させた具を、ふわふわもっちりの皮で包んだブタまんは、一口食べれば笑顔がこぼれる至福のおいしさ。直径11cm、高さ7cm、重さ250gと、一般的な肉まんの約2倍というサイズ感で、ボリュームも満点だ。中華街の食べ歩きブームの火付け役としても知られ、店先にはいつも大勢の人だかりができている。
    蒸したての中華まんは皮がしっとりもちもち
  • spot 14
    謝甜記
    体と心が癒やされるやさしい味わいが魅力の中華粥
    横浜中華街に来たらぜひ味わいたいのが、中華粥。ただのお粥とあなどるなかれ、中華粥は日本のお粥とはひと味もふた味も異なる深い味わいが魅力だ。そんなお粥の人気店として1951年(昭和26)の創業から70年余りの歴史を誇る謝甜記は、家族ぐるみで経営するアットホームな店。お粥のラインナップは全15種類で、乾燥貝柱や丸鶏などのだしをとりながら約4時間かけて生米からじっくり炊き上げるお粥は、素材のうまみ引き立つ繊細なおいしさ。油条(中国揚げパン)を浸しながらいただくのが本場の食べ方なので、ぜひ試してみて。お粥以外の一品料理も評判なので、お粥にプラスして気になったものを注文してみよう。
    五目かゆ(880円)と油条(200円)、えびシュウマイ(4個400円)
  • spot 15
    横浜公園
    横浜スタジアムで知られる歴史ある公園
    1876年(明治9)に開園した横浜公園は、横浜では山手公園に次いで2番目に古い公園。広々とした芝生広場や趣ある日本庭園では、地元の人たちが思いおもいの時間を過ごしている。
    横浜公園というより横浜スタジアムでわかる人が多いかもしれない
  • spot 16
    横浜スタジアム
    日本の野球ファンに愛され続ける日本初の多目的スタジアム
    1896年(明治29)に、旧制第一高等学校と横浜在住米国人チームの国際試合が行われたことで知られる歴史あるスタジアム。横浜公園野球場、ゲーリック球場、横浜公園平和球場と名称を変え、多くの横浜市民や全国の野球ファンに愛され続け、1978年(昭和53)に日本初の多目的スタジアムとして横浜スタジアムが竣工された。「ハマスタ」の愛称で親しまれ、日本プロ野球セ・リーグの横浜DeNAベイスターズの本拠地として試合や練習が行われている。このほか、昇降式ピッチャーズマウンドの操作により、野球ばかりでなくアメリカンフットボールなどのスポーツやコンサートなど多様なイベントに利用されている。第32回オリンピック球技大会(2020/東京)では、野球とソフトボールの主要会場として使用された。
    Y字形の照明塔がハマスタのシンボル
  • spot 17
    伊勢佐木町
    横浜の歴史が生んだディープな魅力満載の街
    古き良き横浜を象徴する繁華街として、明治初期から140年以上の伝統をもつ伊勢佐木町。地元民に愛される商店街を中心に、昼夜問わず多くの人が行き交い活気にあふれている。
    横浜市民の間では「ザキ」の愛称で親しまれている
  • spot 18
    中華菜館 同發 本館
    横浜中華街のなかでも「焼き物といえば同發」といわれるほどの名店
    横浜中華街に行ったらぜひお土産にしたいのが叉焼やスペアリブ、腸詰などの焼き物。「風味」と「香味」にこだわり、秘伝のタレを使って焼き上げた同發の焼き物は200店舗以上並ぶ中華街のレストランのなかでも特に人気が高い。
    ランチ(1100円)のメインから「皮付きブタバラ肉の焼き物」と「叉焼(ちゃーしゅー)」の盛り合わせ
  • spot 19
    横浜中華街 華正樓新館売店
    横浜土産の筆頭、名物の肉まん・あんまんと絶品焼売
    1939年(昭和14)創業、本格北京料理の名店「華正樓」。横浜中華街でいちばん大きな宴会場をもつ高級店として名高いが、ここはその華正樓の銘菓が並ぶお土産の専門店。浜っ子である筆者が横浜土産にするなら迷わず華正樓の肉まんを選ぶだろう。華正樓の肉まんは蒸かすとキメの細かい生地がふわふわになり、タケノコ入りのみっちり詰まったジューシーな肉餡は、しっかりとした醤油味で味も最高級。またラードが練り込まれたつやつやの黒餡がこれでもかと入ったあんまんも、あんこ好きににはたまらない一品だ。肉まんもあんまんもどちらもずっしりと重いその大きさも魅力で、蒸し上げるのに20分ほどかかるが、その分満足感を得られる。また、あわせて贈りたいのが焼売。華正樓の焼売は粗びきで肉々しく食べごたえがあり、なんともいえない甘みがある。こちらも肉まん・あんまん同様、蒸し器を使って強火で15分蒸すのがおすすめ。レンチンとは一味も二味も違ったおいしさを味わえる。華正樓ではそのほかに1日10箱限定の「焼き餃子(10個2052円)」もあり、こちらも隠れた人気商品だ。
    左から焼売10個入り2052円 あんまん、肉まん それぞれ1個573円
  • spot 20
    大珍樓
    横浜中華街・バイキングの老舗で至福の食べ放題
    横浜中華街の数ある飲茶のなかでも長い歴史のある本格オーダー式バイキングの老舗「大珍樓」。焼き物や点心、豊富な海鮮料理からふかひれ入りスープや北京ダックなどの人気料理まで130種類以上を楽しめる。
    左上から時計回りに「ニラ蒸し餃子」「エビ入り蒸しクレープ」「スペアリブの黒豆ソース」「エビ揚げ餃子サラダ添え」「鶏足の黒豆ソース」
  • spot 21
    割烹蒲焼わかな
    横浜っ子なら誰もが知っている割烹うなぎ店
    1872年(明治5)創業の老舗「わかな」はJR関内駅から徒歩1分。昨今のうなぎ店はうな重が主流だが、「わかな」の常連客はうな丼を食す。最大40名の座敷席もあり、慶弔などにも使われる横浜っ子の御用達店だ。
    地元客に人気の「うな丼(3900円)」と「肝吸い(450円)」
  • spot 22
    センターグリル
    元祖「ケチャップナポリタン」を堪能
    横浜のJR桜木町駅から徒歩10分ほどにある昔ながらの洋食屋「センターグリル」。今では誰もが知っているケチャップを使って作る「ケチャップナポリタン」の発祥の店とされている。店は1946年(昭和21)創業。「太麺パスタのナポリタン」は創業時から不動の人気メニューで、当時のナポリタンに使われていた生トマトは高級食材だったため、気軽に食べられるようにケチャップを使用したのが「ケチャップナポリタン」の始まりだ。具はピーマン、玉ねぎ、ロースハムとシンプル。ケチャップを入れたあとに強火でしっかりと炒めることで、酸味が飛んで甘みが引き出されている。麺はケチャップのからみやすい太麺で、茹でたあとにひと晩寝かせ、もっちりとした食感にしている。ひと口食べれば、ケチャップの甘みの強さに驚く。酸味はほとんど感じず、やさしい甘さが麺や具にしっかりとからんでいる。麺は短く切ってあり、食べやすいのがうれしい。シャキシャキのピーマンや粉チーズがいいアクセントになって、どんどん食べ進められる。千切りキャベツとポテトサラダも付いて、満足感のある一品だ。
    銀皿に盛られた「太麺パスタのナポリタン」。創業時から変わらない味わいが人気
  • spot 23
    横浜マリンタワー
    リニューアルした横浜のシンボルタワー
    横浜のシンボル、横浜マリンタワーが2022年(令和4)にリニューアル。壁面緑化をはじめ、話題のレストランやショップ、アートと景色を一緒に楽しめる展望フロアなど新しい魅力が加わった。
    目の前は山下公園。公園側にあるレストランのテラス席も気持ちがいい
  • spot 24
    元祖フカヒレまんの公生和
    中華街で頬張りたい元祖の味
    数多くの中華料理店が軒を連ねる横浜中華街。なかでも味わいたいのが公生和(こうせいわ)の「元祖フカヒレまん」(480円)だ。店は1926年(大正15)に中華食材を扱う専門店として創業し、商品の開発を進めるなかで1994年(平成6)にフカヒレまんが誕生。テレビや雑誌でも紹介され、今では他店でも提供する店が増えるほどの人気商品となっている。蒸したてフワフワの皮を頬張れば、高級食材のフカヒレがたっぷりと入った餡が口いっぱいにあふれる。プルプルとしたフカヒレのほか、豚肉、玉ねぎ、長ネギ、タケノコなどさまざまな具が入り、それぞれの食感も楽しい。提供する商品は中華街内にある自社工場で作られており、熟練の職人が一つひとつ手作りしている。もっちりとした餅米とやわらかい角煮の入った「中華チマキ(450円)」、とろみのあるスープが癖になる「おこげ入りフカヒレスープ(430円)」も人気。フカヒレまんをスープにつけて食べるのもおすすめだ。店の奥では土産用の商品も販売しているので、立ち寄るといい。
    食べ歩きにおすすめなのが「元祖フカヒレまん」。生地がモチモチで食べごたえがある
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旅のヒント

  1. その1

    このエリアを散策するなら、基点となるのは港の見える丘公園。山手町の見どころの多くは公園内か、公園から徒歩圏内に点在している。

  2. その2

    港の見える丘公園から横浜外国人墓地、ブリキのおもちゃ博物館などの周辺エリアには飲食店やコンビニがあまりないので、食事をするなら元町周辺か中華街まで足を延ばすといいだろう。

  3. その3

    本牧エリアは電車の駅から遠いので、バスかタクシーを使うことになる。目的地によってはバスの本数が少ない場合もあるので、事前に確認しておこう。

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