埼玉

東部

EAST

都心に近い川に囲まれた自然豊かな観光地

東京都心にほど近い埼玉東部は、江戸川や中川をはじめとした川の多い地域。水源に恵まれていることから古くから稲作が盛んに行われてきており、「草加せんべい」など米を活用した銘菓がある。今も田園風景が広がる地域が多く、豊かな自然も特徴だ。江戸時代後期からは、羽生市などを中心に豊富な水を生かした藍栽培・藍染が盛んで、羽生市は今も「藍染の町」として名高い。その一方で川に囲まれた低地のため、長年にわたり浸水被害に苦しんできた。このため、春日部市には浸水対策のための施設として「首都圏外郭放水路」が造られている。また、江戸時代からは草加や越谷、春日部が五街道のひとつである「日光街道」の宿場町として栄えてきており、今もその名残が残っている。

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エリアの見どころ

  • spot 01
    武州中島紺屋
    江戸時代から続く伝統の藍染めを体験する
    武州中島紺屋がある羽生(はにゅう)市は、江戸時代から続く藍染めの町。紺屋(こんや/こうや)とは染め物屋を意味する。1837年(天保8)創業の歴史ある紺屋で、藍染めのワークショップに参加してみよう。
    歴史を感じさせる門構え。広い敷地内には工房や資料館がある
  • spot 02
    羽生水郷公園
    希少な食虫植物「ムジナモ」が国内で唯一自生する
    利根川(とねがわ)の南側に位置する羽生(はにゅう)市。豊富な水を生かした広大な公園は、国の天然記念物ムジナモの自生地をはじめ、広場や森、水生植物園、水族館などがあり、地域の人々の憩いの場となっている。
    公園の中央にある「三田ヶ谷池」には水鳥が飛来する
  • spot 03
    さいたま水族館
    荒川流域をはじめ埼玉県に生息する魚に出会える
    日本唯一のムジナモの自生地がある羽生(はにゅう)水郷公園内の施設。荒川や利根川の流域で見られる魚を中心に、おもに日本の淡水生物を展示する。カメや魚と触れ合えるコーナーもあり、地元の子どもたちに人気のスポットだ。
    魚が棲む環境を再現した水槽。展示内容はときどき変更される
  • spot 04
    鷲宮神社
    関東最古の大社はアニメ『らき☆すた』の聖地
    関東最古の大社、酉の市で有名な「お酉様」の本社と言われる神社。アニメ『らき☆すた』の舞台のモデルになった場所として知られており、国内外からファンが訪れる。「鷲宮催馬楽神楽」は国指定重要無形民俗文化財。
    鷲宮神社の拝殿。銅板葺・入母屋造で横に広い
  • spot 05
    東武動物公園
    遊園地と動物園のハイブリッドレジャーランド
    東武動物公園は遊園地と動物園の融合した「ハイブリッドレジャーランド」。40年の歴史があり、ホワイトタイガーをはじめとした約120種類の動物を見に多くの人々が訪れている。夏はプールも人気だ。
    東ゲート入り口付近にあるカバ像は東武動物公園のシンボル的存在
  • spot 06
    国土交通省 首都圏外郭放水路
    埼玉県の巨大な「地下神殿」首都圏外郭放水路
    河川に囲まれた中川・綾瀬川地域の浸水被害を防ぐため、水を地下放水路に貯めて排水する世界最大級の地下放水路。地底50mに総延長約6.3kmのトンネルが通っており、「地下神殿」と呼ばれる調圧水槽など一部を見学できる。
    「調圧水槽」の暗がりに浮かぶ柱はまるで神殿のよう
  • spot 07
    キャンベルタウン野鳥の森
    オーストラリアの野鳥たちが遊ぶ越谷の森
    埼玉県越谷市とオーストラリアのキャンベルタウンの姉妹都市連携10周年を記念して造られたのが「キャンベルタウン野鳥の森」。キャンベルタウンから寄贈されたオーストラリアの鳥たちなどを近くで観察できる。
    キャンベルタウン野鳥の森の入り口には木々が生い茂り、まさに「森の入り口」といった風情だ
  • spot 08
    草加せんべいの庭
    草加せんべいのテーマパークでせんべいを手焼きしてみよう
    「山香煎餅本舗」(やまこうせんべいほんぽ)が草加市に開業した、草加せんべいのテーマパーク「草加せんべいの庭」。草加せんべいの手焼き体験を予約なしでできるほか、ショップで販売されている多種多様のせんべいも魅力のひとつだ。
    木々に囲まれた内部はまさに「庭」のよう。駐車場も広く車での訪問も便利だ
  • spot 09
    草加せんべいの庭 売店
    草加の名物といえば「草加せんべい」
    せんべいの代表的存在といえば「草加せんべい」。江戸時代から日光街道の草加宿の名物として知られており、その定義は(1)草加市地場産業振興協議会が認定した10年以上の経験を持つ伝統産業技師が製造していること、(2)地域産のうるち米を100%使用したものであること、(3)押し瓦を使用した手焼き、またはそれに準ずる押し焼きの製法で作られたものであること、となっている。その成立については諸説あるが、伝説によれば草加宿で団子を売っていた「おせんさん」という女性が、客のアドバイスを受けて、売れ残った団子をつぶして天日で乾かし、焼き餅として販売したのが最初。草加市の「おせん公園」には「草加せんべい発祥の地碑」がある。江戸時代は塩せんべいとして販売されていたが、幕末頃からせんべいに醤油が塗られるようになった。現在は多様化しており、「草加せんべいの庭」の売店では海苔やザラメを付けたもの、カレー味やチョコレートをかけたものなど、さまざまな種類が販売されている。
    草加せんべいの魅力は堅焼きならではのパリっとした食感
  • spot 10
    ほりゐ 草加せんべい
    かわいらしい「草加せんべい」はお土産に最適
    東武伊勢崎線の草加駅東口から歩いて約10分、煎餅店の立ち並ぶ旧日光街道沿いにあるのが草加せんべいの店「ほりゐ」だ。1938年(昭和13)創業の老舗には伝統的な草加せんべいをはじめ、ひと口サイズの煎餅やかわいらしいキャラクターのプリントされた煎餅など、さまざまな種類の煎餅がずらりと並ぶ。いち押しは地域食品ブランド「本場の本物」に認定された「押焼草加煎餅」。埼玉県吉川市産のブランド米「彩のかがやき」のみで作られた煎餅で、埼玉県坂戸市産の弓削田(ゆげた)醤油で味をつけた、埼玉ならではの逸品だ。サクサクとした軽い食感はついつい何枚も食べてしまいそう。醤油味に加え昆布巻、海苔巻の3種類を楽しめる。気軽に食べるのにおすすめなのがひと口サイズの「草加っ子」。小さいので食べやすく、味も醤油や胡麻といった定番に加え「海老サラダ」や「青のりサラダ」「ざらめ」とバラエティに富んだラインナップで飽きない。このほか、「ありがとう」などのメッセージ入りの煎餅も人気を博している。
    巨大な煎餅の看板が目印。店頭の机には煎餅の見本品も
  • spot 11
    志免屋 草加せんべい
    気軽に「せんべい焼き体験」もできる老舗
    東武伊勢崎線の草加駅東口から徒歩約6分、煎餅店の立ち並ぶ旧日光街道の交差点にあるモダンな建物が、創業1901年(明治34)の草加せんべいの老舗「志免屋」だ。100年以上の歴史を誇る店は今でも伝統的な製法の手作りが基本。コシヒカリ系の飯米から自家製粉で生地を作り、せいろで蒸すことで昔ながらの独特な風味の煎餅を作っている。自動焼き機械に加え、手焼きの煎餅も数量限定で販売しているのが特徴だ。看板商品の「特選堅焼き煎餅」は地域食品ブランド「本場の本物」に選ばれた逸品で、全国菓子代博覧会で大臣賞を受賞。硬くて食べごたえのある、どこか懐かしい味がする。このほか店内では「手焼きせんべい体験」も予約不要でできる。1枚80円で生地を購入し、押瓦で軽く押しながらこまめに煎餅をひっくり返すと、香ばしい香りが漂ってくる。きつね色になったら醤油を刷毛でぬって完成。持ち帰ることも可能だが、焼き立ての煎餅をその場で食べるのがおすすめだ。
    赤い看板が目立つ建物は老舗とは思えないモダンさで気軽に入ることができる
  • spot 12
    草加松原
    おくのほそ道の風景地・草加松原
    江戸時代の雰囲気を残す、綾瀬川右岸沿いの約1.5kmに及ぶ松並木の遊歩道。1985年(昭和60)から「草加松原遊歩道」として整備された。2014年(平成26)には「おくのほそ道の風景地草加松原」として国の名勝地に指定されている。
    矢立橋からの眺めは絶景のひと言
  • spot 13
    なまず料理の店 料亭 糀家
    吉川名物の「なまず」を刺身や郷土料理で味わおう
    吉川市は江戸川と中川に囲まれており、約400年前の昔からナマズを中心とした川魚料理が名物だ。ナマズは淡白な白身が特徴の魚で、刺身や焼き物、揚げ物など多様な楽しみ方が存在し、古くから庶民に身近な食材として愛されてきた。吉川市では1996年(平成8)から農事組合法人吉川受託協会がナマズの養殖に取り組んでおり、1999年(平成11)に完全養殖に成功以来、きれいな地下水で育てられた養殖ナマズが安定供給されている。現在、吉川駅周辺を中心にナマズ料理を食べることのできる店が約10軒あるが、そのうちの1つが、JR吉川駅から徒歩10分にある「料亭 糀家(こうじや)」。江戸時代初期から続く、近藤勇や勝海舟、板垣退助といった歴史の偉人たちも訪れた老舗の料亭だ。人気メニューは「なまずづくし」コースで、淡白ながらコリッとした食感がおいしい刺身や、卵の煮付け、照り焼き、マリネに天ぷら、郷土料理の「たたき」などを楽しめる。全長約50cmから60cmのナマズを約1匹使ったコースは食べごたえ抜群。吉川産米100%純米酒「なまず御前」と組み合わせるのがおすすめだ。
    「なまずづくし」は2コース用意。こちらは基本の「中川コース」(4950円)
  • spot 14
    リユース展望台+田んぼアート
    高さ80mの展望台から眺める田んぼアートと絶景
    東武スカイツリーラインの越谷駅東口からバスで約10分、下車後徒歩約5分で見えてくるのが東埼玉資源環境組合(リユース)の第一工場ごみ処理施設だ。施設には高さ100mの「リユース展望台」があり、無料で上ることができる。受付を済ませて展望台まで移動し、エレベーターで80mの高さまで上がると、見えてくるのは越谷市街を中心とした絶景。晴れた日には東京スカイツリーや富士山なども見ることができる。展望台の南西側にある田んぼでは、色の異なる稲を組み合わせて絵を描く田んぼアートが毎年実施されており、7月下旬から8月中旬に見頃を迎える。田んぼアートのテーマは毎年異なり、2022年(令和4)はバラエティ番組内で芸能人が描いた越谷市場のシャッターアートを表現した。越谷市出身の2代目タイガーマスク、三沢光晴(みさわみつはる)さんと越谷のゆるキャラ「ガーヤちゃん」が並ぶ、越谷ならではのデザインだ。田んぼアート用の稲は6月に有志を募って田植えを実施。老若男女問わず参加できる人気イベントとなっている。10月初旬には有志による稲刈りも行われる。
    見頃を迎えた2022年(令和4)の田んぼアート(7月撮影)
  • spot 15
    越谷市観光協会 水辺のまちづくり館
    池での舟遊びやBBQ、レンタサイクルを楽しめる水辺の館
    JR武蔵野線の「越谷レイクタウン駅」から大通り沿いを北上すること徒歩約5分、大相模調節池のほとりに見えてくるのが越谷市観光協会の「水辺のまちづくり館」だ。館内では越谷市の観光情報やイベント情報を知ることができるほか、オオヨシキリをはじめとした大相模調節池付近に生息する生き物や植物に関する展示を見学できる。水辺のまちづくり館のすぐ目の前にある大相模調節池の桟橋では、4月から11月までの毎週日曜(※8月は休み)にボートパークがオープンする。水辺のまちづくり館で受付し、小型ヨット(ディンギー)やカヌー、カヤックに乗船することができる。予約優先だが、空きがあれば当日でも水辺でのアクティビティを楽しめる。さらに越谷散策に便利な無料のレンタサイクルも利用できるので、調節池沿いの遊歩道「レイクサイドウォーク」をサイクリングするのもおすすめだ。併設された湖沿いのBBQ会場「KOSHIGAYA LakeSide BBQ」ではコンロや食材などが用意されているため、手ぶらでBBQを楽しめるスポットとして、土・日曜、祝日を中心に多くの人で賑わう。
    大相模調節池に面した水辺のまちづくり館。屋外デッキからは美しい湖畔の景色を楽しめる
  • spot 16
    春日部市郷土資料館
    ジオラマは必見! コンパクトながら本格的に歴史を学べる資料館
    1990年(平成2)にオープンした春日部市の歴史や文化を紹介する施設。見どころは原寸大の竪穴式住居の模型と日光街道の宿場町・粕壁宿(かすかべじゅく)の街並みの模型。おもちゃ作りをはじめとした体験講座も人気だ。
    郷土資料館がある春日部市教育センター
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旅のヒント

  1. その1

    各地に見どころが点在しているため、スポットを選んで訪れよう。駅から遠いスポットも多いので車があったほうが移動しやすい。

  2. その2

    動物園、水族館や公園など観光地内を歩き回るスポットが多いため、動きやすい服装がおすすめだ。

  3. その3

    東武伊勢崎線など東武線沿線の観光スポットが多いので、都心からは北千住駅を拠点にすると良い。新宿からはJR山手線で西日暮里を経由し、東京メトロ千代田線で北千住駅。東京からはJR常磐線で1本だ。

  4. その4

    羽生市内には大宮経由でアクセスしよう。新宿からはJR湘南新宿線、東京からはJR上野東京ラインで移動できる。

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