群馬

西部エリア

WESTERN AREA

パスタ、ダルマ、パワースポット。世界遺産や自然など見どころ満載

高崎市は関東と信越(長野県・新潟県)を結ぶ交通の要衝。群馬県観光の玄関口となる。「パスタの街」として定着、腹ごしらえに個性的で量の多いパスタを食べて旅を始めるのもいい。高崎駅周辺には美術館や音楽施設が集まり、郊外にもだるまで知られる少林山、白衣大観音といった名所がある。高崎市からは榛名山も近い。パワースポットで知られる榛名神社、榛名湖がある。妙義山は日本三大奇勝のひとつ。奇岩が連なり、登山の上級者に人気だ。信州につながる碓氷峠周辺には外国からのハイカーも多い。世界遺産の富岡製糸場は登録直後の異常なブームが治まり、ゆっくりと観覧できる。日本の近代化を支えた名もなき工女に思いをめぐらせ、青春を過ごした富岡市街地を歩きたい。自然を満喫するなら、奥多野と呼ばれる上野村、神流町。濃い緑の森林が日常生活の疲れを癒やしてくれる。

recommend spot

エリアの見どころ

  • spot 01
    慈眼院(高崎白衣大観音)
    観音様のあふれる慈悲。知恵を授け良縁を生むパワースポット
    ぐんま百名山のひとつ、観音山(標高227m)は、見どころがぎっしり詰まった高崎屈指の観光スポット。その代表が、慈眼院と高崎のシンボルである高崎白衣観音だ。縁結びスポットとしても知られ、ロマンティックなイベントが開かれている。
    山の木々に包まれた高崎白衣観音
  • spot 02
    観音山ファミリーパーク
    高崎駅から車で10分。親子三世代で楽しめる広大な県立公園
    東京ドーム13個分に匹敵する広大な敷地のなかに、芝生広場、大型遊具、噴水、バーベキュー場、ペダルなし自転車コースなどさまざまな施設がある、幼児から高齢者まで家族みんなにうれしい公園。春は300本の桜が咲く花の名所、秋は紅葉スポットとして知られる。園内をめぐる道路は舗装されていて平坦。ベビーカーや車いすでも楽に移動できる。遊具の奥にあるクラフト工房では、子どもやファミリー向け、大人の学びや運動など30を超える活動が盛んに開かれている(要予約)。公園の東側には自然の森があり、所要時間1時間10分で里山をひと回りするコースが整備されている。地面がふかふかで歩きやすいが、アップダウンがあるのではきなれた靴で行こう。月に一度、開かれる無料の自然観察会に参加すると森に住む生き物への関心が高まり、歩くのが楽しくなる。2019年(令和元)4月に歩道の一部を改修し、中村都夢氏の作品を展示した森のギャラリーがオープン。全長350mの散歩道にファンタジーの世界が広がっている。
    ごろりと寝ころべる芝生広場。左奥はシンボルツリーの太郎ケヤキ
  • spot 03
    榛名山
    キャンプ、スポーツ、フルーツ狩りに紅葉狩りと楽しさいっぱい
    日本二百名山に名を連ね、群馬の代表的な山のひとつである榛名山。湖や温泉があり、登山、釣り、キャンプなど、年間を通して多彩なレジャーを満喫できる。家族で、仲間で、一人でも楽しめる群馬でははずせないスポットだ。
    美しいフォルムの榛名富士。秋は錦絵のよう
  • spot 04
    榛名山ロープウェイ
    ペットも一緒に2分50秒の空中散歩でラクラク山頂の絶景スポットへ
    榛名高原から榛名富士山頂まで527mを結ぶ日本初の15人乗り2両連結式ゴンドラ(2021年8月現在、コロナにより人数制限中)。高低差269mの急勾配を2分50秒で登る。眼下には榛名湖と周辺の山々。瞬きをするたびに景色が変わるスピード感のあるロープウェイだ。ケージに入れればペットも同乗可。小型犬用のケージが数台用意されているので、小さな家族も一緒に空中散歩を楽しめる。山頂駅に着いたら、出発時間を確認しておくと効率良く行動できる。まずは、左へ回り込むようにして展望台へ。関東平野や上州の山々、遠くは筑波山や八ヶ岳連峰まで一望できる。空気の澄んだ日は、富士山やスカイツリーの姿も見える。次に駅正面にある整備された階段を上って山頂へ。歩くこと約5分、鳥居をくぐってさらに1分ほど進むと、榛名富士山神社が見えてくる。突如現れる白と赤のコントラストがまぶしく、神秘的な空気に包まれている。登るのが難しければ、階段脇の遥拝所で手を合わせよう。縁結びや安産のご利益がある。
    15~20分間隔で運行。新緑と紅葉の季節が特に人気
  • spot 05
    榛名湖
    ボート、釣り、馬車など多様な楽しみ方ができる高原のレジャースポット
    榛名山の噴火でできたカルデラ湖。四季折々に違った表情を見せ、年間100万人が訪れる県内屈指の人気のスポットだ。湖の周りをぐるりと一周できる5.4kmの道路沿線には、見どころがめじろ押し。湖面からの心地良い風を受けながら、歩いてみよう。榛名富士のふもとをトテ馬車がポクポクと音を立てて通り、湖を挟んだ向かい側には13軒ほどの土産店や飲食店が並ぶ。竹久夢二のアトリエや歌碑、公園、温泉なども点在している。湖畔にはボート乗り場が5か所。のんびり湖を楽しむなら足こぎ、スリリングなスピード感を求めるならモーターボートがおすすめ。釣りのメッカでもあり、夏はバス、冬はワカサギ釣りで知られる。冬は釣り竿を貸してくれるので手ぶらで気軽にチャレンジできるが、防寒対策は忘れずに。全国的にも珍しい湖上のイルミネーションでは、レーザーショーと花火が競演。湖に映って輝きが倍増する。地元の若者の手作りとは思えないダイナミックさだ。
    「万葉集」では「伊香保の沼」と記されていた榛名湖
  • spot 06
    少林山 達磨寺
    水戸の徳川家とだるまにゆかりのある文化的な寺院
    水戸黄門でおなじみの水戸光圀にゆかりのある黄檗宗(おうばくしゅう)の寺。だるま発祥の地でもある。著名な建築家、ブルーノ・タウトが過ごしたことでも知られ、境内には今でもタウトが過ごした住まいが残る。「旅をする人に欠かせない」といわれる、旅行好き必見の寺院だ。
    お焚き上げを待つだるまに囲まれた本堂
  • spot 07
    高崎市タワー美術館
    心にしみる美しさ、豊かな時を過ごせる駅近のホッと空間
    日本画、浮世絵、書など日本の伝統的な美術作品の展示で知られる市立の美術館。収蔵する作品のなかには、著名な画家の作品も多い。ミュージアムショップも充実している。周囲にアートスポットが点在しているので合わせて見て歩きたい。
    JR高崎駅東口から徒歩2分。歩行者専用のペデストリアンデッキで雨でもぬれずに行ける
  • spot 08
    高崎市山田かまち美術館
    心を揺さぶられるエネルギッシュな作品ズラリ120点
    絵画、詩、音楽など独創性に富んだ才能を発揮した山田かまち(1960~1977年)の美術館。訪れると元気と勇気が湧いてくる「パワースポット」だ。作品や遺品、約120点を4つのテーマに分けて展示。彼が残した300点を超える水彩画、クレヨン画、詩文、自筆のノートなどのなかから年3回ほど入れ替える。豊かな色彩で青春の思いが表現された絵画や、幼少期の並はずれた才能の片鱗を示す動物を描いた作品群などが紹介され、子どもから大人までを魅了し続けている。誰かに見せるためでなく、自らの思いをそのままスケッチブックやノートにぶつけたエネルギーに満ちあふれた作品は、見る者の心にダイレクトに響く。絵に詳しくない人でも、みずみずしい感性を肌で感じるはず。メッセージルームにはソファーとテーブルがあり、鑑賞後の思いを記せるスケッチブックが置かれている。50冊以上にも及ぶスケッチブックを開くと、彼の作品がいかに多くの人に深く影響を与えたかが手に取るようにわかってジーンとくる。
    住宅街にたたずむ同館。何度訪れても新鮮な感動が湧き上がる
  • spot 09
    碓氷峠関所跡
    まるで時代劇のワンシーン! 木立に囲まれた関所の遺構
    江戸時代に箱根と並ぶ二大関所といわれていた碓氷の関所。現在では、復元された東門が残る。厳しい取り締まりの陰に潜んだ人間ドラマを知ると、重厚感のある門構えがぐっと身近に感じられる。
    碓氷峠鉄道文化むらの脇の道を進んで、まず史料展示室へ
  • spot 10
    碓氷峠鉄道文化むら
    小さなお子様から鉄道ファンまで楽しめる、鉄道テーマパーク
    峠と鉄道の歴史を体験できるテーマパーク。最大斜度66.7%(1km進むと標高が66.7m上がる)、標高差553mという日本一の急勾配を走って日本の絹産業を支えたアプト式の鉄道車両や、国鉄~JR初期の車両などを多数展示・公開している。マニア向け?と思いきや、ファミリーからの支持も絶大。なんと、ここでは実際に使われていた機関車を旧信越本線の線路で動かすことができるのだ(要事前学習受講)。気軽に運転士気分を楽しむなら、横川~軽井沢間の峠越えをリアルな映像を見ながら本物の運転台に座って体験できるシミュレーターへ。自分が動かしているようなリアルな体感が得られる。イギリス製の蒸気機関車「あぷとくん」やミニSLには石炭を使用。細部に渡って手を抜かない本物、実物へのこだわりが、子どもの瞳を輝かせる。\鉄道展示室内では、アプト式電気機関車に付いた歯車と、これに組み合う特殊なレールも公開。迫力に圧倒される。
    当時のままの検修庫を活用した鉄道展示室
  • spot 11
    碓氷第三橋梁(めがね橋)
    美しさと重厚感に圧倒。日本最大を誇るレンガ造りの鉄道橋
    信越本線横川駅から軽井沢駅の間に造られた日本最大のレンガ造りの橋。日本で最初のアーチ型の橋でもある。1892年(明治25)に完成し、1963年(昭和38)に信越本線の新線が開通して廃線になるまで使用。1993年(平成5)には、国の重要文化財に指定された。\4連のアーチが眼鏡のように見えることから、「めがね橋」の名で親しまれている。今でも第二から第六の5基の橋梁が残っており、旧道を行くとその姿を見られる。\めがね橋の下をくぐるように進むと200段ほどの階段があり、橋の上に出られる。軽井沢側にあるのが6号トンネル、横川側にあるのが5号トンネル。トンネル内は電気が付いているが、出口の見えない箇所ではちょっとしたアドベンチャー気分に浸れる。横川駅から旧熊ノ平駅までは「アプトの道」と名づけられた遊歩道が整備されている。2018年(平成30)からは、普段は立ち入り禁止のエリアをガイド付きで歩く「廃線ウォーク」がスタートした。碓氷峠の鉄道施設の説明を聞きながら見学できるとあって人気。
    全長91m、川底からの高さ31m。200万8000個のレンガで造られている
  • spot 12
    妙義山
    初心者もベテランも楽しめる登山。下山後の楽しみいろいろ
    九州の耶馬渓や四国の寒霞渓と並ぶ日本三奇勝のひとつに名を連ねる妙義山。「日本二百名山」や上毛三山のひとつでもあり、「日本百景」にも選定されているなど話題の多い山だ。周辺は、牧場、温泉など楽しめる場が点在。ふもとの下仁田町は、殿様ねぎと呼ばれる下仁田ねぎの産地でもある。
    近代登山発祥の地とされる妙義山
  • spot 13
    国指定名勝「楽山園」
    織田信長の次男、信雄(のぶかつ)が築庭した県内唯一の大名庭園
    織田信長の次男である信雄(のぶかつ)が、江戸時代初期に築庭した本県唯一の大名庭園。町の礎である貴重な財産かつシンボルとして、町全体の活性化を図ることを目的に、2002年(平成14)から10年の歳月をかけて復元された。鳥のさえずりや小さな滝の音を耳に、いつもとは違った時間の流れに身をゆだねよう。
    正面に見えるのが楽山園の入り口となる中門
  • spot 14
    群馬サファリパーク
    類を見ない動物たちとの近さにワクワクが止まらない野生の王国
    100種類1000頭羽の動物が暮らす群馬サファリパーク。動物たちとの圧倒的な近さと、環境や頭数など動物本来の姿に近い展示が特徴だ。ここだけでしか見られない動物を見られたり、肉食獣にエサをあげたりと貴重な体験ができる。ネット予約や割引も活用しよう。
    ワイルドなゲートにテンションが上がる
  • spot 15
    群馬県立自然史博物館
    実物大の動く恐竜模型に大興奮。何度でも行きたい博物館
    地球の誕生、生命の進化の歴史、県内の特徴的な自然を工夫に満ちた展示方法で示し、子どもから大人まで楽しめる博物館。特に天井に届くほど大きなブラキオサウルスの骨格標本や、「ティランノサウルス」の動く実物大模型は大迫力。企画展やイベントも充実している。
    かつて企画展で展示された大きなカブトムシが出迎えてくれる
  • spot 16
    富岡製糸場
    世界に絹を広め、人々の暮らしや文化を豊かにした世界遺産
    明治政府が設立した官営のモデル工場で、日本初の本格的器械製糸場。2014年(平成26)に世界遺産に登録、県内初となる国宝にも指定された。周辺には絹をモチーフにした土産物や食品を販売する店が並ぶ。ノスタルジックな雰囲気が漂う街なかは、裏路地散策にもぴったりだ。
    トラス構造という西洋の技術が使われている繰糸所内
  • spot 17
    群馬県立世界遺産センター「セカイト」
    世界遺産が丸ごとわかる、デジタル技術を駆使した遊び心にあふれた施設
    世界遺産「富岡製糸場と絹産業遺産群」のことが何でもわかる施設として2020年(令和2)6月にオープン。世界遺産を構成する4つの資産の関係や価値、魅力を、映像やクイズなど工夫に満ちた方法で紹介していてファミリーにも好評だ。各資産の見学前に立ち寄ると、難しいと思われがちな世界遺産がぐっと身近に感じられる。1階のシアターでは高さ3m、幅7.7mのスクリーンに高精度なCGによる映像が映し出され、まるで当時の施設内にいるよう。2階に上がって各資産を紹介するコーナーでは、それぞれプロジェクションマッピングを用いた3~4分の映像で紹介。また、遊び心満載の繭のかたちをした展示機器からは、どれひとつが欠けても成り立たなかった各資産の役割がよくわかる。ぐんまの絹文化のコーナーでは、実物展示や紙芝居風の映像などから、世界遺産を支えた絹産業や文化を知ることができる。同センターは1901年(明治34)頃に建てられた富岡倉庫のひとつで、改修設計は富岡市役所の設計も手がけた隈研吾氏が担当。上州富岡駅、富岡商工会議所、富岡製糸場と並び建物ファンを魅了している。
    「ぐんま絹遺産」に登録されている富岡倉庫を活用
  • spot 18
    まゆ菓優 田島屋
    シルク入り、フランスとのコラボなど「富岡らしい」お土産ズラリ
    創業1892年(明治25)、富岡製糸場が世界遺産に登録されるずっと前から「富岡らしい」お菓子を作り続けている菓子処。繭や絹をモチーフにした多様な商品が並ぶ。看板商品は、繭の形を模した葛湯の「まゆこもり」。かつて富岡が葛の産地だったことにあやかり、吟味した本葛を使用。ほかに使用しているのは、国内産の砂糖、でんぷんのみと素材にこだわる。カップに入れてよくつぶし、お湯を注いで手早くかき混ぜると、おもてなしにぴったりのデザートに。上品な甘さで、舌の肥えた人にも自信を持って贈ることができる。おいしいうえにコンパクトで軽くパッケージもきれいで、理想的なお土産だ。\「まゆくわ最中」は、クワの葉と実を練り込んだ2種類の餡を繭型の皮で包んだ独特の風味の最中。富岡製糸場がフランスと関係が深いことから、日本のシルクとフランスの砂糖を生かした「シルク・ド・らやき」や、富岡産のシルクタンパクを練り込んでしっとりとした食感に仕上げた和洋菓子「シルクミルク」など、富岡を語れる品がそろう。
    創業百年以上の歴史を富岡製糸場と歩んできたまゆ菓優 田島屋
  • spot 19
    妙義神社
    凛とした強いエネルギーを放つ山岳信仰の神社
    日本三大奇勝のひとつである妙義山。その主峰、白雲山の東山麓にある古社。広大な敷地内に、国、県、市の指定を受けた重要文化財が多数点在する。神秘的なエネルギーに満ちあふれ、パワースポットとしても知られる。
    通りに面した一の鳥居。奥に妙義山が見える
  • spot 20
    上野國一之宮 貫前神社
    珍しい下り参道や、年間70を超える神事の開かれる一之宮神社
    群馬県の歴史や自然、産業や偉人などを読んだ郷土かるた『上毛かるた』の「ゆ」の読み札で詠われる貫前神社は、上野国で最も社格の高いとされる神社。同社特有の建築様式の本殿、数々の重要文化財、豪華絢爛な装飾は必見だ。古式ゆかしき神事も引き継がれている。
    総門前。両脇には市重要文化財の唐銅製燈籠が建つ
  • spot 21
    岡重肉店の「ほるもん揚げ」
    サクッ、プリッ、ジュワーで、幾つでも食べられる富岡のソウルフード
    テレビや雑誌で富岡のソウルフードとしてたびたび取り上げられる「ほるもん揚げ」。街なかにのぼりがはためき、スーパーの総菜売り場には必ず並ぶ定番のひと品だ。昭和レトロな雰囲気で、観光客に人気の銀座通りの入り口から30mほどのところにある岡重肉店。コロッケ、カレーパン、唐揚げなど20種類近いメニューのなかでもほるもん揚げは好評で、観光客の9割以上が買い求めるという。\「昔は本当のホルモンを使っていたんだよ」と言うのは3代目のご店主、神戸秋光さん。飲食店や家庭で次第にホルモンが食べられるようになってくると、名称はそのままに中身を竹輪に変更した。縦に切った竹輪は、見た目が似ているだけでなく、卵液に浸してパン粉を付けて揚げると、プリプリした食感までまるでホルモン! 豚の脂を加熱して作った自家製ラードで揚げるとコクがあって、口当たりは不思議なほどさらり。「お土産に大量に買っていく人が多い」というのもうなずける。
    富岡製糸の見学帰りはこれでしょ! ほるもん揚げ(3本120円)
  • spot 22
    不二洞
    関東最大級の鍾乳洞。悠久の年月が創り上げた自然の造形美
    群馬県の最南端・上野村の川和自然公園内にある「不二洞」は、関東随一の長さを誇る鍾乳洞。個性あふれる鍾乳石が神秘的な空間をつくり上げている。迷宮のような洞窟へ探検に出かけよう。
    総延長2.2kmは関東随一。県の天然記念物に指定されている
  • spot 23
    フォレストアドベンチャー・上野
    上野村の森を遊び尽くそう♪ワクワク、ドキドキ!樹上のアドベンチャー
    総面積の90%以上を森林が占める上野村では、森林セラピーや木工クラフトなど、森林資源を生かしたアクティビティが充実している。「まほーばの森」キャンプ場の一角にある「フォレストアドベンチャー・上野」もそのひとつ。森のなかで爽やかな汗を流そう。
    2016年(平成28)にオープン。幼児から大人まで楽しめる森のなかのアスレチック
  • spot 24
    神流町恐竜センター
    恐竜たちの息づかいがすぐそこに!謎に包まれた恐竜の世界を体感
    神流町は関東で唯一恐竜の化石が発見されている「恐竜王国」としても知られる。神流町恐竜センターは、学術的に貴重な展示とアミューズメント性を備えた博物館。キャンプ場を併設し、アウトドア体験も楽しめる。
    アジア最大最強の肉食恐竜「タルボサウルス」。今にも動き出しそう
  • spot 25
    瀬林の漣痕
    日本初の恐竜の足跡化石
    神流町から秩父へと抜ける国道299号沿いに、日本で初めて発見された恐竜の足跡がある。足跡が残るのは通称「漣岩(さざなみいわ)」と呼ばれる岩壁で、約1億2000万年前、神流町が海だった頃に砂浜に残った波の模様が化石になったもの。道路沿いのカーブに位置するため、見過ごさないよう注意が必要だ。道の反対側にある歩道から崖を観察すると、左上部に2つの大きな窪みがあり、左下から右上に斜めに横切るように浅い窪みが連なっているのがわかる。1953年(昭和28)に岩が見つかった際には「正体不明の穴」とされていたが、その後の調査で2種類の恐竜の足跡であることが判明。1985年(昭和60)に発表され、神流町に恐竜ブームを巻き起こすきっかけとなった。車で約5分の神流町恐竜センターにはレプリカが展示されており、波の跡や恐竜の足跡が年月をかけて化石になり地殻変動によって姿を表すまでの過程が解説されている。合わせて見学するのがおすすめだ。
    群馬県の天然記念物に指定されている「瀬林の漣痕」
  • spot 26
    こんにゃくパーク
    おいしくて楽しくて癒やされる日本唯一のこんにゃくのテーマパーク
    日本でたったひとつのこんにゃくのテーマパーク。工場見学、こんにゃく作り体験、ショップ、無料バイキングのほか足湯や観覧車もある充実の施設だ。事前のワンアクションで、さらにお得に楽しめる。
    見るからに楽しそうなゲート。ウキウキするような音楽で迎えてくれる
  • spot 27
    上野スカイブリッジ
    絶景を望む空中散歩。絆を深めるデートにも最適
    深い谷で隔てられた「川和自然公園(かわわしぜんこうえん)」と「まほーばの森」を結ぶ全長225mの観光吊り橋。高さ90mの橋から見る絶景に加え、30分おきにしゃぼん玉が舞う演出も人気を集めている。
    「川和自然公園」と「まほーばの森」を「上野スカイブリッジ」で結んだエリアは「天空回廊(てんくうかいろう)」と呼ばれる
  • spot 28
    まほーばの森
    大自然のなかで遊ぶ、食べる、泊まる。アクティブに過ごせるアウトドアリゾート
    群馬県最南端に位置する秘境感たっぷりのアウトドアリゾート。周囲には「上野スカイブリッジ」や「不二洞(ふじどう)」など観光施設も点在し、大自然のなかでさまざまなレジャーを楽しめる。
    カフェを併設した管理棟。BBQやキャンプの受付はこちらで
  • spot 29
    神津牧場
    グルメもキャンプも体験も、まるごと楽しめる日本最古の洋式牧場
    動物好きな人にも、自然に抱かれてゆったりとした時間を過ごしたい人にも、おいしいものを探し求めている人にも大満足できるのが神津牧場。しかも入場料は無料。一日たっぷり楽しめる。
    放牧地で草をはむ牛たち。食べっぷりのよさに圧倒される
  • spot 30
    もみじ平総合公園
    子どもも大人も室内でも屋外でも遊べる広大な公園
    富岡市の北部に位置するもみじ平総合公園は、スポーツと文化の融合したみんなが楽しめる公園。芝生の上や遊具で遊ぶ子どもたちから、グラウンドゴルフを楽しむ高齢者まで幅広い年齢層の人が集う。
    東ゾーンのロングスライダー。繭の形の植え込みがかわいい
  • spot 31
    ららん藤岡
    「満足度の高い道の駅」で全国第6位、人気の高い道の駅
    「関東好きな道の駅ランキング」で7年連続第1位、2022年(令和4)の「全国道の駅グランプリ2022」の「満足度の高い道の駅」では前回の全国9位から順位を上げて6位という人気の道の駅「ららん藤岡」。その人気の秘密は?
    高さ12mの観覧車はららん藤岡のシンボル的存在
  • spot 32
    シャンゴ(パスタのまち高崎)
    ボリュームたっぷり、種類豊富、高崎でしか味わえないパスタを皆で
    メディアでも多く取り上げられ、注目を集めている「パスタのまち高崎」。その土台を築いたあるレストランのあゆみと、市内のパスタキングを決めるユニークなイベントを紹介する。
    高崎にパスタを浸透させたイタリアンレストラン「シャンゴ問屋町本店」
  • spot 33
    ボンジョルノ本店
    キングオブパスタの初代キング。初代受賞作を食べに行こう
    「高崎パスタキング」を決めるキングオブパスタの初代キング。2017年(平成29)には2度目の優勝に返り咲いたほか、3位以内に3度の入賞を果たした実力店だ。店内では、記念すべき初回の優勝に輝いた「ポークカッチャジョーネ」をいただける。茹でた状態の普通サイズで300gという麺の上にかかるのは、カッチャジョーネだけのために作られた特製ソース。トマト、玉ねぎ、セロリなどの野菜やワインなどを入れて1週間じっくり煮込んだものだ。存在感のある分厚い豚肉は、抗生物質や合成抗菌剤などを使わず、10種類を超えるハーブを含んだ飼料で育てられた高崎産のハーブ豚。驚くほどやわらかくて「脂身まであっさりとおいしくいただけるでしょう?」と店長の大木祥照さんは目を細める。「リーズナブルな価格でおいしいパスタを提供したい」と1982年(昭和57)にオープンし、現在は高崎と前橋に5店舗を構える同店。「パスタのまち高崎」らしく、麺の量だけでなくメニュー数も多くパスタだけでも50種類、その半分を魚介類が占める。オープン当初からトマトソースを使ったスープパスタが評判だ。
    初代キングに輝いた「ポークカッチャジョーネ」(1375円)
  • spot 34
    デルムンド
    掲載ミスと店主夫妻の大らかさから生まれた看板メニュー
    46年の歴史をもつ高崎きっての人気店。高崎にパスタ旋風を巻き起こしたシャンゴで修業を積んだ高橋康夫さんと恵美子さんご夫妻が切り盛りする。来店客の8割がオーダーする人気メニューが「ハンブルジョア」。Mサイズは350gのパスタの上に300gのハンバーグがどーんと載り、そこにたっぷりのミートソースがかかる。かつてハンバーグは200gだったが、ある書籍に誤って「300g」と紹介された。読者をがっかりさせたくない、と300gに増量したところ評判が評判を呼び、長蛇の列ができるまでになった。人気の秘密は量だけではない。ハンバーグに使う肉は牛肉の赤身のみ。つなぎはごくわずかにとどめて肉のうまみを存分に引き出した。ミートソースは、野菜、ガラ、赤ワインなどを1週間以上じっくり煮込んで漉したあと、何種類もの野菜を4時間かけて炒め、加えるという。ここまで手をかけるので「調味料をほとんど用いなくても甘みとコクのあるソースができあがる」と康夫さん。トマトソース、コンソメ、ドレッシングもすべて手作り。「お客さまにいつまでも健康で笑顔で過ごしてほしい」というご夫妻の愛情のこもった料理が、お腹も心も満たしてくれる。
    300gのハンバーグがどーん! ボリュームたっぷりの「ハンブルジョア」
  • spot 35
    RUBBISH
    アツアツジュワーのキングオブパスタ頂上決戦出品メニュー
    オムライス、ハンバーグ、ナポリタンなどみんなが大好きなものを集めたレストラン。高崎市内でパスタを提供する店舗が参加して来場者の投票でパスタキングを決める「キングオブパスタ」で、2015年(平成27)に見事キングに輝いた。歴代優勝者が集結した2018年(平成30)の「頂上決戦」に出品したのが「ハンバーグのせナポリタン」。人気のナポリタンとハンバーグを一緒に食べたい、という来店客からの要望で誕生。来店客と同店が一体となって作り上げた。バジルの風味が利いたトマトソースとケチャップで炒めたナポリタンは、おいしいものを知り尽くした大人好みの味わい。その上に厚さ4cmはあろうかというハンバーグが載る。1つずつていねいに手ごねして成形。フライパンで焼き色をつけたあとにオーブンへ。そうすることでうまみと肉汁が閉じ込められるという。2022年(令和4)5月に登場したSサイズは、パスタ店巡りをするのにぴったり。実は同店、地元ではオムライスが評判で来店客の8割が注文するという。新鮮な県産の卵3個ほどを惜しげもなく使用。ふっくらとしたオムレツにナイフを入れるととろとろの中身がこぼれ出す。ぜひお試しを。
    テレビでも紹介された「ハンバーグのせナポリタン」(Mサイズ1280円)。湯気までおいしそう
  • spot 36
    峠の釜めし
    何度食べてもおいしい。ぬくもりある益子焼の器に入った駅弁
    1958年(昭和33)の発売以来、累計販売数約1億8300万個(2022年7月5日現在)という圧倒的な人気を誇る。その釜を並べると地球を約半周になるという。「お客様に喜ばれる特色ある駅弁を」と考えた4代目社長が、電車の利用客にていねいにヒアリングをして生まれた駅弁で、同年、昭和天皇が富山国体へ行幸する際に献上したという歴史をもつ。釜は、ぬくもりのある益子焼。昆布だしと醤油で風味豊かにふっくらと炊き上げた茶飯は、飽きのこない上品な味付け。その上に鶏肉、シイタケ、アンズなど色とりどりの具材が並ぶ。今でもゴボウはシャキシャキとした食感にこだわり、手作業でささがきにしている。「駅弁」ではあるが、群馬と長野のドライブインやサービスエリアでも販売している。食べ終わった釜は、持ち帰ることをおすすめ。旅の思い出になるだけでなく、家庭では優秀な調理器具にもなる。ウェブサイトには空いた釜を使ったレシピも豊富に並ぶので参考にしたい。釜めしそのものを持ち帰って食べるなら、温めるときはレンジよりも湯せんを。7分ほど温めると、炊きたてのおいしさを味わえる。横川駅近くにある本店前の「おぎのや資料館」では、釜めしの歴史を知ることができて興味深い。
    釜はぬくもりのある益子焼
  • spot 37
    はまゆう山荘
    泉質が変わった! 話題性の高い、県内唯一の「含鉄泉」
    美しい田園風景や、光を放ちながら利根川の源流を飛び交うホタルで知られる山間の倉渕町。ここには県内唯一、全国でも珍しい鉄分を豊富に含んだ「含鉄泉」の温泉がある。その湯を堪能できるのが、倉渕川浦(くらぶちかわうら)温泉はまゆう山荘だ。2009年(平成21)の温泉開湯当初の湯は薄い黄金色で、泉質はナトリウム・カルシウム-塩化物・硫酸塩泉だった。「2022年(令和4)1月くらいから湯の色が濃くなったと感じていました」と話すのは、企画営業課主任の小池祐介さん。源泉調査の結果、なんと鉄分がそれまでの3倍にまで増え「含鉄泉」になっていたという。鉄分を多く含んだ湯の特徴は、体が芯から温まること。小池さんは「ぬるく感じても、芯からじわじわと温めるので長湯になり過ぎないよう注意して」とアドバイスする。茶褐色の湯だが、においはなく湯ざわりもさらり。窓の外には倉渕の自然が広がって気持ちがよい。宿泊時の夕食には「はんでえ米」と呼ばれる地元産の天日干しコシヒカリ、野菜、渓流魚を使った和食会席が振る舞われる。町内には相間川温泉や倉渕温泉もある。それぞれ10kmほどの離れたところにあり泉質も違うので訪れてみよう。
    「はまゆう山荘」の含鉄泉は敷地内から汲み上げられている
  • spot 38
    牧野酒造
    関東信越国税局酒類鑑評会2年連続第一位を受賞した県内最古の酒蔵
    高崎市唯一の酒蔵。県内で最も古い歴史を持つ。榛名山麓の伏流水と厳選した酒造米を用い「米のうまみを感じられるような日本酒造りを心がけています」と話すのは、杜氏で同社専務の牧野顕二郎さん。同社を代表するブランドが「大盃」だ。今まで数々の賞を受けてきたが、関東信越国税局酒類鑑評会・純米酒の部で第一位となる最優秀賞を2020年(令和2)、2021年(令和3)と2年に渡って受賞した。関東信越地区は酒蔵数の多さで知られる新潟県と長野県を含む激戦区。名だたる酒蔵を抑え、しかも2年とも違った味わいで挑んだ末に成し遂げた快挙だ。併設している店舗では、それぞれまたは両方のセットも購入できる。「受賞を通じて社内の風通しの大切さを実感した」という顕二郎さん。輝かしい賞歴は「社員全員が力を発揮した結果」とほほえむ。その社員からのアイデアで、2年前からは「パスタのまち高崎」を盛り上げるべく、パスタにあう日本酒「Osakazuki SAKE DI PASTA」を開発。オイル系のパスタにあう「Light!!」、トマト系にぴったりな「Smooth!!」、クリーム系と相性のよい「Mellow!!」の3種類がある。
    創業1690年(元禄3)という牧野酒造の店舗。首席第一位ののぼりと杉玉が目印
  • spot 39
    磯部温泉
    温泉マーク発祥の地は、温泉、文学、グルメなど魅力満載
    磯部温泉は、よく知られる2つのものの発祥地。湯舟からフワーッと立ち上がる湯気を模した温泉記号と舌切雀伝説だ。温泉記号は、1661年(万治4)、地元農民の土地争いに決着をつけるため、江戸幕府が出した評決文上に磯部温泉を記すものとして描かれていた。専門家の調査で、日本で使われた最古の温泉記号と判明した。磯部駅を降り立つと、ロータリー中央で温泉記号の石碑がお出迎え。本物の石碑は、そこから5分ほど歩いたところにある磯部詩碑公園内にある。園内には同温泉地に滞在して作品を残した北原白秋や室生犀星など文人墨客の15の詩碑が並ぶ。舌切り雀伝説は、明治の文豪、巖谷小波(いわやさざなみ)が「舌切り雀発祥の地」と称したことに由来。1783年(天明3)、浅間山大噴火で湧出量が増したという磯部温泉の泉質は、ナトリウム-塩化物炭酸水素塩泉。無色透明、無臭でやわらかな湯ざわりだ。比較的ぬるめの湯でゆっくり入れ、湯上りの肌はツルピカしっとり。体の芯まで温まる。宿泊施設は7軒。日帰りできる施設には砂風呂も。気軽に試したいなら温泉街の足湯がいい。温泉マークのお酒を売る酒屋やクラフトビールを楽しめる店などもあり、夜までしっかり遊び尽くせる。
    磯部詩碑公園内、赤城神社の裏手に立つ温泉記号原形碑
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    磯部せんべい
    ほんのり甘くてサクサク。定番から変わり種までバリエーション豊富
    磯部温泉のお土産として、真っ先に名前が挙がるのが「磯部せんべい」。わずか2~3mmという薄さで、歯触りはサクサクなのに口に入るとスーッととろけ、ついもう1枚、と伸びる手が止まらなくなる。原材料は小麦粉と砂糖。そして鍵を握るのが磯部の鉱泉だ。鉱泉を混ぜ込むことでサクッ、トロッの独特の食感を生む。市内にある15軒の磯部せんべい店では、それぞれ原材料の配合や焼き方が違い、味も口あたりも異なる。「磯部せんべいサクサクツアー」は、磯部温泉内にある11軒の食べ歩きツアー。温泉地の雰囲気を味わいながら違いを楽しもう。今でも手焼きにこだわっている店舗では、手際よく煎餅を焼き上げる様子が見られる。天気や販売状況によって焼く時間が異なるので事前に確認を。スタンダードなものに加え、アレンジを施したものを提供する店舗も増えている。味噌、ごま、クワの葉を混ぜ込んだものや、青海苔を入れてポテトチップスのように仕上げたもの、クリームやチョコレートなど洋の食材を取り入れて味や見た目を大変身させたものもある。サクサクの歯触りが特徴だが、あえて湿気させてもおいしい。フワッとやわらかく、やさしい口あたりになるので試してみて。
    色を見ながら火加減を調節する栄泉堂3代目の関口秀男さん
  • spot 41
    八塩温泉
    8つの湯口から湧き出した化石海水、ゆっくり浸かってつるり肌に
    三波石(さんばせき)で有名な鬼石町にある温泉。地中に閉じ込められた海水が湧き出したとされており、「塩の湯口八カ所」といわれていたことから、八塩温泉の名が付いた。その名のごとく塩分を含んだ湯の泉質は、ナトリウムー塩化物・炭酸水素塩冷鉱泉。透明でにおいはなく、浸かると肌がつるんとする。宿泊施設は、鬼石観光ホテル、八塩館、神水館の3軒。鬼石観光ホテルと八塩館は日帰り入浴も可能だ。浴室には、天然記念物の三波石がぜいたくに使われている。利用時間の制限がないので、湯も三波石もゆっくりと堪能できる。八塩温泉組合会長で鬼石観光ホテル社長の堀口千広さんは「湯の中で体を浮かせて手足を伸ばし、開放感も味わって」とアドバイスする。車で15分ほどのところにある桜山公園は、冬桜の名所。秋は冬桜と紅葉、冬はロウバイと冬桜の共演が見事だ。最近では、八塩温泉と桜山山頂をつなぐトレイルコースを整備。初心者向けだが、平地ありアップダウンありの変化に富んだコースで、トレッキング愛好者だけでなくトレイルランナーのトレーニングコースとしても喜ばれている。体を動かしたあとは、八塩温泉で疲れを癒やし、体も心もリフレッシュさせたい。
    国道462号線沿いに立つ八塩温泉の看板
  • spot 42
    三波石峡
    48の巨岩や奇岩、自然がつくり上げた迫力ある荘厳の美
    群馬県の名所や自然などを読んだ上毛かるたで「三波石とともに名高い冬桜」とうたわれ、親しまれている三波石。緑がかった青色に流れるような白い縞模様が入った美しい石で、古くから庭石として使われていた。伊勢神宮の内宮の石階段にも用いられている。この三波石が見られるのが三波石峡(さんばせききょう)。下久保ダムの堰堤から上流の叢石橋(そうせきばし)までの約1.5kmにわたって巨岩や奇岩が並び、「国の名勝及び天然記念物」に指定されている。特徴的な形をした48個の石には、それぞれの様子をよく表した名前が付いている。道沿いにいくつか川岸に降りる口があるが、おすすめは上流の駐車場からいちばん近くにある6番降り口。階段が整備されていて叢石橋に出られる。川岸には大小さまざまな石がごろごろ。できれば足首をサポートするようなシューズを履いていくといい。川沿いに降り立つと、圧巻のひと言。迫力のある風景が広がっている。ここにある三波石は、天然記念物の指定を受けているため小さいものでも持ち出しは厳禁。また、道の駅 上州おにしの館内には、三波石を詳しく説明したパネルや実物が展示されている「三波石のふるさと」があるので立ち寄ってみよう。
    三波石峡。写真上に見えるのが叢石橋
  • spot 43
    下仁田あじさい園
    約3万平方メートルの敷地に約2万株、関東一を目指すアジサイ園
    町を訪れた人を下仁田IC横で迎えてくれるのが下仁田あじさい園だ。6月上旬から7月上旬まで、約3万平方メートルという広大な敷地内にガクアジサイ、てまり型、白い花弁のアナベルなどおよそ20種類、約2万本のアジサイが咲き誇る。雑木林だった場所を、みんなが喜ぶ花の園にしようと2004年(平成16)に町が計画すると、その後発足した「あじさいを育てる会」が株を増やして手入れをし、ここまでの規模に育て上げた。遊歩道は2コースあり、通常コース約1kmとショートカットコース約800m。敷地内の高低差が幸いし、順路に沿って行くと前半は見下ろすように、後半は下から見上げるようにアジサイを愛でることができる。「アジサイは一度に咲き終わるのではなく次々と花を開かせるので、長期間楽しめます」と話すのは、「あじさいを育てる会」の土屋稔会長。およそ1か月という限られた会期中、何度足を運んでも新しい美しさに出会える。最終日とその前日の2日間は、花を切って持ち帰ることができる。切り花や押し花、挿し木と帰宅後も楽しみが続く。敷地内は所どころウッドチップが敷かれているが、思いのほかアップダウンがあるので歩きやすい靴と動きやすい服装で出かけよう。
    花との距離が近いので間近で美しさを愛でることができる
  • spot 44
    レストラン セレンディップ
    おいしい卵との出合いが生んだとろ~りとろけるプリン
    県内の厳選した素材を使った「群馬ファーマーズプリン」が人気。誕生のきっかけは、榛東村(しんとうむら)のアクザワファームで地鶏の卵に出合ったことだった。大きくて濃厚、産卵数が少ない貴重な卵のおいしさを最大限引き出すには?と考え、行きついたのがプリン。シンプルな材料だけに牛乳も慎重に吟味し、脂肪分が高く濃厚な味わいと芳醇な香りが特徴の神津牧場のジャージー乳を選んだ。最初に完成したのは「リッチ・バニラ」。口の中でとろけるような食感で美味、たちまち評判になった。今ではリッチ・ショコラ、塩キャラメル、ほうじ茶、有機黒ゴマなどの定番のほか、地元の果物を使った限定品も並ぶ。2020年(令和2)にはJR東日本おみやげグランプリの北関東エリアで金賞を、2021年(令和3)には日本ギフト大賞の群馬県賞を受賞するなど高い評価を得ている。同年8月には、高崎駅直結のイーサイト高崎内にパイ専門店をオープン。生地を64層に折り重ねてふんわりサクサクに仕上げた。生地を焼いたあと、カスタードを入れて再度軽く焼くことで、サクサクの生地ととろりとした舌ざわりのコラボが楽しめる。最近ではリンゴとパイ生地だけで仕上げたひと口サイズも販売。シェアするのにぴったりだ。
    商品によって卵黄と卵白の割合を変えている「群馬ファーマーズプリン」
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    ガトーフェスタ ハラダ ららん藤岡店
    ガトーラスク、ソフトクリーム、あんこが織りなすコンビネーション
    贈って喜ばれ、贈られてうれしいガトーフェスタ ハラダの商品。県内に7店あるショップのうち唯一カフェを併設しているのが、ららん藤岡店だ。好評なのは、ソフトクリームに同社の看板商品であるガトーラスク、グーテ・デ・ロワが添えられた「ソフトクリーム・デ・ロワ」。ミルク、抹茶、抹茶&ミルクという3つのテイストのなかで圧倒的人気を誇るのがミルク。オーダーの8割に上るという。コクがあって口どけがよく、やさしいミルクの味わいがふんわりと広がる。ガトーラスクに載せて食べると、サクサクとしたガトーラスクの食感とのコントラストがいい。これだけでも十分においしいが、おすすめしたいのは、あんこのトッピング。あずきの風味を存分に感じられるつぶ餡で、ソフトクリーム、ガトーラスクとの相性は抜群だ。「ソフトクリーム・デ・ロワ」とドリンクのセットメニューもあり、フロートとドリンクの単品にはグーテ・デ・ロワが付く。群馬県産の小麦粉を使用した「グーテ・デ・ロワ 群馬エディション」や、ココア風味のガトーラスクにチョコレートクリームとキャラメルフレークを挟んだ「グーテ・デ・レーヌ キャラメルショコラ」といった群馬限定商品、根強いファンが多いフランスパンもはずせない。
    「ソフトクリーム・デ・ロワ」(左)と「キャラメルコーヒーフロート」
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    八千代温泉 芹の湯
    一日中楽しめる源泉かけ流しの温泉
    下仁田ICから車を走らせること約40分。心地よいせせらぎと次第に深まる森のなかを行くと、ぬくもりのある看板が見えてくる。ここが芹の湯(せりのゆ)だ。ぜいたくにも、100%源泉かけ流し。ややぬるめに感じる湯加減で、ゆっくりと浸かっていられる。お湯は、透明でほとんど無臭。湯ざわりはとろりとしており、湯船の中で肌に触れるとつるんとして気持ちがよい。湯上りは、化粧水がいらないほどしっとり。気分がアップする。浴室は木と岩の2種類があり、1日ごとに男女が入れ替わる。日を変えて訪れ、両方を試したい。ビックリするのは、利用時間の制限がなく、一日中いられること。食事処もあるので安心だ。人気は、地粉で打った自家製麺を自分で茹でてあげたてをいただく「釜揚げうどん」。源泉で煮込む「源泉豆腐」は、ふわふわとろとろの食感がくせになる。気さくなご主人や、やさしい女将さんとの温かな交流が、ここでの時間を思い出深いものにしてくれる。
    この先で看板犬のコロちゃんが迎えてくれる
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旅のヒント

  1. その1

    高崎駅は新幹線、在来線とも運行本数が多い。首都圏からは湘南新宿ラインや上野東京ラインを使うと乗り換えなしで到着できる。

  2. その2

    信越線の松井田駅は新幹線ができて終着駅となった。「峠の釜めし」を販売している。

  3. その3

    高崎市街地の移動には「高チャリ」(高崎市街地を回遊するための自転車共有システム)をがおすすめ。市内16か所にポートがあり、無料で利用できる。

  4. その4

    富岡市、下仁田町方面には上信電鉄が出ている。本数は少ないが、のんびり旅するには最適。沿線には富岡製糸場、上野三碑をはじめ観光スポットが多くある。

  5. その5

    首都圏から車で来る場合は関越自動車道を利用する。藤岡市、富岡市方面は藤岡JCTで上信越道へ。高崎市、榛名山方面は高崎ICで下りる。

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