会津若松

AIZUWAKAMATSU

白虎隊だけではない、長い歴史と伝統工芸の息づくまちで人のやさしさに触れる

会津といえば、白虎隊や新選組、後世に名を残した幕末の志士を思い浮かべる人が多いだろう。しかし鶴ヶ城城下町である会津は、幕末の歴史以外にも綿々と受け継がれてきた伝統と文化、工芸品、郷土料理、古刹を巡る仏都としての一面など魅力の多い地域だ。千利休の子、少庵作といわれる鶴ヶ城の茶室、パリ万国博覧会に出品された会津塗りや家具を展示している老舗工芸品店、商家の蔵や元陣屋を改修したレストランなど、恵まれた風土と地域に培われた伝統や豊かな歴史文化に満ちあふれている。もちろん白虎隊の眠る飯盛山、会津の武士道や精神文化を育んだ会津藩校日新館や会津武家屋敷など、会津を代表する歴史スポットもはずせない。また山間の風情あふれる東山温泉は文化人のお気に入りとして知られ、川のせせらぎに溶ける湯浴みは日々の疲れも癒やされる。さらには新感覚のカフェやライフスタイルを提案する雑貨ショップが次々とオープンして新しい会津を盛り上げている。古き良き伝統とモダンを盛りだくさん発見できる会津で心豊かな旅を楽しみたい。

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エリアの見どころ

  • spot 01
    鶴ヶ城
    戊辰戦争の舞台となった名城であり歴史を感じる豊かな表情が魅力
    赤瓦の天守閣は国内唯一であり会津若松市民のシンボルである。東京ドーム6個分の敷地で、現在は国の史跡に指定されている。青空に映える姿は凛々しく会津の歴史を今に伝える。
    うっすらと赤い瓦が上品。震災にも耐えて地元に愛され続けている
  • spot 02
    福島県立博物館
    有形無形文化遺産の集大成、全国3位でっかい福島の魅力を知る
    福島の歴史と自然、文化遺産をさまざまな角度から自由に学び、文化財から地域の伝統までいろんな発見が楽しい。体験や人々の交流を通じて豊かな教養を培う場所であり、堅苦しくなく居心地の良い空間が魅力的。
    ダイナミックな展示に圧倒されて楽しく見学できる
  • spot 03
    会津松平氏庭園 御薬園
    歴代藩主の愛した庭園巡りは日常を忘れるひととき
    会津代々の藩主の別荘であり薬草園が併設されていたため「御薬園」(おやくえん)と呼ばれ親しまれている。庭園には四季の花が咲き誇り、訪れるごとに景色の色彩が借景の風情をいっそう深める。
    池の周りは散策してもしばらく眺めていても心休まる
  • spot 04
    七日町通り&野口英世青春通り
    城下町の通りをそぞろ歩き。新しい楽しい会津を発見する
    七日町駅から大町四ツ角までの七日町通りは毎月7日に市が立ったことから名づけられた。城下町の中心で、南北には野口英世の学んだ建物が残る野口英世青春通りが延びる。古い建物を利用した店が並び、街歩きが楽しい
    野口英世像。母シカが英世の火傷治療のため月参りした中田観音の方角を向いている
  • spot 05
    福西本店
    大正時代の豪商の蔵と住まいを身近に感じる
    江戸時代から12代続いた会津若松の大商人福西家が、豊かな財を費やして約100年前(明治中期から昭和初期)に建てた蔵と商家建築。国の支援を受けて改修し2018年(平成30)に一般公開された。6つの蔵で構成され、特に野口英世青春通りに面した店蔵、仏間蔵、炭蔵の3棟の外壁は、通常の白漆喰(しろしっくい)ではなく大変手間のかかる黒漆喰で、福西家の財力を感じることができる。1階の奥にある35畳の座敷蔵は庭園が一望でき、お客様をもてなすぜいたくな造り。大広間の母屋は天井が高く一族の繁栄を表した建造時の姿をそのまま今に伝えている。1階の「店蔵」はお土産やこだわりのセレクトショップで買い物が楽しい。母屋敷を使ったギャラリーでは多彩な企画展も行われている。
    受け継がれた大富豪屋敷の面影を感じさせる外観
  • spot 06
    はしばん絵ろうそく店
    創業235年、絵付け体験もできる絵ろうそくの老舗
    紅のツバキや梅、薄ピンクのアサガオなど色とりどりの花が一本一本の和ろうそくに施されている。はしばん絵ろうそく店は会津一賑やかだったといわれる七日町通り(なのかまちどおり)に店を構える老舗。会津の絵ろうそくは藩主、蒲生氏郷(がもううじさと)が商業を奨励して始まり、この店の主人は絵ろうそく作りを命ぜられて登城していたという。\和ろうそくは芯を巻くのもロウがけをするのも手作業のため完成まで時間がかかる。かつてロウにはうるしの実が使われていたが、今ではハゼの実を使う。火を灯すと一般的な洋ろうそくとは明らかに違う、和ろうそくならではの赤みのある、ゆらぎの炎(f分の一)に癒やされる。ろうそくの歴史展示もされており、ろうそくを選びながら、ろうそくにまつわる話を聞くのもおもしろい。ろうそくは匁(もんめ。1匁は3.75g)表示で、燃焼時間は3匁で90分、5匁で2時間ほど。予約により、工房横で絵付け体験もできる。
    同じ絵柄に仕上げるのは伝統技術のひとつで職人技
  • spot 07
    福西惣兵衛商店
    生活に溶け込む会津塗は伝統とモダンを兼ね備え進化し続ける
    会津に漆器が産業として根付いたのは、初代会津藩主の蒲生氏郷(がもううじさと)が、故郷である近江の国(今の滋賀県)から、木地師などの職人を連れてきて奨励したのが始まり。以来、会津塗は400年余りにわたり歴代藩主の保護育成を受け、会津地方の代表的産業として受け継がれてきた。福西漆器店は、大正時代の大商家福西本店から初代惣兵衛が1919年(大正8)に分家し、会津塗の製造、問屋として発展した。現在は最新の工業技術も取り入れ、伝統的漆器からスタイリッシュなアイテムまで幅広くそろえている。奥には1883年(明治16)建築の座敷蔵があり、その2階は漆器ギャラリーとして公開。街の中心大町四ツ角からすぐの七日町通りにあり赤黒の暖簾と赤い柱が目印。
    2階へ続く蔵の入り口が伝統的で老舗らしい
  • spot 08
    野口英世青春館
    野口英世が医学を志すきっかけとなった会陽医院跡
    英世は1歳のときに左手に火傷を負い、15歳のときにこの会陽医院で不自由だった手の手術を受けた。医学のすばらしさに感動した英世は、医学者への道を決意し、書生としてこの場所で3年間を過ごした。現在は、1884年(明治17)に建造された洋館をそのまま残し、刻苦勉励したという2階の部屋を資料館として、野口英世の功績などを展示している。また1階のカフェ「会津壹番館」は、ゆったりと落ち着いた雰囲気で、昔懐かしい手動のレジスターや古典的なスピーカー、レトロな家具に囲まれて自家焙煎の香り豊かなコーヒーを楽しめる。「野口英世青春通り」のアイコン的な建物で、近隣に英世が洗礼を受けた「若松栄町教会」、英世の初恋の人「山内ヨネの家」があるので合わせて立ち寄りたい。
    昔のままの外観は古民家風で、居心地の良さそうな雰囲気
  • spot 09
    名物カツ丼の店・白孔雀食堂
    甘いタレが特徴の会津伝統のソースカツ丼はクセになるおいしさ
    子どもからお年寄りまで幅広く地元会津の人々に親しまれているソースカツ丼。2004年(平成16)には町の食堂が集まり「伝統会津ソースカツ丼の会」が結成された。よく目立つ黄色いのぼりが加盟店の目印で、なかでも1945年(昭和20)創業の白孔雀食堂のメニューはソースカツ丼のみ。築100年を超える建物の外には毎日昼になると行列ができる。丼から巨大なカツのはみ出るソースカツ丼は、白米の上にキャベツが敷いてあり、創業から継ぎ足しの秘伝のタレが自慢。コメとキャベツは地元産で、厳選された上質ロース肉から脂身を落とし自家製のラードを作り揚げ油として利用している。揚げたカツを秘伝のタレに一気に浸け込むときにうまみがギュッと凝縮し、ご飯とキャベツの上に2枚載せれば伝統のソースカツ丼に。カツ1枚だけのハーフサイズもある。
    カツを頬張ると甘いソースが口に広がり、ご飯もおいしい
  • spot 10
    田季野
    江戸時代そのままの旧陣屋の建物で会津伝統料理をいただく
    七日町通りから小径に入った場所にあるわっぱ飯の元祖「田季野」の外観は、そこだけ趣を異にしている。風格ある建物は、宿場町にあった陣屋を移築・復元したものだ。店内は提灯型の明かりから温かい光が注がれ落ち着いた雰囲気。現在、会津若松市内にはわっぱ飯を提供する店が数軒あるが田季野の店主がわっぱ飯を考案したのは1970年(昭和45)のこと。檜枝岐村(ひのえまたむら)で500年以上の歴史をもつ伝統工芸品「木の曲げわっぱ」と出合い、会津の食材を使った料理を入れてみようと思いついたという。檜を曲げた輪箱(わっぱ)に会津米と食材を入れて蒸し上げる田季野のわっぱ飯は、キノコやゼンマイなどの山の幸と、鮭、カニ、イクラなどの海の幸からお好みを選べる。特に「よくばりわっぱ」に前菜として添えられる「馬肉のけっとばし」は、馬肉とゴボウを自家製のニンニク味噌で炒めたものでおいしい珍味。ほかにも会津会席料理や会津田楽などがメニューに並び地酒も豊富にそろっている。
    丸い形、木のぬくもり、温かいご飯にほっこり(よくばり輪箱【7種】2530円)
  • spot 11
    渋川問屋
    旧海産物問屋「渋川商店」をそのまま利用した食事処
    渋川家は明治初年に創業した海産物問屋。七日町通りに面して建つが、このエリアは会津と他地域を結ぶ街道が複数通る交通の要であった。日本海で獲れたニシンや棒タラなどの海産物を新潟県から阿賀川(新潟県の阿賀野川が福島ではこう呼ばれる)を利用し船で運び、会津一円に供給した。最盛期には50人余りの使用人が働いていた。現在の敷地は250名を収容する広さで、大きな囲炉裏のある大店「大量の間」、ロマネスク調の洋風レストラン「開花亭」など当時の面影を残した郷土料理の食事処として人気。海産物問屋ゆかりの料理のほか、会津牛など昔懐かしい商家の味を楽しめる。重厚感のある洋風建築の建物は、明治時代から大正時代に建てられた豪商町屋建築の遺構として貴重であり、福島県建築文化賞特別賞など多くを受賞、歴史的景観指定建造物に指定された。
    七日町通りでもひときわ目立つ大きな店構え。店の中はもっと広い異空間
  • spot 12
    会津日新館
    白虎隊の少年たちも夢いっぱいの未来ある日新館の生徒だった
    江戸末期、会津の教育の真髄となった全国屈指の藩校。新島八重の実兄・山本覚馬など後世に名を残す逸材を輩出した。現在は静かな高台にあり会津盆地を一望する爽快な景色に迎えられる。
    入り口付近は会津盆地が美しく絶好の撮影スポット
  • spot 13
    飯盛山(白虎隊十九士の墓)
    霊山として崇められた信仰の山が歴史に残る物語の舞台に
    会津にとって戊辰戦争はまさに悲劇。朝敵の汚名を受け、それでも義のために戦い抜いた末、多くの命が絶たれ尊い血が流れた。飯盛山から望む会津盆地の美景は若き志士たちの忠義と重なり手を合わさずにはいられない。
    飯盛山からわずかに見える鶴ヶ城天守閣
  • spot 14
    白虎隊伝承史学館
    子孫が寄贈したリアルな遺品が明治維新の実像を伝える
    飯盛山への旧参道の入り口にあり、館内には白虎隊や会津藩士の遺品、武具、写真、当時の婦女子が使用した化粧道具など5000点が、所狭しと展示されている。先代が後世に残すために関係ご子孫から20年という歳月をかけてていねいに収集した手作りの個人ミュージアムだ。先代亡きあとは夫人の鈴木禮子(すずきれいこ)さんが遺志を継いで館長として案内を続けている。白虎隊の隊員一人ひとりに関する詳しい資料のほか、POPの解説など掲示資料はほとんど手書きで、ご主人の熱意とぬくもりが伝わる。鉄砲や砲弾、会津藩の無念の遺品や写真など真実味にあふれ、偽りのないリアルな情報が満載で見ごたえ十分。また喫茶「伝承茶屋」で夫人がもてなす手作りの甘味やおにぎりは、まごころがあふれ心温まるおいしさ。夫人は会津民話の語り部でもあり、会津弁が耳に心地良い。
    戊辰戦争の遺品の数々は熱意と努力の証で、ほかにはない見ごたえ
  • spot 15
    会津さざえ堂
    お堂の上りと下りで同じ道を通らない、なんとも不思議な参拝
    飯盛山の観音堂である「さざえ堂」は、江戸時代より会津地方の信仰の礎として参拝に訪れる人があとを絶たない。二重らせん型の木造建築物は世界で無二であり、その魅力もミステリーも日本遺産となって後世に伝えられている。
    異彩を放つ外観からも二重らせん状だとわかる。サザエに見えるかどうか
  • spot 16
    会津武家屋敷
    城下町にあった武家屋敷を見事に再現したサムライの歴史館
    広大な敷地に、武士の住まいと暮らしをリアルに再現。建物や家具、調度品などが再現され、会津藩士と家族の暮らしに触れられる。重要文化財にも見ごたえがある。資料館や美術館にも立ち寄ってどっぷりと会津に浸かりたい
    武士社会の姿を今に伝える広大なサムライ歴史ワールド
  • spot 17
    伊佐須美神社
    太古の昔、会津の地名を生んだ東北を代表する格式高い名神大社
    2000年以上もさかのぼり古事記に由来する古神社は、東北地方ではここだけといわれる。太古の朝廷による全国平定の折に、会津地方が古代大和の北限だったゆえに神を祀る場所に選ばれたのではないかと推測される。
    東北有数の格式高い神社として崇拝され続けてきた
  • spot 18
    東山温泉
    会津奥座敷の魅力、豊かな自然が織りなす湯川の渓谷美
    会津若松の中心街から近い一方、美しい自然に囲まれた、古い歴史をもつ全国的にも珍しい名湯。明治の歌人・与謝野晶子に愛され、「湯の川の第一橋をわがこゆる 秋の夕べのひがしやまかな」の歌碑が残されている。
    せせらぎとともに湯川沿いを歩くと、立ち並ぶ風情ある宿に温泉街の歴史を感じる
  • spot 19
    会津東山温泉 原瀧
    川底から湧き出る自家源泉がうれしいぜいたくな日帰り温泉
    東山温泉でも珍しい源泉が川底から湧き出る、いっさい手の加えられていない自家源泉保有の宿で、地元に愛され続けてきた湯。露天風呂は源泉100%かけ流しで本物の湯浴みを満喫できる。温泉街としては大正時代の頃から賑わい、社交場として人気があったという。ここ原瀧には千人(大勢)も入れるほどの大きなお風呂があり、大浴場は「千人風呂」と名づけられた。露天風呂は川のせせらぎと対岸に迫る四季の渓谷美、滝の流水音に心も体もほぐれて、湯浴みは思わず「ああ……」と癒やされる。趣の異なる4つの湯船がある貸切展望風呂を利用して良質な湯を独り占めにすれば、ぜいたくな至福のときを満喫できる。東山温泉には日帰り温泉を楽しめる宿がほかにいくつもあるので、それぞれの歴史やお風呂からの景色を楽しめる。
    爽やかな空気と温泉の豊かさを心ゆくまで味わえる
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旅のヒント

  1. その1

    見どころは会津若松市内の中心部と少し離れた山沿いのエリアに点在している。そのほとんどの場所には、まちなか周遊バス「ハイカラさん」「あかべぇ」、または鉄道で行くことができる。

  2. その2

    街歩きにおすすめの賑やかな通り、七日町通り&野口英世青春通りはどちらもJR駅から歩ける距離。

  3. その3

    山沿いのエリアや山中にある名所は坂道を歩いたり、広い敷地を歩くことがあるので歩きやすいシューズを用意したい。

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