山形

最上エリア

MOGAMI AREA

雄大な最上川を中心に抱える、自然あふれるエリア

山形県の北東部に位置する最上エリアは、そのほぼ中央を山形県の一級河川、最上川が貫いている。100万年前にすでに川であったといわれる最上川は昔から交通網や農業用水として、山形県に住む人々の暮らしを支えてきた。最上川を交通網として使った人々のなかには源義経(みなもとのよしつね)や松尾芭蕉(まつおばしょう)といった歴史上の人物も。源義経は800年前、最上川をさかのぼって平泉を目指し、松尾芭蕉は江戸時代に平泉を経由して最上川を下った。それらの足跡は、最上エリアに伝わる義経伝説として、そして『おくのほそ道』で詠まれた句として現在に伝わっている。最上川舟下り、そして最上川近くに観光施設や自然スポットが広がる。また、内陸に位置するこの最上エリアは積雪量の多さでも有名。特に大蔵村にある肘折温泉は、日本有数の豪雪地帯としても知られており、夏と冬はまったく違った景色を楽しめる。

recommend spot

エリアの見どころ

  • spot 01
    最上川(舟下り)
    船頭による味わい深い案内と四季折々の最上峡の絶景を楽しむ
    「五月雨を あつめて早し 最上川」の句で知られる最上川の魅力を知るアクティビティといえば、この舟下り。季節ごとに変わる最上峡の景色や船頭の名調子には、何度体験しても飽きない魅力がある。
    個性的な船頭によるガイドが最上川舟下りの醍醐味。最上峡の雄大な景色を眺めながら、名調子に耳を澄まそう
  • spot 02
    佐藤長三郎そば
    地元戸沢産「最上早生」を使用した「板そば」
    最上川舟下りの最寄り駅でもあるJR古口駅から徒歩約3分のところにある「佐藤長三郎そば」。2001年(平成13)創業の佐藤長三郎そばのこだわりは、戸沢村産のそば粉「最上早生(もがみわせ)」を使用して作り上げた十一蕎麦(といちそば)。それをシンプルに味わうことのできるメニュー「板そば」を頼んでみよう。小麦粉が1割混ぜられたそばはツルリとしたのどごしが特徴で、甘めのつゆとも相性は抜群。付け合わせの漬物や肉厚のキクラゲも良いアクセントとなって箸が進む。メニューは冷たいそばのほか、温かいそばやうどん、庄内地方で食べられる「麦切り」もある。板そばと麦切りを一緒に楽しめる「合もり」や、板そばと天ぷらを一度に堪能できるセットメニューなど種類も豊富。営業開始は11時だが、そばがなくなり次第終了となるので注意が必要だ。
    天ぷら付きの板そばは人気メニューのひとつ
  • spot 03
    パーラー白糸の滝
    昭和の趣の定番メニューと映えメニューが楽しい
    最上エリアの観光時には定番の観光・休憩スポットとなる白糸の滝ドライブイン。その2階にあるのが「パーラー白糸の滝」。窓際の席では開放的なガラス窓から眼下に最上川、そして正面には落差120mの「白糸の滝」を眺めながら飲食を楽しむことができる。最上地方、そして庄内地方の素材を使ったメニューには、昭和の趣が残るナポリタンや自家製プリン・アラモード、クリームソーダ、そして最上地方の金山町で育った「米の娘ぶた」を使った生姜焼きプレートやヒレカツバーガーなども。注目したいのが、ヒレカツバーガーが縦に3つ並んだ「滝バーガー」や、メロンソーダが1ℓも入っているという「最上川フロート」といったジャンボメニュー。その圧巻のボリュ―ムはSNS映えすること間違いなし。写真を撮ったときには、ぜひみんなでシェアして楽しんでほしい。
    パーラー内観。最上川を間近に見られる窓際の席が人気
  • spot 04
    白糸の滝
    最上川渓谷の絶景、輝く糸のように落ちる滝
    山形県の「母なる川」と呼ばれる最上川。その流域のなかでも随一の景観を誇るのが最上峡だ。両岸に山が迫る絶景は四季折々の表情を見せ、急斜面にはたくさんの滝がある。そのなかでも最大で、日本の滝百選にも指定されているのが「白糸の滝」だ。赤い鳥居と不動堂のお社に向かって落差約120mを一気に流れ落ちる滝の姿は、神秘的で美しい。そんな絶景滝を観賞するなら、滝の向かい岸にある「白糸の滝ドライブイン」がおすすめ。駐車場からも対岸に見られるが、館内のレストランでは食事をしながら眺めることができる。ティータイムを楽しむなら同敷地内にある「パーラー白糸の滝」がピッタリ。
    最上川に流れ落ちるその姿が白糸にたとえられた「白糸の滝」
  • spot 05
    新庄城址(最上公園)
    歴史と文化が息づく新庄の礎を築いた戸沢家の居城跡
    新庄藩を約250年治めた戸沢家初代藩主、戸沢政盛(とざわまさもり)により1625年(寛永2)に築かれた新庄城。その城跡は公園として整備され、地元の人たちが散歩やジョギングに訪れる憩いの場であり、新庄随一の桜の名所としても知られている。
    桜の木が植えられており、春にはお堀の水面に映る満開の桜が人々を魅了する
  • spot 06
    肘折温泉
    開湯以来1200年、現代に続く霊験あらたかな湯治場
    1200年以上前に開湯した肘折温泉郷は、豊富な湯量に恵まれ、古くから湯治場として人々を癒やしてきた。現在も20軒の旅館があり、どこか懐かしい街の風景は、世の喧騒から離れ、ゆったりと過ごせる雰囲気に満ちている。
    日が落ちると、幻想的な雰囲気に包まれる肘折温泉街
  • spot 07
    地蔵倉
    商売繁盛、縁結びのスポットとしても知られる奇岩連なる名勝地
    肘折温泉郷(ひじおりおんせんきょう)近郊にある「地蔵倉」は、断崖の岩陰に安置された六地蔵と木造の本殿からなる霊場。開湯縁起にまつわる地として地元に根づいているほか、パワースポットとしても注目を集めている。
    地蔵倉周辺には、ごつごつした凝灰岩が連なる
  • spot 08
    肘折温泉朝市
    地元のお母さんたちとの賑やかな触れ合いが楽しい
    肘折温泉に宿泊したら、少し早起きをしてでもぜひ訪れてほしいのが、肘折温泉名物の朝市。観光客だけでなく地元の住民も行くというこの朝市は、毎年4月下旬から11月下旬まで毎日開かれている。決して規模は大きくないものの、地元のお母さんたちが路地端で、採れたての野菜や山菜など、その季節の旬の味覚を持ち寄って出店している。なかでも山菜は種類も豊富で、そのおいしさには定評がある。調理法がわからなければその場でお母さんたちに尋ねることができるのも朝市の魅力のひとつだ。5~8月にかけては毎朝5時30分~7時30分頃、4月下旬と9~11月にかけては毎朝6時~7時30分頃に出店しているので、肘折温泉宿泊時の朝の散歩に、または観光コースのひとつに組み入れてみるのはいかが。
    朝市では、地元のお母さんたちの楽しそうな声が聞こえる
  • spot 09
    肘折いでゆ館
    温泉療養相談も受けられる日帰り入浴施設
    肘折いでゆ館は肘折温泉郷にある日帰り入浴施設のひとつ。温泉のほか、食堂や大広間、予約制の個室、売店、研修室や多目的ホールなど、さまざまな施設を備える。建物3階にある展望風呂は木造りと石造りの2種あり、日替わりで男女が入れ替わる。展望風呂というだけあって窓の外には最上の四季が広がり、目にも楽しい造り。また、温泉療養相談所では温泉療法医による現代版湯治の⽅法や体調に関するアドバイスを受けられるなど、リラックスだけでなく健康増進も図れる施設となっている。館内の食堂では、地元大蔵村産のトマトを使ったトマトソフトクリームのほか、肘折いでゆ館の食堂でしか食べられない肘折希望大橋(ひじおりのぞみおおはし)開通を記念して作られた「のぞみラーメン」は、そのユニークな盛り付けも含めて必見の一品。
    地元の人たちにも愛される日帰り入浴温泉施設「肘折いでゆ館」
  • spot 10
    幻想の森
    戸沢村の奥深く天然杉が群生する最上の秘境
    最上川沿いの国道47号から車で15分ほどの山奥にある「幻想の森」。樹齢1000年をゆうに超えるタコ足型の巨大な天然杉が群生する森は、標高わずか260mの場所にあるとは思えない幻想的な空間だ。
    根元から複数に分かれて幹を延ばすタコ足型の杉
  • spot 11
    戸沢のぼたもち
    老舗和菓子店が手がけるぼた餅専門店
    JR古口駅(ふるくちえき)から徒歩3分のところにある「戸沢のぼたもち」は、山形市の老舗和菓子屋「榮玉堂(えいぎょくどう)」が、2009年(平成21)にぼた餅の専門店として開店。戸沢村産の餅米を100%使用したぼた餅を販売し、県内外からリピーターが訪れる。店内に入ると正面に販売カウンターがあり、「あんこ」(140円)、「きなこ」(130円)、「ごま」(130円)と3種類の「ぼたもち」が並ぶ。ぜひ3種類の「ぼたもち」を食べ比べてみては。いちばん人気の「あんこ」は榮玉堂の餡を使用し、控えめながらもコクのある甘みがくせになる。「ぼたもち」はすべて当日店内で作り、その日の分だけを販売する。売り切れることもあるため、早い時間に行くか、事前注文がおすすめだ。注文は2個からで、電話で受け付けている。また2022年(令和4)に店舗をリニューアルオープン、現在はテイクアウトのみの対応だ。「ぼたもち」との相性抜群のほうじ茶の茶葉もセットで購入したい。
    上品な甘さが絶品。ボリュームたっぷりの「ぼたもち」
  • spot 12
    マッシュルームスタンド舟形
    舟形町特産のマッシュルームを満喫できる唯一無二の場所
    全国の有名レストランでも使われる舟形町の特産品「舟形マッシュルーム」。農場の一角にある「マッシュルームスタンド舟形」では、採れたての新鮮なマッシュルームを思う存分堪能できる。
    新鮮マッシュルームが量り売りされている
  • spot 13
    鮭川村エコパーク
    豊富な体験メニューで子どもも大人も楽しめる滞在型自然公園
    「自然との共生」をテーマにした総合滞在型自然公園。キャンプ場やコテージ、アスレチックやトレッキングコース、カフェまでそろう充実の施設で、日帰りでも宿泊でも自然をたっぷり満喫できる。
    四季折々の自然に出合える
  • spot 14
    道の駅とざわ高麗館
    最上川沿いに立つ巨大な韓国伝統建築様式の道の駅
    国道47号線沿いの小高い丘の上にある「道の駅とざわ モモカミの里 高麗館」。韓国様式の建物の中には韓国食材・土産店やレストランが並ぶ。純豆腐チゲや石焼ビビンバなど、本場韓国グルメを楽しむこともできる。
    日韓友好の象徴として戸沢村民に親しまれている
  • spot 15
    梅屋
    新庄で長年愛されるご当地ラーメン
    1人あたりのラーメン消費量全国1位を誇る山形市をはじめとして県内には、さまざまな名物ラーメンが存在する。最上地方の新庄市では、鶏のモツを使った「とりもつラーメン」が名物だ。あっさりめの醤油スープに、赤モツと呼ばれるハツや砂肝などを煮込んだラーメンで、これを目当てにわざわざ新庄市を訪れる人も多い。市内には「とりもつラーメン」を提供する店舗が多くあり、各店によって異なる味を楽しむことができるため食べ比べもおすすめだ。なかでも1996年(平成8)創業の「梅屋(うめや)」のモツラーメンには、ハツや砂肝だけでなくキンカンなども入っており、モツならではの食感が楽しい。モツはていねいに下処理されているため、スープは臭みもなく最後まで飲み干したくなる飽きのこない味わいだ。2002年(平成14)には「とりもつラーメン」を全国に売り出そうと「愛をとりもつラーメンの会」が結成されるなど盛り上がりを見せているので、「とりもつラーメン」をぜひ味わってみよう。
    さまざまな部位を楽しめるのが特徴
  • spot 16
    わくわくファーム前森高原
    広大な敷地のなかでさまざまなアクティビティを楽しめる遊び場
    宮城県との県境近くに位置する「わくわくファーム前森高原」。乗馬やバギー等の体験、BBQや手打ちそばなどのグルメや、キャンプサイトやコテージもあり、楽しみが盛りだくさんのアウトドア施設だ。
    広々とした敷地に並ぶコテージやグランピング施設
  • spot 17
    四ヶ村の棚田
    日本の原風景を味わえる美しく広大な棚田
    山形県のほぼ中央に位置する大蔵村(おおくらむら)。人口約3000人の小さな村の中心部から約10kmの場所にあるのが「四ヶ村の棚田」だ。四ヶ村は豊牧(とよまき)、滝の沢(たきのさわ)、沼の台(ぬまのだい)、平林(ひらばやし)の4地区の総称で、この4集落内に合計約120万平方メートルもの広大な棚田がある。東北随一のスケールともいわれ、1999年(平成11)には「日本の棚田100選」に選定された。大蔵村は全国でも有数の豪雪地帯で、その厳しい気候風土や豊富な雪どけ水により、棚田の米がさらにおいしく育つという。新緑や紅葉、雪景色など四季折々に異なる表情を見せる絶景スポットとして県内外から多くの観光客が訪れる。棚田の水面をオレンジ色に染める夕暮れどきもまた美しい。毎年8月第1土曜には大蔵村の夏の風物詩ともいわれる「ほたる火コンサート」が開催され、賑わいを見せる。開湯1200年余の歴史を誇り、昔ながらの湯治場として知られる同村内の肘折温泉郷(ひじおりおんせんきょう)もあわせて訪れたい。
    緩傾斜面に築かれた四ケ村の棚田
  • spot 18
    大蔵わさび 雪葵
    月山の雪どけ水で栽培される無農薬、無肥料の天然ワサビ
    肘折温泉(ひじおりおんせん)を擁し豪雪地帯としても知られる山形県大蔵村では、豊富な雪どけ水を利用した大蔵ワサビ「雪葵」の栽培が行われている。天然のワサビを使った製品の購入はもちろん、「わさび園」の見学や収穫体験も可能。
    ワサビで埋め尽くされた「山葵ハウス」の光景は圧巻
  • spot 19
    小杉の大杉
    パワースポットとして知られる樹齢1000年以上の杉の木
    最上地方にある人口約4100人の鮭川村にある御神木。樹齢はおよそ1000年といわれ、高さ約20m、根の周り6.3mにも及ぶ。村内の小杉地区にある大杉ということから「小杉の大杉」という愛称で地元民に親しまれているほか、てっぺんに生える2本の枝と下に向かってこんもりと丸くなる姿が映画『となりのトトロ』のキャラクターに似ているため「トトロの木」とも呼ばれている。一本杉であるものの、幹が2つに分かれており縁結びや子宝、夫婦円満のご利益があるパワースポットとしても有名だ。写真映えするスポットとしても人気で、ベンチが設置されている場所からは杉の木全体をきれいにフレームに収められる。高台にある小杉の大杉駐車場からは、木道を進むと徒歩3分ほどで到着。駐車場からもかわいらしい杉の形状を見ることができるが、近づいていくにつれその大きさに圧倒されるに違いない。冬期間は積雪により駐車場までアクセスができなくなるほか、駐車場前にあるお手洗いや自動販売機も閉鎖となるのでご注意を。
    自然に囲まれた大きな杉の木
recommend spot

人気スポット

recommend spot

旅のヒント

  1. その1

    最上エリア観光で拠点となる駅は、JR新庄駅。新幹線始発・終着駅であるため、アクセスしやすい。しかし各スポットへは必ずしも公共交通機関が発達していないため、あらかじめ行きたい場所と行き方を調べておくのが良い。

  2. その2

    最上エリア観光の目玉アトラクションである「最上川舟下り」は年中無休で運航されており、予約も不要。当日行って窓口で申し込むことができる。ただし、舟下り中の弁当は予約が必要なので注意。

  3. その3

    積雪量が多い最上エリアでは、冬期間は営業時間の変更や閉館となる施設や飲食店も。冬場に訪問したい場合、事前に情報をチェックしておくと安全。

recommend spot

関連記事

記事一覧
recommend spot

モデルプラン

山形のその他のエリア

+ -
back
open

最上エリア