青森
弘前・黒石・岩木山
HIROSAKI / KUROISHI / MT. IWAKI
歴史と伝統に彩られた情緒豊かな町並みが立ち並ぶ、青森を代表する見どころいっぱいのエリア
津軽地方のほぼ中央に位置し、青森県を代表する観光地が集中するエリア。このエリアは誰もが知るリンゴの一大産地で、観光スポットや名物グルメなども、リンゴにまつわるものが数多く存在する。実が大きくなり始める夏頃から秋にかけては、一面赤く色づくリンゴ畑が見られ、収穫体験で盛り上がる観光客の姿もよく見られる。全国的にも名の知れた観光地も多く、特に日本三大桜名所として知られる「弘前公園」は、毎年200〜300万人が訪れるといわれている。周辺には青森三大祭りの「弘前ねぷたまつり」を、年じゅう体感できる施設もあり、弘前公園とセットで楽しむのがおすすめ。また歴史情緒のあふれるエリアでもあり、文明開化の足音が聞こえそうな弘前の洋館、藩政時代の町並みが残る黒石市や、あつい信仰を集める岩木山神社など、歴史好きはもちろん、そうでなくても感動できる景観がたくさんあるのが特徴的だ。
エリアの見どころ
-
spot 01
-
spot 02
-
spot 03
-
スターバックス コーヒー 弘前公園前店
- 全国でも3店舗しかない! スターバックスになった有形文化財
- 桜の名所として有名な弘前公園の目の前に、おなじみの「サイレン」の看板を掲げた、世界に名だたるカフェ、スターバックス コーヒー 弘前公園前店がある。いつも目にするスターバックスとは、雰囲気が違うことにすぐ気がつくだろう。実はこの店舗、1917年(大正6)に建てられた文化財、「第八師団長官舎」を利用したもの。地域の魅力を最大限に生かした店づくりを目指すスターバックスと、文化財の魅力を生かしたい弘前市とが、相思相愛で結ばれた店舗として2015年(平成27)にオープン。店内には津軽の伝統や特色を随所にあしらい、訪れる人が津軽文化とスターバックスのどちらも楽しめる仕様に。店舗の雰囲気もさることながら、明るく笑顔の絶えないスタッフから元気をもらおうと、朝早くから足しげく通う客も多いようだ。
- スポットの詳細
-
スターバックス コーヒー 弘前公園前店
-
spot 04
-
spot 05
-
spot 06
-
旧東奥義塾外人教師館
- レンガの煙突とグリーンの窓枠が印象的な洋館
- 弘前市内に数々点在する洋館。そのなかでも主要観光拠点に位置し、おまけにカフェも併設された、観光のしやすさ抜群の旧東奥義塾外人教師館。当時の外国人の生活様式などを学びながら、最後はコーヒータイムも楽しもう。
- スポットの詳細
-
旧東奥義塾外人教師館
-
spot 07
-
サロン・ド・カフェ・アンジュ
- 本格フレンチの味をカフェで気軽に楽しめる
- 弘前市観光の拠点として、さまざまな観光施設が集う追手門広場。この広場周辺を見るだけで、一日が過ぎてしまうなんてことも。そんなときに訪れたいのが、ここ「サロン・ド・カフェ・アンジュ」だ。この店は、旧東奥義塾外人教師館の中にあるカフェ。弘前市内の有名フレンチレストラン「シェ・アンジュ」がプロデュースする姉妹店とあって、その味は折り紙付き。なかでも津軽にしかないリンゴ「栄黄雅(えいこうが)」を使用した特製アップルパイ(495円)は、しっとりとサクサク両方の食感が楽しめるバター100%のパイ生地とさっぱりした甘味で、いくらでも食べられると評判だ。歴史的建造物内の店なので、雰囲気の良さも観光の疲れを癒やすのにぴったり。アップルパイのほかにも、ジェラートや箸で食べるフレンチ「フランス御膳(1760円-)」など本格的な料理を味わえるので、ぜひ立ち寄ってもらいたい。
- スポットの詳細
-
サロン・ド・カフェ・アンジュ
-
spot 08
-
spot 09
-
弘前れんが倉庫美術館
- 歴史的な趣の倉庫が最先端の美術館に生まれ変わった
- 築約100年の赤れんが倉庫を、可能なかぎり再利用し完全リノベーションしたミュージアム。地域のクリエイティブ・ハブとしての機能を持つ新たなランドマークとして、大きな期待が寄せられる話題のスポットになりそうだ。
- スポットの詳細
-
弘前れんが倉庫美術館
-
spot 10
-
spot 11
-
土手の珈琲屋 万茶ン
- 太宰治がこよなく愛した東北最古の喫茶店が復活
- 珈琲の町、喫茶店の町としても名高い弘前市には、まるで昭和の世界をほうふつとさせる、レトロな喫茶店が点在している。なかでも1929年(昭和4)創業の「土手の珈琲屋 万茶ン」は、津軽の文豪・太宰治が、足繁く通った東北最古の喫茶店として知られている。当時の味を再現したという太宰ブレンド(500円)は、芳醇なコーヒー特有の深い香りと、ストレートな苦味なのにまろやかで角のない口当たりが特徴。実はこの万茶ン、2017(平成29)年に閉店を決めた先代のマスターから、現店長の今川さんが引き継いだ店。先代マスターをはじめ、たくさんの人たちの協力によって、この味を再現することができたという。歴史のある看板を受け継ぐことは、「非常に覚悟の要ること」だったそうだが、「刻まれた歴史を途絶えさせてはいけない」と奮起。こうしてよみがえった往時の味わいを、ぜひ一度お試しいただきたい。
- スポットの詳細
-
土手の珈琲屋 万茶ン
-
spot 12
-
spot 13
-
spot 14
-
弘前市りんご公園 りんごの家
- フルーティでスパイシーな「りんごの家」オリジナルカレー
- 弘前市りんご公園内にある、物産館やレストランを兼ねた施設が「りんごの家」。ここではリンゴにこだわった商品が、約1200種類も販売されている。人気はリンゴジュースやシードル、リンゴをモチーフにした工芸品だ。併設している食事処ではリンゴのスイーツや、りんごカレー(715円・サラダ付き)を食べられる。「りんごカレー」はフルーティな甘味が華やかななかにも、カレー自体のパンチのあるうまみとコクがガツンと感じられ、あとにくる辛みと相まって食欲をそそる。ルーに練り込むタイプではなく、一口大に刻んだリンゴをバターで炒め、そのまま加えたこの施設のオリジナル。ほかでは味わえない逸品なので、これを目当てに訪れる客も少なくない。
- スポットの詳細
-
弘前市りんご公園 りんごの家
-
spot 15
-
弘前シードル工房kimori
- シードルを通じて青森リンゴのポテンシャルを広めたい
- 弘前市りんご公園に隣接する「りんご畑」のなかに、浮き上がるように異彩な存在感を放つ白い三角屋根。それが「弘前シードル工房kimori」だ。ここは若手のリンゴ生産者たちが、みずからシードルを造るリンゴ畑のなかにある醸造所。2008年(平成20)の雹(ひょう)による被害で大きな打撃を受けたリンゴ農家たちの思いを背負い、2014年(平成26)からスタートした。通年商品の「サンふじ」を使ったドライとスイートのほか、特定期間に収穫された品種で造る「ハーヴェスト」などの限定商品もある。弘前のリンゴはとにかく香りが芳醇で、とても華やかなので、香りを大事にするシードルにはうってつけ。発酵時に発生する炭酸を果汁に溶け込ませる自然製法は、kimoriのシードル最大の特徴だ。「本当の目標はリンゴ農家の活性化」と語る高橋オーナー自慢の、自然でやさしいkimoriのシードルを、ぜひ一度味わってほしい。
- スポットの詳細
-
弘前シードル工房kimori
-
spot 16
-
spot 17
-
spot 18
-
spot 19
-
津軽岩木スカイライン
- ゴールでは津軽平野を一望できる、弘前市最強の展望ポイント
- 岩木山を存分に堪能したいなら、津軽岩木スカイラインで8合目まで登ることをオススメしたい。ふもとの羽黒温泉郷付近から一気に、およそ10km弱のつづら折りの山道を駆け上がろう。青森県初の有料道路として開通したこの道は69のカーブが連続し、片道30分ほどかかるので、時間に余裕をもっていこう。自動車専用道なので途中で停車や車から降りることは禁物だが、カーブを抜けて視界が開けるたびに、眼下に広がる絶景はインパクト大。思わずため息が出ること必至だ。8合目に到達すると、その先はリフトで9合目まで片道40分で登ることができる。余裕があればリフトも制覇したいところだが、時間がない場合は8合目休憩所、通称「IWAKI 1625」の屋上へ。圧巻の景色を拝むことができる「映える」スポットだ。
- スポットの詳細
-
津軽岩木スカイライン
-
spot 20
-
spot 21
-
お食事処 妙光
- ソースとラーメンスープのハーモニーがとにかくうまい!
- 昭和30年代から町の名物として、焼きそばが根付いていた黒石が誇る、人気のB級グルメが「黒石つゆやきそば」だ。その発祥の店がここ「お食事処 妙光」。ルーツは諸説あるが、当時と今の「つゆやきそば」とは別物だといわれ、妙光は現在の形を定着させた元祖の店と認定されている。誕生のきっかけは創業者の中村さんが、誤ってラーメンスープに焼きそばを入れてしまったことから。もったいないと、まかない代わりに食べたところ、絶妙な味わいだったそう。そこで、かつてのつゆやきそばをヒントにメニューに取り入れたところ、大ヒットしたのだとか。鶏ガラや豚バラなどから出汁を取った特製の醤油スープと、濃厚なソース焼きそばは、一緒に食べ進めるうちに、複雑にからみ合ってクセになる。現在では、妙光が定着させたスタイルをベースに、市内30店舗以上で黒石つゆやきそばを提供している。各店の味を食べ比べてみてはいかが。
- スポットの詳細
-
お食事処 妙光
-
spot 22
-
spot 23
-
手作り雑貨体験工房 IRODORI
- 黒石のねぷた絵を使ったオリジナルの灯籠を作ろう
- 例年夏、青森県津軽地方一帯では「ねぷた祭り」が行われる。祭りに使われるねぷた絵は、地元のねぷた絵師がその都度描いたもの。黒石市の「手作り雑貨体験工房 IRODORI」では、このねぷた絵を使った灯籠の制作体験ができる。
- スポットの詳細
-
手作り雑貨体験工房 IRODORI
-
spot 24
-
spot 25
-
spot 26
-
津軽天然藍染 川崎染工場
- 藩政時代からの伝統、津軽天然藍染を体験しよう
- 津軽で藍染が行われるようになったのは、江戸時代、弘前藩4代藩主・津軽信政の頃から。京都から技術者を招聘し、養蚕や機織りなどとともに藍染の振興を図ったという。今でも天然藍染を行っている「津軽天然藍染 川崎染工場」では藍染体験ができる。
- スポットの詳細
-
津軽天然藍染 川崎染工場
-
spot 27
-
日本基督教団弘前教会
- 明治初期に誕生した東北初のプロテスタント教会
- 1906年(明治39)に建てられた「日本基督(きりすと)教団弘前教会」は、フランス・パリのノートルダム大聖堂を参考に設計された教会で、県の重要文化財にも指定されている。同教会を通して弘前の歴史に触れてみよう。
- スポットの詳細
-
日本基督教団弘前教会
-
spot 28
-
spot 29
-
タムラファーム
- 世界に認められたタムラシードルの発信基地へ
- リンゴから造る発泡酒、シードル。リンゴの街・弘前で注目のシードル工房のひとつが「タムラファーム」だ。同社のリンゴへの想いは熱い。社長の田村昌司さんは青果卸会社に勤務していたが、「本当においしいリンゴを作って、多くの人に食べてもらいたい」と、生家が農家でないにもかかわらず、脱サラしてリンゴ農家に転身。1989年(平成元)に同社を立ち上げ、品質にこだわったリンゴ作り、シードル造りを実践してきた。2016年(平成28)、ドイツで開催された国際シードルメッセにおいて「タムラシードル Brut(ブリュット)」が日本初のポムドール賞を受賞。翌2017年(平成29)には「タムラシードル紅玉」も同賞を受賞した。現在、同社が造るシードルは15種ほど。いずれも自社農園で栽培したリンゴを使用する。「完熟リンゴを使い、それぞれの香りと味わいを生かしたシードル造りを目指しています」と、加工部門担当の常務取締役・田村昌丈(まさたけ)さん。「タムラシードル Brut」は「サンふじ」「王林」「ジョナゴールド」「紅玉」を原料としているが、「紅玉」「シナノゴールド」「はつ恋ぐりん」「星の金貨」といった単一品種で造ったシードルもある。それぞれの香りと味を確かめてみよう。
- スポットの詳細
-
タムラファーム
-
spot 30
-
Angelique
- テレビでも話題となった、アップルパイが大人気のパティスリー
- 地元で屈指の人気を誇り、県外にもその名が知られるパティスリー。黒を基調にしたシックな店内に入ると、まず品数の多さに圧倒される。ケース内にはざっと25種類ほどのケーキ類、店の一角にはクッキーなどの焼き菓子やチョコレート菓子、パン菓子など多種多様なスイーツ。焼き菓子だけでも50~60種類ほどはありそうだ。代表の成田巧樹(こうき)さんをはじめ、スタッフの「いろいろなものを試して、作ることを楽しんでいる」という想いが現れている。この店の大人気商品が「アップルパイ」だ。発酵バターを使ったパイ生地に、アプリコットジャムとフレッシュなリンゴを載せて焼き上げている。アップルパイのリンゴは、通常加熱したものを使用するが、ここではスライスした生のリンゴを使用。そのためリンゴの風味が立ち、シャキシャキした食感が特徴だ。サクサクのパイ生地と、パイの底部分のキャラメリゼされたカリカリ感とのマッチングが心地よい。「カリカリのフロランタンにクッキー生地、フランジパーヌ(洋菓子に使うクリームのこと)、リンゴを載せて焼き込んだ『ヒロサキ・ポム』もおすすめです」と成田さん。自慢のリンゴスイーツをぜひ味わってみよう。
- スポットの詳細
-
Angelique
-
spot 31
-
Noel de HIROSAKI
- リンゴが主役のオーソドックスなアップルパイ
- オーナーパティシエの成田勇さんは元和菓子職人。鎌倉や弘前市内で洋菓子作りを学び、1988年(昭和63)に店をオープンした。最初の店名は「メッキャ・デ・ノエル」。「メッキャ」は津軽弁で「おいしいよ」という意味だそうで、ここから店主の少々おちゃめな性格がうかがい知れるだろう。成田さんが作るアップルパイは、フランス風のオーソドックスなもの。「たっぷりのバターを練り込んで1時間ほど焼いたパイ生地は薄く、リンゴは果肉がしっかりしたふじを使い、甘さは控えめ。シナモンを効かせています。リンゴの下にあるアーモンド風味のスポンジ(ビスキュイジョコンド)が少し複雑な味を出してくれるんですよ」と成田さん。「りんごの街・弘前」で開催された「第2回アップルパイコンテスト」では、このアップルパイが弘前市長賞を受賞した。店内のショーケースには、ガトーショコラやレアチーズ、エルトベーレ(イチゴのショートケーキ)など、毎日数種のケーキが並ぶ。フランス系の焼き菓子も豊富だ。リンゴを使ったものでは、熟成アップルブランデーを使ったホワイトショコラ「北国のほほえみ」が自慢の一品だそう。フルーティで華やかな香りを楽しみたい。
- スポットの詳細
-
Noel de HIROSAKI
-
spot 32
-
spot 33
-
宮本工芸
- 「あけび蔓」「山ぶどう皮」細工は自然と職人が織りなす一点もの
- 江戸時代から伝わるという青森県津軽地方の「あけび蔓(つる)」細工。宮本工芸は1949年(昭和24)にその前身を創業して以来、数十人の職人を抱え、伝統を守り続けてきた。「あけび蔓」細工は良質なミツバアケビの蔓を入手することに始まる。「岩木山で採ったあけび蔓はとても良質で、春から秋、その年に生えた若い蔓を採取してもらっているんです」と、店長の武田太志さん。採取した蔓は半年ほど乾燥させる。そして、水でやわらかくし、底を編んでから木型にあわせて胴を編み上げていく。編み方にもさまざまな種類がある。すべての編み方を数えると30種類以上になるそうで、編み方すべてを習得するには最低7年はかかるとか。一方、「山ぶどう皮」細工も守り続けている工芸品だ。青森県産ヤマブドウの蔓の皮は耐久性と柔軟性があるのが特徴で、長年使っていると、つやが出てなめらかになり黒光りしてくる。宮本工芸では、「あけび蔓」「山ぶどう皮」細工ともに、材料の仕分けから編み上げ、完成まで1人の職人が一貫して行う。天然素材と向き合った職人の手による籠。持つほどに時を経た美しさを増していくので、育てる感覚で使いたい。
- スポットの詳細
-
宮本工芸
-
spot 34
-
green
- カラフルな「こぎん刺し」が並ぶセレクトショップ
- 「green」は天然素材の衣類と生活道具、こぎん刺しのセレクトショップ。「人と地球にやさしいをテーマに、心が豊かになる暮らしにまつわるものを」と、2009年(平成21)にオープンした。特に人気なのが「こぎん刺し」シリーズだ。こぎん刺しは津軽地方で発展した刺し子(刺繍)の技法で、伝統工芸品として今に伝わる。とはいえ、地味なものが少なくない。そこで小林さんは「若い人にも使ってほしい」と弘前こぎん研究所とのコラボ作品を展開。このシリーズは「麻布に木綿糸で伝統的な図柄を刺す」というこぎん刺しの基本を大切にしつつ、新しいデザインと豊かなカラーリングが特徴だ。カード入れやキーケース、ティッシュ入れ、がま口、ポーチ、トートバッグ、ブローチ、イヤリングなどの製品があり、カラーリングは「藍色」「深緋(こきひ)色」「山吹色」「深緑色」「漆黒色」「きなりいろ」「くろとしろ」など、全9色。伝統を生かした新感覚のラインナップはさらに拡大されるとのこと。お気に入りの1つを探してみてはいかが。
- スポットの詳細
-
green
-
spot 35
-
spot 36
-
甘栄堂
- 津軽名産リンゴのお菓子がそろう老舗和菓子店
- 甘栄堂の創業は1882年(明治15)。弘前市内でも屈指の老舗和菓子店だ。津軽の祝い菓子、「うんぺい」や「しおせ」など、昔ながらの手作りの和菓子がそろっている。そのなかでも、「銀りんご」や「薄雪(うすゆき)」といった、大正初期から作り続けられている伝統のリンゴ菓子が評判だ。いずれも弘前市内の栽培地・栽培環境にこだわった契約農家から仕入れた紅玉とふじを使用。「銀りんご」は、芯と皮を取って輪切りにし、砂糖漬けにして煮詰め、2週間ほどじっくり乾燥させる。この「銀りんご」を食べやすいひと口大にしたのが「雪りんご」だ。どちらも十分な甘さのなかにリンゴの風味があふれている。また「薄雪」は、紅玉とふじのリンゴ果汁を寒天で流し固めて、薄くスライスして乾燥させたもの。リンゴの甘酸っぱい味と甘さが生きている。そしてもう1つ、紅玉とふじの果肉と砂糖を煮詰めた果汁を、3年以上熟成させた「りんご糖蜜」も店自慢の一品だ。「手間を惜しまず時間をかけて作り上げたリンゴ菓子のおいしさを伝えていきたい」。4代目店主の菊地浩さんはそう語る。
- スポットの詳細
-
甘栄堂
-
spot 37
-
津軽あかつきの会
- 青森・津軽地方のおばあちゃんの味、津軽伝承料理を味わう
- 「料理を後世に伝える唯一の方法は、作って食べること」をモットーに、地域の食文化の伝承活動をしてきたのが「津軽あかつきの会」。会長の工藤良子さんを中心とした農家の女性による料理研究グループで、伝承するのは津軽地方の内陸部の農家たちが作り続けてきた料理だ。作物を保存する知識やおいしく調理する技術などの知恵を高齢者たちに聞き取りをするなどして、レシピ化してきた。それを予約制のランチ(木~日曜の11:30~14:00)で提供している。特徴は、畑で栽培した野菜や豆、山で採った山菜やキノコなど菜食中心であること(魚と貝類は少し使う)。塩蔵や乾燥、発酵によって生鮮食品とは異なるおいしさを引き出していること。おもに煮干しと昆布からとったうまみを補っていること。加えて、油や砂糖はほぼ使わない。6月のある日の献立は「たけのこごはん」「ふきみそ汁」「棒たら煮物」「飯ずし」「大鰐温泉もやし酢」「いがめんち」「おかひじいごまあえ」「みず水物」「ねりこみ」「大鰐温泉もやしとさめ和え」「ささげでんぶ」「つけもの」「干柿しそ包み」。どれも塩分控えめで食材のうまみを感じられる。昔懐かしいおばあちゃんの味、ぜひ味わってみよう。
- スポットの詳細
-
津軽あかつきの会
-
spot 38
-
郷土料理 しまや
- 旬食材を使った津軽の郷土料理を味わえる小料理店
- 「郷土料理 しまや」は、地元客だけでなく、県外からの観光客にも親しまれている小料理屋。創業は1968年(昭和43)。現在は2代目女将の嶋谷啓子さんが、地元の旬の食材を使った津軽の郷土料理を提供している。暖簾をくぐると右手にカウンターがあり、そこにはその日の総菜が盛られた皿がずらり。この日は地元の山菜、ミズ(ウワバミソウ)を使ったさっぱりとした味わいの「ミズのみずもの」や、しろ(小ネギ)と身欠きニシンを酢味噌で和えた「しろ」、ナスと味噌をシソの葉で巻いて油で焼いた「なすのしそ巻き」など初夏らしいものが並ぶ。見た目が素朴な津軽の家庭料理だが、だしの使い方など女将のこだわりが随所に光る。弘前の地酒として知られる「豊盃(ほうはい)」、その蔵元・三浦酒造が造る「ん 純米酒」の燗冷ましを料理酒として使うなど、女将の隠れたこだわりが料理の味に反映されるのだろう。ほかに青森の代表的郷土料理「貝焼き味噌」もある。「これが本来の貝焼き味噌。『卵味噌』っていって、妊婦さんによく食べさせたもの。ご飯のおかずだよ」と女将さん。その日の料理は壁の黒板にも書かれている。料理を味わいながら、話好きの女将との会話も楽しんでみては?
- スポットの詳細
-
郷土料理 しまや
-
spot 39
-
三忠食堂 本店
- 伝統的な郷土麺料理「津軽そば」を食べられる老舗食堂
- 1907年(明治40)創業と歴史は古く、2011年(平成23)公開の映画『津軽百年食堂』のモデルとなった食堂。ここの名物は「津軽そば」。現在4代目の黒沼三千男さんが昔ながらの味を守り続けている。津軽そばは麺に特徴がある。まず、そば粉と湯を混ぜあわせて「そばがき」を作り、水に浸してひと晩寝かせる。2日目はそれにそば粉と大豆粉を混ぜて練り上げ、もうひと晩寝かせる。そして3日目に製麺して茹で、提供直前に温め直すというもの。かけ汁のだしも特徴的で、この店ではイワシの焼き干しと昆布を使用。イワシの焼き干しは、昔から津軽地方の料理で使われてきた。陸奥湾で水揚げされ、頭と内臓を取り除いたおもにカタクチイワシなどのイワシを天日干ししてから焼き、また乾燥させる。この焼き干しを使うと、臭みがなくイワシのうまみが強いだしになるという。津軽そばは基本、温かいかけそばのみ。かけ汁は、一般的な日本そばで使うかつお節のだしとは異なり、すっきりしている。麺はもっちりとした食感にかすかな甘みがあって、三忠食堂ならではの特別な味わいだ。ちなみに、地元の人には、煮干しでだしをとった中華そばも好評だとか。
- スポットの詳細
-
三忠食堂 本店
-
spot 40
-
田舎館村田んぼアート
- 全国から注目される芸術性の高い田んぼアートを見に行こう
- 田んぼをキャンバスとして、色の異なる稲を使って絵を描く「田んぼアート」。全国各地100か所以上で行われているというが、その先駆けとなったのが青森県田舎館(いなかだて)村だ。実際に見て芸術性の高さを感じてみよう。
- スポットの詳細
-
田舎館村田んぼアート
-
spot 41
-
南田温泉ホテルアップルランド
- 源泉かけ流し、美人美肌の湯で知られる温泉へ
- 1972年(昭和47)の開館以来、温泉処として地元で親しまれているのが「南田温泉ホテルアップルランド」。青森らしさ満点のリンゴを浮かべた「りんご風呂」が名物で、宿泊者だけでなく日帰りでの利用もできる。
- スポットの詳細
-
南田温泉ホテルアップルランド
-
spot 42
-
大鰐町地域交流センター 鰐come
- 津軽の奥座敷、大鰐温泉でゆったり湯に浸ろう
- 津軽の奥座敷として古くから親しまれてきた大鰐温泉。鎌倉初期に東国を行脚していた円智上人(えんちしょうにん)が発見したと伝えられる。大鰐温泉を日帰りで楽しむなら「大鰐町地域交流センター 鰐come」がおすすめだ。
- スポットの詳細
-
大鰐町地域交流センター 鰐come
-
spot 43
-
お食事処 花りんご
- 入手困難な伝統野菜「大鰐(おおわに)温泉もやし」を堪能しよう
- 津軽の奥座敷と称される大鰐温泉には、全国に誇る伝統野菜がある。「大鰐温泉もやし」だ。「小八豆(こはちまめ)」という門外不出の地域在来種を使用し、温泉による地熱を利用して育てる土耕栽培のもやしで、洗浄から仕上げまで温泉水のみを使用する。400年以上も前から栽培され、弘前藩3代藩主・津軽信義が大鰐温泉で湯治をする際には必ず献上されたといわれている。大鰐温泉もやしのおいしさは、なんといっても、シャキシャキとした歯触り。昔ながらの土耕栽培ゆえ、ほのかな土の香りがして独特のうまみを感じさせる。そんな大鰐温泉もやしを使った料理を味わえるのが、「大鰐町地域交流センター 鰐come(わにかむ)」内にある「お食事処 花りんご」。「大鰐温泉もやし しゃぶしゃぶ御膳」は大鰐温泉もやしと国産豚ロースのしゃぶしゃぶがメインのセットメニュー。「大鰐温泉もやしそば」は大鰐温泉もやしのほか、地鶏「青森シャモロック」がたっぷり入った温かいそばだ。温泉の利用とあわせて、大鰐温泉もやしのおいしさを堪能しよう。
- スポットの詳細
-
お食事処 花りんご
-
spot 44
-
spot 45
-
spot 46
-
すずのや
- 黒石のソウルフード、黒石やきそばと黒石つゆやきそばを味わう
- 黒石市のご当地グルメとして知られる「黒石やきそば」。一般的な細い中華麺ではなく、太い平麺が使われているのが特徴だ。そのルーツは戦後まもなくにさかのぼる。当時この地では、麺といえばうどんかそばの乾麺で、人々は太いうどんを茹でて醤油で炒めたものを「焼きそば」と呼んでいたとか。その後、中華麺の作り方が伝わるものの、製麺所ではうどん用の太いカッターしかなく、焼きそば用の中華麺にもそれを使った。こうして生まれた麺がソースにからんでうまいと評判になり、「黒石やきそば」には太平麺が使われるようになったという。すずのやの店主・鈴木民雄さんは「味付けの基本はウスターソースですが、うちでは独自に調製した黒石やきそばソースを使っています」と話す。一方、「黒石つゆやきそば」も有名だ。こちらは「黒石やきそば」にそばつゆをかけたもの。昭和30年代に美満寿(みます)という食堂で作られ、閉店と同時になくなったものの、鈴木さんら関係者が復活させた。「黒石やきそば」と「黒石つゆやきそば」、ともに味わってみてはいかがだろう。
- スポットの詳細
-
すずのや
-
spot 47
-
BUNACO Show Room BLESS
- 天然木ブナのやわらかさを感じさせる優雅なインテリアグッズ
- 「BUNACO(ぶなこ)」は、青森県の豊富なブナの木を有効利用するために開発された木工品。1956年(昭和31)に青森県工業試験場で考案されて以降、さまざまなデザインのBUNACO製品がブナコ株式会社の職人によって作られてきた。そのショールームが「BUNACO Show Room BLESS」。BUNACOの大きな特徴は、1mmの厚さにスライスしたテープ状のブナをコイルのように巻くことで、さまざまなフォルムを生み出せること。テープ状のブナが織りなすやさしい曲線は、テーブルウエアやランプシェードなど、いろいろな形状を巧みに表現できる。製品の基本的な色は、天然木ならではの色味や風合いを生かしたナチュラル(木地色)をはじめ、木目を残したダークブラウン、キャラメルブラウン、ブラックなど。また希少な「白太(しらた)」と呼ばれる部位を材料としたナチュラルホワイト色も用意されている。シンプルながらも繊細さを感じさせるデザインは、グッドデザイン賞を受賞するなど、国内外で高い評価を得てきた。そのほか、随時発表される新製品や各ブランドとのコラボ商品、手軽なアクセサリーも要チェックだ。
- スポットの詳細
-
BUNACO Show Room BLESS
-
spot 48
-
いなみや菓子店
- 弘前の知る人ぞ知る伝統の銘菓「バナナ最中」発祥の店
- 弘前には、大正時代から親しまれてきた「バナナ最中」という菓子がある。弘前はリンゴの町であって、バナナは特産物ではないのだが、このバナナ最中は御進物にも重宝される地域に根差した菓子だ。バナナ最中を販売する菓子店は市内に数軒あるが、この菓子の発祥の店は、1905年(明治38)創業の「いなみや菓子店」だ。4代目当主の稲見茂男さんによれば、2代目当主が上京した際、バナナの芳しい香りに魅了され、当時は高級でなかなか手に入らなかったバナナを庶民にも味わってほしいと研究開発。餡はバナナを使ったものではなく、香料と餡を混ぜてバナナの風味と甘さを再現したという。そして、1916年(大正5)に「いなみやバナナ」という名で販売したところ、当時弘前に設置された陸軍第8師団の将兵たちがお土産として求め、大人気になったのだとか。「店はつぶれてもいいけど、長年弘前で愛されてきた伝統のバナナ最中は残ってほしい」と、昔ながらの風味を変えず、高齢者施設などへの寄贈活動も続けている。ちなみに、市内でバナナ最中を作る菓子店の多くが「いなみや菓子店」で修業した職人の店だ。弘前の人々が親しんできた銘菓、ぜひ味わってみてはいかが。
- スポットの詳細
-
いなみや菓子店
-
spot 49
-
spot 50
-
spot 51
-
鰺ヶ沢相撲館~舞の海ふるさと桟敷~
- 舞の海関のふるさと鰺ヶ沢町で日本の国技「相撲」を知る
- 日本海沿いにある鰺ヶ沢町は相撲が盛んな町。「海の駅 わんど」内にある「鰺ヶ沢相撲館~舞の海ふるさと桟敷~」では、同町出身の元小結・舞の海をはじめとする郷土出身力士の活躍や相撲の伝統を紹介している。
- スポットの詳細
-
鰺ヶ沢相撲館~舞の海ふるさと桟敷~
-
spot 52
-
西目屋村・水陸両用バス ニシメヤ・ダムレイクツアー
- 水陸両用バスに乗って津軽白神(しらかみ)湖を遊覧しよう
- 「西目屋村を訪れたらこれ!」と人気のアクティビティが「西目屋村・水陸両用バス ニシメヤ・ダムレイクツアー」。東北初という水陸両用バスに乗って、ダム湖・津軽白神湖を遊覧。国内でも珍しいツアーに参加してみよう。
- スポットの詳細
-
西目屋村・水陸両用バス ニシメヤ・ダムレイクツアー
-
spot 53
-
BUNACO西目屋工場
- ブナの木を使った工芸品「BUNACO(ぶなこ)」を作ってみよう
- 津軽の工芸品として人気がある「BUNACO」。曲線フォルムが美しく、そのインテリアアイテムは全国で注目されている。製作の場である「BUNACO西目屋工場」では、製作体験プランを用意。自分だけの作品作りに挑戦してみよう。
- スポットの詳細
-
BUNACO西目屋工場
人気スポット
旅のヒント
-
その1
弘前、黒石、岩木山は東西にほぼ横並びに位置しており、弘前を中心にどちらも車だと約1時間弱で移動ができる。列車利用の場合は、弘前へはJRがメイン、黒石へは弘南鉄道弘南線に乗り換えが必要。岩木山へは列車は通っていないので自動車でアクセスを。
-
その2
弘前市は、市役所から徒歩15分圏内に主要観光地が集中しているので、徒歩でもある程度のスポットを見てまわれる。弘前市内循環100円バスを利用すれば、もっと楽に観光ができる。一日券も500円で購入が可能。
-
その3
岩木山の頂上を目指す場合、リフトで9合目まで行き、そこからは徒歩となる。リフトを降りてから往復1時間弱から1時間半の時間的な余裕をもとう。
-
その4
毎年7月29日〜8月8日の期間は、黒石ねぷた祭りを皮切りに、弘前、青森、五所川原でほぼ同時に夏祭りが開催される。この時期の観光を狙うのなら、渋滞や宿の確保に注意が必要だ。
関連記事
モデルプラン
青森のその他のエリア
-
- 十和田・八甲田
-
-
十和田湖
-
十和田湖遊覧船
-
奥入瀬渓流
- ...etc
-
-
- 津軽・五所川原
-
-
立佞武多の館
-
鶴の舞橋
-
太宰治ゆかりの地
- ...etc
-
-
- 八戸・下北半島
-
-
館鼻岸壁朝市
-
八食センター
-
七厘村
- ...etc
-