青森

弘前・黒石・岩木山

HIROSAKI / KUROISHI / MT. IWAKI

歴史と伝統に彩られた情緒豊かな町並みが立ち並ぶ、青森を代表する見どころいっぱいのエリア

津軽地方のほぼ中央に位置し、青森県を代表する観光地が集中するエリア。このエリアは誰もが知るリンゴの一大産地で、観光スポットや名物グルメなども、リンゴにまつわるものが数多く存在する。実が大きくなり始める夏頃から秋にかけては、一面赤く色づくリンゴ畑が見られ、収穫体験で盛り上がる観光客の姿もよく見られる。全国的にも名の知れた観光地も多く、特に日本三大桜名所として知られる「弘前公園」は、毎年200〜300万人が訪れるといわれている。周辺には青森三大祭りの「弘前ねぷたまつり」を、年じゅう体感できる施設もあり、弘前公園とセットで楽しむのがおすすめ。また歴史情緒のあふれるエリアでもあり、文明開化の足音が聞こえそうな弘前の洋館、藩政時代の町並みが残る黒石市や、あつい信仰を集める岩木山神社など、歴史好きはもちろん、そうでなくても感動できる景観がたくさんあるのが特徴的だ。

recommend spot

エリアの見どころ

  • spot 01
    弘前公園
    桜の名所として知られる弘前観光の中心スポット
    弘前市の名所として最も名高い弘前公園。約2600本の桜や天守、植物園など、園内には見どころが満載。毎年200万人を超える観光客を集める、弘前公園の魅力を探りに行こう!
    弘前公園の現在の南内門。重厚な門構えが城跡に造られた公園であることを物語る
  • spot 02
    弘前城
    弘前市のシンボルとして街を見守る天守
    築城から200年以上も経過する、歴史的建造物の弘前城天守。世紀の大事業により仮移転中だが、工事完了まで残り約3年(2023年現在)。天守が再び引っ越しする前に、現在の姿を目にも心にも焼き付けるなら、今がチャンス!
    もとは五層構造だった弘前城天守。落雷による焼失後、三層の現存する天守を再建した
  • spot 03
    スターバックス コーヒー 弘前公園前店
    全国でも3店舗しかない! スターバックスになった有形文化財
    桜の名所として有名な弘前公園の目の前に、おなじみの「サイレン」の看板を掲げた、世界に名だたるカフェ、スターバックス コーヒー 弘前公園前店がある。いつも目にするスターバックスとは、雰囲気が違うことにすぐ気がつくだろう。実はこの店舗、1917年(大正6)に建てられた文化財、「第八師団長官舎」を利用したもの。地域の魅力を最大限に生かした店づくりを目指すスターバックスと、文化財の魅力を生かしたい弘前市とが、相思相愛で結ばれた店舗として2015年(平成27)にオープン。店内には津軽の伝統や特色を随所にあしらい、訪れる人が津軽文化とスターバックスのどちらも楽しめる仕様に。店舗の雰囲気もさることながら、明るく笑顔の絶えないスタッフから元気をもらおうと、朝早くから足しげく通う客も多いようだ。
    歴史を感じさせる和洋折衷の建物は、独創的な店舗として目をひく
  • spot 04
    弘前市立観光館
    弘前観光をより楽しくするための重要拠点
    弘前公園追手門前に位置し、観光情報の拠点として快適な弘前の旅をサポートしてくれる施設。城下町弘前の魅力や楽しみ方をより詳しく知ることができるので、観光の前にぜひ立ち寄ってみよう。
    市制施行100周年の記念に、追手門広場として整備された東奥義塾(とうおうぎじゅく)高校跡地に建てられた
  • spot 05
    旧弘前市立図書館
    ハイカラ時代を象徴する双塔の西洋建築物
    明治から大正期にかけて、数多く建設された西洋建築物のなかでも、インパクトの強い外観で目をひく旧弘前市立図書館。令和の現代でもモダンなツインタワーは、和と洋の良いとこ取りで建てられた、弘前市を代表する洋館だ。
    赤いドーム型の屋根と、緑の窓枠やドアが映える。ひと目で印象に残る外観だ
  • spot 06
    旧東奥義塾外人教師館
    レンガの煙突とグリーンの窓枠が印象的な洋館
    弘前市内に数々点在する洋館。そのなかでも主要観光拠点に位置し、カフェも併設された、観光のしやすさ抜群の旧東奥義塾外人教師館。当時の外国人の生活様式などを学びながら、最後はコーヒータイムも楽しもう。
    レンガ、板塀、窓枠や幕板、軒のグリーンが、バランス良く組み合わされた外観がモダン
  • spot 07
    サロン・ド・カフェ・アンジュ
    本格フレンチの味をカフェで気軽に楽しめる
    弘前市観光の拠点として、さまざまな観光施設が集う追手門広場。この広場周辺を見るだけで、一日が過ぎてしまうなんてことも。そんなときに訪れたいのが、ここ「サロン・ド・カフェ・アンジュ」だ。この店は、旧東奥義塾外人教師館の中にあるカフェ。弘前市内の有名フレンチレストラン「シェ・アンジュ」がプロデュースする姉妹店とあって、その味は折り紙付き。なかでも津軽にしかないリンゴ「栄黄雅(えいこうが)」を使用した特製アップルパイ(495円)は、しっとりとサクサク両方の食感が楽しめるバター100%のパイ生地とさっぱりした甘味で、いくらでも食べられると評判だ。歴史的建造物内の店なので、雰囲気の良さも観光の疲れを癒やすのにぴったり。アップルパイのほかにも、ジェラートや箸で食べるフレンチ「フランス御膳(1760円-)」など本格的な料理を味わえるので、ぜひ立ち寄ってもらいたい。
    シックで落ち着いた基調の店内。木漏れ日のように光がやさしく差し込む
  • spot 08
    藤田記念庭園
    大正時代のモダンな洋館や四季の景趣を楽しめる広大な庭園
    弘前市出身の実業家の別邸として建築された洋館と、高低差のある2つのエリアに分かれた日本庭園。まるで絵画のような景色を見ながら、大正ロマンあふれる喫茶室で、弘前名物を味わい至福のひとときを過ごそう。
    岩木山をバックにした借景式庭園。ここは随一の撮影ポイントだ
  • spot 09
    弘前れんが倉庫美術館
    歴史的な趣の倉庫が最先端の美術館に生まれ変わった
    築約100年の赤れんが倉庫を、可能なかぎり再利用し完全リノベーションしたミュージアム。地域のクリエイティブ・ハブとしての機能を持つ新たなランドマークとして、大きな期待が寄せられる話題のスポットになりそうだ。
    芝生と整備された歩道に赤いれんが造りが映える。右がミュージアム棟、左がカフェ・ショップ棟
  • spot 10
    弘前のカフェ通り
    懐かしさから新鮮さまで、多彩な喫茶店が町を彩る
    リンゴの生産量日本一の弘前市は、リンゴだけではなく喫茶店も多いといわれている。大手カフェチェーンも着目し、文化財を利用した店舗ができるなど、弘前市と喫茶店文化の関わりや背景をのぞいてみよう。
    大きな通りだけではなく、路地や横丁を散策している時に、思いがけずカフェに出合うことも
  • spot 11
    土手の珈琲屋 万茶ン
    太宰治がこよなく愛した東北最古の喫茶店が復活
    珈琲の町、喫茶店の町としても名高い弘前市には、まるで昭和の世界をほうふつとさせる、レトロな喫茶店が点在している。なかでも1929年(昭和4)創業の「土手の珈琲屋 万茶ン」は、津軽の文豪・太宰治が、足繁く通った東北最古の喫茶店として知られている。当時の味を再現したという太宰ブレンド(500円)は、芳醇なコーヒー特有の深い香りと、ストレートな苦味なのにまろやかで角のない口当たりが特徴。実はこの万茶ン、2017(平成29)年に閉店を決めた先代のマスターから、現店長の今川さんが引き継いだ店。先代マスターをはじめ、たくさんの人たちの協力によって、この味を再現することができたという。歴史のある看板を受け継ぐことは、「非常に覚悟の要ること」だったそうだが、「刻まれた歴史を途絶えさせてはいけない」と奮起。こうしてよみがえった往時の味わいを、ぜひ一度お試しいただきたい。
    サイフォンでいれてくれる太宰ブレンドは、350円プラスでケーキセットにもできる
  • spot 12
    津軽藩ねぷた村
    弘前ねぷたを一年中体験できる「ねぷたミュージアム」
    もとは農作業の忙しい夏に襲い来る睡魔や、さまざまな災厄を追い払う「眠り流し」という農民たちの行事が起源といわれる弘前ねぷた。勇壮な武者絵をあしらった弘前ねぷたの、伝統と文化をとくとご覧あれ。
    明治大正期までは主流だったとされる人型の組ねぷたは、今にも動き出しそうな迫力だ
  • spot 13
    弘前市りんご公園
    リンゴ尽くしのテーマパークで弘前のリンゴに親しもう
    弘前市の象徴ともいえるリンゴ畑は、市内のそこかしこに点在している。そんな弘前のリンゴについて「触れ合う、学ぶ、食べる、買う」を一気に楽しめる広大な公園がある。リンゴの木々が並ぶ「りんご園」を散策しながら、リンゴの世界を満喫しよう。
    どこまでも広がるリンゴ畑のなかに整備された散策遊歩道
  • spot 14
    弘前市りんご公園 りんごの家
    フルーティでスパイシーな「りんごの家」オリジナルカレー
    弘前市りんご公園内にある、物産館やレストランを兼ねた施設が「りんごの家」。ここではリンゴにこだわった商品が、約1200種類も販売されている。人気はリンゴジュースやシードル、リンゴをモチーフにした工芸品だ。併設している食事処ではリンゴのスイーツや、りんごカレー(715円・サラダ付き)を食べられる。「りんごカレー」はフルーティな甘味が華やかななかにも、カレー自体のパンチのあるうまみとコクがガツンと感じられ、あとにくる辛みと相まって食欲をそそる。ルーに練り込むタイプではなく、一口大に刻んだリンゴをバターで炒め、そのまま加えたこの施設のオリジナル。ほかでは味わえない逸品なので、これを目当てに訪れる客も少なくない。
    とにかくカレールーがおいしい。コクと甘味とスパイシーな味わいがやみつきになりそう
  • spot 15
    弘前シードル工房kimori
    シードルを通じて青森リンゴのポテンシャルを広めたい
    弘前市りんご公園に隣接する「りんご畑」のなかに、浮き上がるように異彩な存在感を放つ白い三角屋根。それが「弘前シードル工房kimori」だ。ここは若手のリンゴ生産者たちが、みずからシードルを造るリンゴ畑のなかにある醸造所。2008年(平成20)の雹(ひょう)による被害で大きな打撃を受けたリンゴ農家たちの思いを背負い、2014年(平成26)からスタートした。通年商品の「サンふじ」を使ったドライとスイートのほか、特定期間に収穫された品種で造る「ハーヴェスト」などの限定商品もある。弘前のリンゴはとにかく香りが芳醇で、とても華やかなので、香りを大事にするシードルにはうってつけ。発酵時に発生する炭酸を果汁に溶け込ませる自然製法は、kimoriのシードル最大の特徴だ。「本当の目標はリンゴ農家の活性化」と語る高橋オーナー自慢の、自然でやさしいkimoriのシードルを、ぜひ一度味わってほしい。
    弘前シードル工房kimoriのシードルドライとスイート。375㎖は各935円、750㎖は各1870円
  • spot 16
    禅林街
    弘前城下の裏鬼門に33もの寺院が立ち並ぶ
    歴史を感じさせるスポットが和洋問わず点在する城下町・弘前市に、独特な寺院街を形成する通りがある。思わず背筋を伸ばしながら歩きたくなる、そんなおごそかな雰囲気に包まれた街並みを紹介しよう。
    通りを挟んだ左右の建物はすべて寺院という独特な街並み。突き当たりが長勝寺になる
  • spot 17
    岩木山
    山岳信仰の対象としてあがめられる青森県の最高峰
    弘前市と鯵ヶ沢町にまたがる独立峰。観光地として整備されながら、山岳信仰の対象としてもその存在を誇示するのが岩木山だ。その凜としたたたずまいは、訪れる多くの人々を魅了する。
    山裾に向けて広がるラインが美しい。立ち姿のバランスも良い
  • spot 18
    岩木山神社
    岩木山を御神体とする由緒正しき古社
    霊峰としてあがめられる岩木山を御神体として創建され、1200年以上の歴史を誇る岩木山神社。歴代藩主も信仰したことで名高い古社で、神秘のパワーを感じてみよう。
    三基の鳥居が連なる参道。奥に見えるのが御神体である岩木山だ
  • spot 19
    津軽岩木スカイライン
    ゴールでは津軽平野を一望できる、弘前市最強の展望ポイント
    岩木山を存分に堪能したいなら、津軽岩木スカイラインで8合目まで登ることをオススメしたい。ふもとの羽黒温泉郷付近から一気に、およそ10km弱のつづら折りの山道を駆け上がろう。青森県初の有料道路として開通したこの道は69のカーブが連続し、片道30分ほどかかるので、時間に余裕をもっていこう。自動車専用道なので途中で停車や車から降りることは禁物だが、カーブを抜けて視界が開けるたびに、眼下に広がる絶景はインパクト大。思わずため息が出ること必至だ。8合目に到達すると、その先はリフトで9合目まで片道10分で登ることができる。余裕があればリフトも制覇したいところだが、時間がない場合は8合目休憩所、通称「IWAKI 1625」の屋上へ。圧巻の景色を拝むことができる「映える」スポットだ。
    道中はヘアピンカーブが続くので、ゆっくり安全運転で走ろう
  • spot 20
    中町こみせ通り
    藩政時代の面影が色濃く残る城下町の歴史ストリート
    弘前藩の支藩として大名屋敷や商家が軒を並べた城下町・黒石。その往時の雰囲気をそのままに、全国でも珍しい「こみせ」が連なるレトロな通りを、のんびり気分で散策しよう。
    奥まで続くこみせ(小見世)。これだけ連なって姿を残しているのは全国でも類を見ない
  • spot 21
    お食事処 妙光
    ソースとラーメンスープのハーモニーがとにかくうまい!
    昭和30年代から町の名物として、焼きそばが根付いていた黒石が誇る、人気のB級グルメが「黒石つゆやきそば」だ。その発祥の店がここ「お食事処 妙光」。ルーツは諸説あるが、当時と今の「つゆやきそば」とは別物だといわれ、妙光は現在の形を定着させた元祖の店と認定されている。誕生のきっかけは創業者の中村さんが、誤ってラーメンスープに焼きそばを入れてしまったことから。もったいないと、まかない代わりに食べたところ、絶妙な味わいだったそう。そこで、かつてのつゆやきそばをヒントにメニューに取り入れたところ、大ヒットしたのだとか。鶏ガラや豚バラなどから出汁を取った特製の醤油スープと、濃厚なソース焼きそばは、一緒に食べ進めるうちに、複雑にからみ合ってクセになる。現在では、妙光が定着させたスタイルをベースに、市内30店舗以上で黒石つゆやきそばを提供している。各店の味を食べ比べてみてはいかが。
    ラーメンスープに炒め野菜とソース焼きそばが入り、上には揚げ玉が添えられる「元祖つゆやきそば(850円)」
  • spot 22
    弘前城植物園
    弘前公園内で季節の彩りを見せる植物を観賞する
    天守が現存する弘前公園の一角にあり、市民の憩いの場として親しまれているのが「弘前城植物園」だ。巨大な樹木をはじめ多彩な植物が植えられており、花の季節には彩り豊かな散策路としても人気が高い。
    人気が高いハンカチツリー。植物園にある大きなハンカチツリーは珍しく、5月中旬から6月上旬に開花する
  • spot 23
    手作り雑貨体験工房 IRODORI
    黒石のねぷた絵を使ったオリジナルの灯籠を作ろう
    例年夏、青森県津軽地方一帯では「ねぷた祭り」が行われる。祭りに使われるねぷた絵は、地元のねぷた絵師がその都度描いたもの。黒石市の「手作り雑貨体験工房 IRODORI」では、このねぷた絵を使った灯籠の制作体験ができる。
    手作り雑貨体験工房 IRODORIオリジナルの「ねぷたの灯ろう」。黒石で親しまれてきた「黒石ねぷた」のねぷた絵が使われている
  • spot 24
    弘前市立郷土文学館
    弘前とゆかりの深い著名な作家たちの軌跡を知る
    弘前市立観光館が立つ追手門広場にある「弘前市立郷土文学館」では、弘前ゆかりの作家たちを紹介している。太宰治や石坂洋次郎をはじめ、学都・弘前といわれるこの町がはぐくんだ作家たちの生い立ちや業績を探ってみよう。
    1階の「常設展示室」では郷土の作家に関する資料を展示。中央は「スポット企画展」の展示コーナー
  • spot 25
    山車展示館
    藩政時代の町人文化、弘前の山車(だし)を見る
    弘前の祭りといえば「ねぷた」が有名だが、江戸時代には弘前八幡宮の祭礼として各町内の山車も運行されていた。弘前市立観光館に隣接する「山車展示館」では、現存する貴重な山車を保存、展示している。
    左が和徳町(わとくまち)の練り物「楠公(なんこう)父子桜井駅の訣(わか)れ」、右が山車「米山(こめやま)」
  • spot 26
    津軽天然藍染 川崎染工場
    藩政時代からの伝統、津軽天然藍染を体験しよう
    津軽で藍染が行われるようになったのは、江戸時代、弘前藩4代藩主・津軽信政の頃から。京都から技術者を招聘し、養蚕や機織りなどとともに藍染の振興を図ったという。今でも天然藍染を行っている「津軽天然藍染 川崎染工場」では藍染体験ができる。
    藍染体験のハンカチの柄の例。「銀河花火」と「むら雲」は白いハンカチをつまんでまとめ、「わゴム」はできあがりを想像しながら適当な箇所を輪ゴムでまとめる
  • spot 27
    日本基督教団弘前教会
    明治初期に誕生した東北初のプロテスタント教会
    1906年(明治39)に建てられた「日本基督(きりすと)教団弘前教会」は、フランス・パリのノートルダム大聖堂を参考に設計された教会で、県の重要文化財にも指定されている。同教会を通して弘前の歴史に触れてみよう。
    明治期の木造洋風建築としてはとても珍しい、双塔式のゴシック風木造建築
  • spot 28
    カトリック弘前教会
    明治期に建てられた重厚な空間。祭壇と内部のステンドグラスは必見
    弘前でのカトリック宣教の場となった「カトリック弘前教会」は、弘前の洋風建築を代表する建築物のひとつ。内部は自由に見学できるので、美しいステンドグラスを眺めながら、重厚な空間に触れてみよう。
    外観はロマネスク様式。弘前市の「趣のある建物」に指定され、左には弘前カトリック幼稚園がある
  • spot 29
    タムラファーム
    世界に認められたタムラシードルの発信基地へ
    リンゴから造る発泡酒、シードル。リンゴの街・弘前で注目のシードル工房のひとつが「タムラファーム」だ。同社のリンゴへの想いは熱い。社長の田村昌司さんは青果卸会社に勤務していたが、「本当においしいリンゴを作って、多くの人に食べてもらいたい」と、生家が農家でないにもかかわらず、脱サラしてリンゴ農家に転身。1989年(平成元)に同社を立ち上げ、品質にこだわったリンゴ作り、シードル造りを実践してきた。2016年(平成28)、ドイツで開催された国際シードルメッセにおいて「タムラシードル Brut(ブリュット)」が日本初のポムドール賞を受賞。翌2017年(平成29)には「タムラシードル紅玉」も同賞を受賞した。現在、同社が造るシードルは15種ほど。いずれも自社農園で栽培したリンゴを使用する。「完熟リンゴを使い、それぞれの香りと味わいを生かしたシードル造りを目指しています」と、加工部門担当の専務取締役・田村昌丈(まさたけ)さん。「タムラシードル Brut」は「サンふじ」「王林」「ジョナゴールド」「紅玉」を原料としているが、「紅玉」「シナノゴールド」「はつ恋ぐりん」「星の金貨」といった単一品種で造ったシードルもある。それぞれの香りと味を確かめてみよう。
    左から2番目の「タムラシードル Brut」750㎖ 2750円はポムドール賞を受賞。サンふじの甘さ、王林の上品な芳香、ジョナゴールドの酸味などが特徴だ
  • spot 30
    Angelique
    テレビでも話題となった、アップルパイが大人気のパティスリー
    地元で屈指の人気を誇り、県外にもその名が知られるパティスリー。黒を基調にしたシックな店内に入ると、まず品数の多さに圧倒される。ケース内にはざっと25種類ほどのケーキ類、店の一角にはクッキーなどの焼き菓子やチョコレート菓子、パン菓子など多種多様なスイーツ。焼き菓子だけでも50~60種類ほどはありそうだ。代表の成田巧樹(こうき)さんをはじめ、スタッフの「いろいろなものを試して、作ることを楽しんでいる」という想いが現れている。この店の大人気商品が「アップルパイ」だ。発酵バターを使ったパイ生地に、アプリコットジャムとフレッシュなリンゴを載せて焼き上げている。アップルパイのリンゴは、通常加熱したものを使用するが、ここではスライスした生のリンゴを使用。そのためリンゴの風味が立ち、シャキシャキした食感が特徴だ。サクサクのパイ生地と、パイの底部分のキャラメリゼされたカリカリ感とのマッチングが心地よい。「カリカリのフロランタンにクッキー生地、フランジパーヌ(洋菓子に使うクリームのこと)、リンゴを載せて焼き込んだ『ヒロサキ・ポム』もおすすめです」と成田さん。自慢のリンゴスイーツをぜひ味わってみよう。
    生のリンゴを載せて焼いた「アップルパイ」380円。リンゴの品種は時期により異なるので、味の移り変わりも楽しめる。写真はシナノゴールド
  • spot 31
    Noel de HIROSAKI
    リンゴが主役のオーソドックスなアップルパイ
    オーナーパティシエの成田勇さんは元和菓子職人。鎌倉や弘前市内で洋菓子作りを学び、1988年(昭和63)に店をオープンした。最初の店名は「メッキャ・デ・ノエル」。「メッキャ」は津軽弁で「おいしいよ」という意味だそうで、ここから店主の少々おちゃめな性格がうかがい知れるだろう。成田さんが作るアップルパイは、フランス風のオーソドックスなもの。「たっぷりのバターを練り込んで1時間ほど焼いたパイ生地は薄く、リンゴは果肉がしっかりしたふじを使い、甘さは控えめ。シナモンを効かせています。リンゴの下にあるアーモンド風味のスポンジ(ビスキュイジョコンド)が少し複雑な味を出してくれるんですよ」と成田さん。「りんごの街・弘前」で開催された「第2回アップルパイコンテスト」では、このアップルパイが弘前市長賞を受賞した。店内のショーケースには、ガトーショコラやレアチーズ、エルトベーレ(イチゴのショートケーキ)など、毎日数種のケーキが並ぶ。フランス系の焼き菓子も豊富だ。リンゴを使ったものでは、熟成アップルブランデーを使ったホワイトショコラ「北国のほほえみ」が自慢の一品だそう。フルーティで華やかな香りを楽しみたい。
    「りんごたっぷりパイ」370円。ホールサイズ18cm(6号)3600円、15cm(5号)3200円も販売
  • spot 32
    弘前こぎん研究所
    津軽の伝統工芸「こぎん刺し」の魅力を堪能できる
    津軽の伝統工芸のひとつとして有名な「こぎん刺し」。伝統を継承しつつ、現在はさまざまな色彩、アイテムで親しまれている。そんなこぎん刺しの魅力を発信しているのが「弘前こぎん研究所」だ。
    特別注文で制作された、こぎん刺しの帯地。紺色の地に白い糸という伝統的な色合いで作られている
  • spot 33
    宮本工芸
    「あけび蔓」「山ぶどう皮」細工は自然と職人が織りなす一点もの
    江戸時代から伝わるという青森県津軽地方の「あけび蔓(つる)」細工。宮本工芸は1949年(昭和24)にその前身を創業して以来、数十人の職人を抱え、伝統を守り続けてきた。「あけび蔓」細工は良質なミツバアケビの蔓を入手することに始まる。「岩木山で採ったあけび蔓はとても良質で、春から秋、その年に生えた若い蔓を採取してもらっているんです」と、店長の武田太志さん。採取した蔓は半年ほど乾燥させる。そして、水でやわらかくし、底を編んでから木型にあわせて胴を編み上げていく。編み方にもさまざまな種類がある。すべての編み方を数えると30種類以上になるそうで、編み方すべてを習得するには最低7年はかかるとか。一方、「山ぶどう皮」細工も守り続けている工芸品だ。青森県産ヤマブドウの蔓の皮は耐久性と柔軟性があるのが特徴で、長年使っていると、つやが出てなめらかになり黒光りしてくる。宮本工芸では、「あけび蔓」「山ぶどう皮」細工ともに、材料の仕分けから編み上げ、完成まで1人の職人が一貫して行う。天然素材と向き合った職人の手による籠。持つほどに時を経た美しさを増していくので、育てる感覚で使いたい。
    「あけび蔓」のバッグ。「胴張バッグ グニ手(左)」2万7500円、「あじろ編みバッグ(うしろ右)」4万9500円、「細目こだし編み ロータイプ」(手前)3万6300円
  • spot 34
    green
    カラフルな「こぎん刺し」が並ぶセレクトショップ
    「green」は天然素材の衣類と生活道具、こぎん刺しのセレクトショップ。「人と地球にやさしいをテーマに、心が豊かになる暮らしにまつわるものを」と、2009年(平成21)にオープンした。特に人気なのが「こぎん刺し」シリーズだ。こぎん刺しは津軽地方で発展した刺し子(刺繍)の技法で、伝統工芸品として今に伝わる。とはいえ、地味なものが少なくない。そこで小林さんは「若い人にも使ってほしい」と弘前こぎん研究所とのコラボ作品を展開。このシリーズは「麻布に木綿糸で伝統的な図柄を刺す」というこぎん刺しの基本を大切にしつつ、新しいデザインと豊かなカラーリングが特徴だ。カード入れやキーケース、ティッシュ入れ、がま口、ポーチ、トートバッグ、ブローチ、イヤリングなどの製品があり、カラーリングは「藍色」「深緋(こきひ)色」「山吹色」「深緑色」「漆黒色」「きなりいろ」「桜と銀鼠色」など、全7色。伝統を生かした新感覚のラインナップはさらに拡大されるとのこと。お気に入りの1つを探してみてはいかが。
    店内には職人が手作業で作り上げた製品が並ぶ。ブックカバー(下中央)6600円はキャリアを積んだ刺し子さんでも2日はかかるという
  • spot 35
    CASAICO
    伝統工芸品・津軽塗(つがるぬり)の研ぎ出し体験をしてみよう
    江戸時代から300年以上続く津軽塗。漆を塗っては研ぎ、塗っては研ぐ。職人たちが繰り返す手技が、堅牢(けんろう)にして美しい津軽塗を作り出してきた。その工程のひとつ「研ぎ出し」を体験してみよう。
    「1DAY 津軽塗研ぎ出し体験」1500円~では、ボールペン、鉛筆、イヤリング、キーホルダーなどの研ぎ出し体験ができる
  • spot 36
    甘栄堂
    津軽名産リンゴのお菓子がそろう老舗和菓子店
    甘栄堂の創業は1882年(明治15)。弘前市内でも屈指の老舗和菓子店だ。津軽の祝い菓子、「うんぺい」や「しおせ」など、昔ながらの手作りの和菓子がそろっている。そのなかでも、「銀りんご」や「薄雪(うすゆき)」といった、大正初期から作り続けられている伝統のリンゴ菓子が評判だ。いずれも弘前市内の栽培地・栽培環境にこだわった契約農家から仕入れた紅玉とふじを使用。「銀りんご」は、芯と皮を取って輪切りにし、砂糖漬けにして煮詰め、2週間ほどじっくり乾燥させる。この「銀りんご」を食べやすいひと口大にしたのが「雪りんご」だ。どちらも十分な甘さのなかにリンゴの風味があふれている。また「薄雪」は、紅玉とふじのリンゴ果汁を寒天で流し固めて、薄くスライスして乾燥させたもの。リンゴの甘酸っぱい味と甘さが生きている。そしてもう1つ、紅玉とふじの果肉と砂糖を煮詰めた果汁を、3年以上熟成させた「りんご糖蜜」も店自慢の一品だ。「手間を惜しまず時間をかけて作り上げたリンゴ菓子のおいしさを伝えていきたい」。4代目店主の菊地浩さんはそう語る。
    「銀りんご」1箱230g入り1500円と「雪りんご」1袋100g入り600円
  • spot 37
    津軽あかつきの会
    青森・津軽地方のおばあちゃんの味、津軽伝承料理を味わう
    「料理を後世に伝える唯一の方法は、作って食べること」をモットーに、地域の食文化の伝承活動をしてきたのが「津軽あかつきの会」。会長の工藤良子さんを中心とした農家の女性による料理研究グループで、伝承するのは津軽地方の内陸部の農家たちが作り続けてきた料理だ。作物を保存する知識やおいしく調理する技術などの知恵を高齢者たちに聞き取りをするなどして、レシピ化してきた。それを予約制のランチ(木~日曜の11:30~14:00)で提供している。特徴は、畑で栽培した野菜や豆、山で採った山菜やキノコなど菜食中心であること(魚と貝類は少し使う)。塩蔵や乾燥、発酵によって生鮮食品とは異なるおいしさを引き出していること。おもに煮干しと昆布からとったうまみを補っていること。加えて、油や砂糖はほぼ使わない。6月のある日の献立は「たけのこごはん」「ふきみそ汁」「棒たら煮物」「飯ずし」「大鰐温泉もやし酢」「いがめんち」「おかひじいごまあえ」「みず水物」「ねりこみ」「大鰐温泉もやしとさめ和え」「ささげでんぶ」「つけもの」「干柿しそ包み」。どれも塩分控えめで食材のうまみを感じられる。昔懐かしいおばあちゃんの味、ぜひ味わってみよう。
    ご飯、味噌汁、おかず8~10品、漬け物、デザートがセットになった津軽伝承料理のお膳は1食1500円(要予約)。時期により内容は変わる
  • spot 38
    郷土料理 しまや
    旬食材を使った津軽の郷土料理を味わえる小料理店
    「郷土料理 しまや」は、地元客だけでなく、県外からの観光客にも親しまれている小料理屋。創業は1968年(昭和43)。現在は2代目女将の嶋谷啓子さんが、地元の旬の食材を使った津軽の郷土料理を提供している。暖簾をくぐると右手にカウンターがあり、そこにはその日の総菜が盛られた皿がずらり。この日は地元の山菜、ミズ(ウワバミソウ)を使ったさっぱりとした味わいの「ミズのみずもの」や、しろ(小ネギ)と身欠きニシンを酢味噌で和えた「しろ」、ナスと味噌をシソの葉で巻いて油で焼いた「なすのしそ巻き」など初夏らしいものが並ぶ。見た目が素朴な津軽の家庭料理だが、だしの使い方など女将のこだわりが随所に光る。弘前の地酒として知られる「豊盃(ほうはい)」、その蔵元・三浦酒造が造る「ん 純米酒」の燗冷ましを料理酒として使うなど、女将の隠れたこだわりが料理の味に反映されるのだろう。ほかに青森の代表的郷土料理「貝焼き味噌」もある。「これが本来の貝焼き味噌。『卵味噌』っていって、妊婦さんによく食べさせたもの。ご飯のおかずだよ」と女将さん。その日の料理は壁の黒板にも書かれている。料理を味わいながら、話好きの女将との会話も楽しんでみては?
    左上から時計回りに「しろ」500円、「ミズのみずもの」500円、「なすのしそ巻き」500円
  • spot 39
    三忠食堂 本店
    伝統的な郷土麺料理「津軽そば」を食べられる老舗食堂
    1907年(明治40)創業と歴史は古く、2011年(平成23)公開の映画『津軽百年食堂』のモデルとなった食堂。ここの名物は「津軽そば」。現在4代目の黒沼三千男さんが昔ながらの味を守り続けている。津軽そばは麺に特徴がある。まず、そば粉と湯を混ぜあわせて「そばがき」を作り、水に浸してひと晩寝かせる。2日目はそれにそば粉と大豆粉を混ぜて練り上げ、もうひと晩寝かせる。そして3日目に製麺して茹で、提供直前に温め直すというもの。かけ汁のだしも特徴的で、この店ではイワシの焼き干しと昆布を使用。イワシの焼き干しは、昔から津軽地方の料理で使われてきた。陸奥湾で水揚げされ、頭と内臓を取り除いたおもにカタクチイワシなどのイワシを天日干ししてから焼き、また乾燥させる。この焼き干しを使うと、臭みがなくイワシのうまみが強いだしになるという。津軽そばは基本、温かいかけそばのみ。かけ汁は、一般的な日本そばで使うかつお節のだしとは異なり、すっきりしている。麺はもっちりとした食感にかすかな甘みがあって、三忠食堂ならではの特別な味わいだ。ちなみに、地元の人には、煮干しでだしをとった中華そばも好評だとか。
    「津軽そば」630円。麺の上には、ナルトとネギ、海苔。ほんのりやさしい味わいの一杯だ
  • spot 40
    田舎館村田んぼアート
    全国から注目される芸術性の高い田んぼアートを見に行こう
    田んぼをキャンバスとして、色の異なる稲を使って絵を描く「田んぼアート」。全国各地100か所以上で行われているというが、その先駆けとなったのが青森県田舎館(いなかだて)村だ。実際に見て芸術性の高さを感じてみよう。
    田舎館村展望台4階会場から見える第1田んぼアート『モナリザと湖畔』。約1万5000平方メートル(縦約150m、横約100m)に描かれている
  • spot 41
    南田温泉ホテルアップルランド
    源泉かけ流し、美人美肌の湯で知られる温泉へ
    1972年(昭和47)の開館以来、温泉処として地元で親しまれているのが「南田温泉ホテルアップルランド」。青森らしさ満点のリンゴを浮かべた「りんご風呂」が名物で、宿泊者だけでなく日帰りでの利用もできる。
    名物「りんご風呂」。大浴場「苹果(ひょうか)の湯」の内風呂には毎日新しいリンゴが浮かべられ、香りも楽しめる
  • spot 42
    大鰐町地域交流センター 鰐come
    津軽の奥座敷、大鰐温泉でゆったり湯に浸ろう
    津軽の奥座敷として古くから親しまれてきた大鰐温泉。鎌倉初期に東国を行脚していた円智上人(えんちしょうにん)が発見したと伝えられる。大鰐温泉を日帰りで楽しむなら「大鰐町地域交流センター 鰐come」がおすすめだ。
    大浴場「うぐいす」の露天風呂。湯船をのぞき込んでいるのはワニの祖先?浴場の名であるウグイスは大鰐町の町の鳥
  • spot 43
    お食事処 花りんご
    入手困難な伝統野菜「大鰐(おおわに)温泉もやし」を堪能しよう
    津軽の奥座敷と称される大鰐温泉には、全国に誇る伝統野菜がある。「大鰐温泉もやし」だ。「小八豆(こはちまめ)」という門外不出の地域在来種を使用し、温泉による地熱を利用して育てる土耕栽培のもやしで、洗浄から仕上げまで温泉水のみを使用する。400年以上も前から栽培され、弘前藩3代藩主・津軽信義が大鰐温泉で湯治をする際には必ず献上されたといわれている。大鰐温泉もやしのおいしさは、なんといっても、シャキシャキとした歯触り。昔ながらの土耕栽培ゆえ、ほのかな土の香りがして独特のうまみを感じさせる。そんな大鰐温泉もやしを使った料理を味わえるのが、「大鰐町地域交流センター 鰐come(わにかむ)」内にある「お食事処 花りんご」。「大鰐温泉もやし しゃぶしゃぶ御膳」は大鰐温泉もやしと国産豚ロースのしゃぶしゃぶがメインのセットメニュー。「大鰐温泉もやしそば」は大鰐温泉もやしのほか、地鶏「青森シャモロック」がたっぷり入った温かいそばだ。温泉の利用とあわせて、大鰐温泉もやしのおいしさを堪能しよう。
    「大鰐温泉もやし」を豆から茎まで味わえる長もやし。しゃぶしゃぶでいただくと「大鰐温泉もやし」ならではの歯ごたえとうまみを感じられる
  • spot 44
    岩木山観光りんご園
    岩木山麓で青森の名産・リンゴの収穫体験をしよう
    津軽の名峰・岩木山の南西部に位置する「岩木山観光りんご園」では、リンゴのほか、桃、プラム、ネクタリン、梨などさまざまな果物の収穫体験ができる。リンゴ王国、青森弘前で、旬のフルーツ狩りを楽しもう。
    「岩木山観光りんご園」での「りんご収穫体験」。その日に収穫できる木からリンゴをもぎとって食べ放題を楽しめる
  • spot 45
    鳴海醸造店
    黒石市で最も古い歴史を有する酒造蔵。建物と庭園も必見
    黒石市の重要伝統的建造物群保存地区「中町こみせ通り」の一角に、ひときわ風情のある建物がある。江戸期に創業された造り酒屋「鳴海醸造店」だ。黒石市で最も古い歴史をもつ酒蔵で、お気に入りの日本酒を見つけよう。
    「鳴海醸造店」の代表銘柄。中央は「大吟醸 稲村屋文四郎(ぶんしろう)」1800㎖、いちばん左は「稲村屋 吟烏帽子(ぎんえぼし)50」1800㎖
  • spot 46
    すずのや
    黒石のソウルフード、黒石やきそばと黒石つゆやきそばを味わう
    黒石市のご当地グルメとして知られる「黒石やきそば」。一般的な細い中華麺ではなく、太い平麺が使われているのが特徴だ。そのルーツは戦後まもなくにさかのぼる。当時この地では、麺といえばうどんかそばの乾麺で、人々は太いうどんを茹でて醤油で炒めたものを「焼きそば」と呼んでいたとか。その後、中華麺の作り方が伝わるものの、製麺所ではうどん用の太いカッターしかなく、焼きそば用の中華麺にもそれを使った。こうして生まれた麺がソースにからんでうまいと評判になり、「黒石やきそば」には太平麺が使われるようになったという。すずのやの店主・鈴木民雄さんは「味付けの基本はウスターソースですが、うちでは独自に調製した黒石やきそばソースを使っています」と話す。一方、「黒石つゆやきそば」も有名だ。こちらは「黒石やきそば」にそばつゆをかけたもの。昭和30年代に美満寿(みます)という食堂で作られ、閉店と同時になくなったものの、鈴木さんら関係者が復活させた。「黒石やきそば」と「黒石つゆやきそば」、ともに味わってみてはいかがだろう。
    「黒石やきそば」500円。豚肉と玉ねぎ、キャベツが入り、もちもちの太平麺にウスターソースの甘辛さがからむ、初めてでも懐かしさを感じさせる味わい
  • spot 47
    BUNACO Show Room BLESS
    天然木ブナのやわらかさを感じさせる優雅なインテリアグッズ
    「BUNACO(ぶなこ)」は、青森県の豊富なブナの木を有効利用するために開発された木工品。1956年(昭和31)に青森県工業試験場で考案されて以降、さまざまなデザインのBUNACO製品がブナコ株式会社の職人によって作られてきた。そのショールームが「BUNACO Show Room BLESS」。BUNACOの大きな特徴は、1mmの厚さにスライスしたテープ状のブナをコイルのように巻くことで、さまざまなフォルムを生み出せること。テープ状のブナが織りなすやさしい曲線は、テーブルウエアやランプシェードなど、いろいろな形状を巧みに表現できる。製品の基本的な色は、天然木ならではの色味や風合いを生かしたナチュラル(木地色)をはじめ、木目を残したダークブラウン、キャラメルブラウン、ブラックなど。また希少な「白太(しらた)」と呼ばれる部位を材料としたナチュラルホワイト色も用意されている。シンプルながらも繊細さを感じさせるデザインは、グッドデザイン賞を受賞するなど、国内外で高い評価を得てきた。そのほか、随時発表される新製品や各ブランドとのコラボ商品、手軽なアクセサリーも要チェックだ。
    シンプルで木のぬくもりを感じさせるテーブルウエア。直径約10cmの「dolce(どるちぇ)」4400円~と直径約24cmの「Full Moon(ふるむーん)」6600円~
  • spot 48
    いなみや菓子店
    弘前の知る人ぞ知る伝統の銘菓「バナナ最中」発祥の店
    弘前には、大正時代から親しまれてきた「バナナ最中」という菓子がある。弘前はリンゴの町であって、バナナは特産物ではないのだが、このバナナ最中は御進物にも重宝される地域に根差した菓子だ。バナナ最中を販売する菓子店は市内に数軒あるが、この菓子の発祥の店は、1905年(明治38)創業の「いなみや菓子店」だ。4代目当主の稲見茂男さんによれば、2代目当主が上京した際、バナナの芳しい香りに魅了され、当時は高級でなかなか手に入らなかったバナナを庶民にも味わってほしいと研究開発。餡はバナナを使ったものではなく、香料と餡を混ぜてバナナの風味と甘さを再現したという。そして、1916年(大正5)に「いなみやバナナ」という名で販売したところ、当時弘前に設置された陸軍第8師団の将兵たちがお土産として求め、大人気になったのだとか。「店はつぶれてもいいけど、長年弘前で愛されてきた伝統のバナナ最中は残ってほしい」と、昔ながらの風味を変えず、高齢者施設などへの寄贈活動も続けている。ちなみに、市内でバナナ最中を作る菓子店の多くが「いなみや菓子店」で修業した職人の店だ。弘前の人々が親しんできた銘菓、ぜひ味わってみてはいかが。
    バナナ最中「いなみやバナナ」1個140円。バナナの形と色を模した最中は、バナナの香りと味を再現した甘い餡が入っている
  • spot 49
    鶴の舞橋
    自然景観に溶け込む日本一の長さの木造太鼓橋
    その昔、たくさんの鶴が舞い降りたことから名づけられたという鶴田町。町のいたるところに鶴のオブジェやサインがあり、見る人を楽しませてくれる。そのなかでも「鶴の舞橋」は、毎年たくさんの観光客が訪れる人気のスポットだ。
    ゆるやかなカーブを描く太鼓橋のような鶴の舞橋
  • spot 50
    白神山地
    ブナの原生林と手つかずの大自然が育んだ世界遺産
    人の手が加わっていない、手つかずのブナ林が広がる白神産地は、その中心部が世界自然遺産に登録されている。中心部には、初心者でも気軽に楽しめる散策道が整備され、誰でも存分に世界遺産の魅力を体感できる。
    ブナの森から遠く岩木山を望むことができる白神山地
  • spot 51
    鰺ヶ沢相撲館~舞の海ふるさと桟敷~
    舞の海関のふるさと鰺ヶ沢町で日本の国技「相撲」を知る
    日本海沿いにある鰺ヶ沢町は相撲が盛んな町。「海の駅 わんど」内にある「鰺ヶ沢相撲館~舞の海ふるさと桟敷~」では、同町出身の元小結・舞の海をはじめとする郷土出身力士の活躍や相撲の伝統を紹介している。
    「鰺ヶ沢相撲館」の「土俵桟敷」。舞の海の取組厳選20戦を紹介する映像(約20分)が繰り返し上映されている
  • spot 52
    ニシメヤ・ダムレイクツアー
    水陸両用バスに乗って津軽白神(しらかみ)湖を遊覧しよう
    「西目屋村を訪れたらこれ!」と人気のアクティビティが「西目屋村・水陸両用バス ニシメヤ・ダムレイクツアー」。東北初という水陸両用バスに乗って、ダム湖・津軽白神湖を遊覧。国内でも珍しいツアーに参加してみよう。
    陸上を走ってきた水陸両用バスが、津軽白神湖にスプラッシュイン
  • spot 53
    BUNACO西目屋工場
    ブナの木を使った工芸品「BUNACO(ぶなこ)」を作ってみよう
    津軽の工芸品として人気がある「BUNACO」。曲線フォルムが美しく、そのインテリアアイテムは全国で注目されている。製作の場である「ブナコ西目屋工場」では、製作体験プランを用意。自分だけの作品作りに挑戦してみよう。
    さまざまなフォルムを生み出せるのが「BUNACO」の特徴。製作体験プランで熟練した職人の技に触れてみよう
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旅のヒント

  1. その1

    弘前、黒石、岩木山は東西にほぼ横並びに位置しており、弘前を中心にどちらも車だと約1時間弱で移動ができる。列車利用の場合は、弘前へはJRがメイン、黒石へは弘南鉄道弘南線に乗り換えが必要。岩木山へは列車は通っていないので自動車でアクセスを。

  2. その2

    弘前市は、市役所から徒歩15分圏内に主要観光地が集中しているので、徒歩でもある程度のスポットを見てまわれる。弘前市内循環100円バスを利用すれば、もっと楽に観光ができる。一日券も500円で購入が可能。

  3. その3

    岩木山の頂上を目指す場合、リフトで9合目まで行き、そこからは徒歩となる。リフトを降りてから往復1時間弱から1時間半の時間的な余裕をもとう。

  4. その4

    毎年7月29日〜8月8日の期間は、黒石ねぷた祭りを皮切りに、弘前、青森、五所川原でほぼ同時に夏祭りが開催される。この時期の観光を狙うのなら、渋滞や宿の確保に注意が必要だ。

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